税理士事務所のホームページを作る費用は、自分で作るなら月1,000円台から、税理士向けのテンプレート型の月額サービスなら初期費用65,780円と月6,490円(税込)から、制作会社に一から頼むなら、個人の事務所で45万〜65万円ほど、税理士法人で60万〜90万円ほどが、当社が公開の料金表で確かめた範囲での目安です。金額を大きく動かすのは、顧問料の表とモデルケースの原稿を誰が書くか、業務ごとのページを何枚作るか、そして公開後に料金や担当者の欄を誰が直すかです。
この記事は、税理士事務所の所長や、開業を控えた税理士の方が、見積もりを取る前に費用の段と比べ方を押さえられるように書いています。どのページに何を載せるかは税理士事務所のホームページ:依頼者が選ぶときに確かめることをどこに載せるかに書いたので、ここでは費用と依頼先の選び方に絞ります。
この記事の結論
- 費用は、初期費用に月額の36か月分を足した3年の合計で比べます。税理士向けのテンプレート型で約30万円(税込)、制作会社に一から頼んで保守もつける形で約77万〜144万円でした。
- 差のほとんどは「誰が文章を書き、誰が直すか」の差です。顧問料の改定、担当者の交代、対応する会計ソフトの追加のたびに書き換えが要るので、公開後に事務所の中で直せるか、直せないなら一回いくらかを見積もりで確かめます。
- 周辺の市町ごとのページを作る提案があったら、そのページが二ヶ所目の事務所に見えない作りかを確かめます。国税庁は、ウェブサイトへの表示も事務所としての「外部に対する表示」に含めています。
作り方ごとの費用の目安(公開されている料金表から)
「税理士 ホームページ 制作 費用」で検索すると、上位には制作会社の一覧と相場の解説が並びます。当社が開いた上位の記事では、相場の幅の根拠になる資料は示されておらず、自社の制作実績と業界の調査をもとにした、とだけ書いたものもありました。ここでは、公式に公開されている料金表だけを並べます。税込・税別は各社の表記のままで、料金は改定されることがあります。
| 作り方 | 最初にかかる額 | 毎月かかる額 | 3年で払う額の目安 | 確かめた資料 |
|---|---|---|---|---|
| 自分で作る(ノーコードの作成サービス) | 0円から | 有料プランで月1,290円〜7,678円 | 約4.6万〜27.6万円+独自ドメイン代 | 各社の公式料金表(2026年10月3日、自作か依頼かの記事) |
| 自分で作る(WordPressを自分のサーバーに置く) | テーマ代(無料のものもある) | サーバー月1,100円(税込)から | 約4万円+ドメイン代 | エックスサーバーの料金表(2026年10月2日) |
| 税理士向けのテンプレート型(あきばれホームページ 税理士パック) | 65,780円(税込) | 6,490円(税込) | 約30万円(税込) | 株式会社WEBマーケティング総合研究所の料金ページ(2026年10月17日)。公開できる5ページとテンプレート9ページ。月額にページの追加・更新、サーバー保守、CMSの利用料を含む。最低利用期間は4か月 |
| 士業専門の制作会社に一から頼む(個人・小規模の事務所) | 5〜8ページで45万〜65万円ほど | 保守のいちばん安いプランで月8,800円〜22,000円(税込) | 約77万〜144万円 | 株式会社オルトベースの記事(2023年7月26日付。税の表記なし)、保守3社の公開料金表(保守費用の記事) |
| 同(税理士法人) | 60万〜90万円ほど | 同上 | 約92万〜169万円 | 同上 |
一から頼む形の3年の目安は、制作費に保守の月額8,800円〜22,000円の36か月分を足した当社の計算です。税の扱いがそろっていないので、桁の目安として見てください。オルトベースは、税理士法人が高くなる理由として、採用案内や支店の一覧など載せる情報が多くなることを挙げていました。項目ごとの単価で見ると、当社が2026年10月2日に確かめた制作会社4社の料金表では、下層ページが1枚9,350円〜30,000円、原稿を頼むと1ページ14,300円〜30,000円でした(見積もりの見方)。
テンプレート型の税理士パックは、公開できる5ページに、テンプレートページ9ページがついた形です。テンプレートをそのまま公開するより、顧問料の表、対応する業種、担当者の欄を事務所の言葉に書き換えるつもりで考えておくと、ほかの事務所と同じに見える状態を避けやすくなります。
税理士事務所のサイトで、制作費が変わるところ
同じページ数でも、次の四つの原稿を誰が書くかで見積もりが変わります。いずれも事務所の中にしかない情報なので、制作会社に原稿を頼む場合でも、取材に答える時間と、書き上がった原稿を所長が確かめる時間がかかります。
- 顧問料の表と、条件を決めた年額のモデルケース。料金に含まれないもの(年末調整、償却資産の申告、税務調査の立ち会いなど)まで書くかどうか。
- 業務ごとのページ。法人の顧問、個人の確定申告、創業や法人化の相談、相続税。依頼者の用件ごとに一枚にするほど原稿が増えます。
- 担当者と事務所。誰が担当し、税理士本人とはどう会うか。所属の税理士会と登録番号。
- 会計ソフトと連絡の手段。対応するソフトの名前、記帳の分担、オンライン面談やチャットの受付時間。
報酬について、日本税理士会連合会は一般向けの案内で、税理士会が定めていた報酬規定は2002年4月1日施行の改正税理士法で廃止され、依頼するときは委嘱の範囲と報酬額について契約書を結ぶことを勧めています。サイトの顧問料の表は、新しく値段を決める場所ではなく、契約書に書く委嘱の範囲と金額を、依頼者が契約の前に読める形にする場所だと当社は考えています。
税理士の決まりで、制作のときに押さえておくこと
当社は法律の専門家ではありません。ここに書くのは、公開されている資料を読んだ範囲で、ホームページを作る側として気をつけていることです。税理士法は、信用を失う行為の禁止(第37条)、守秘(第38条)、税理士会と日本税理士会連合会の会則を守ること(第39条)、税理士が事務所を二以上設けることの禁止(第40条第3項)を定めています。各税理士会には会則に基づく業務広告の細則がありますが、本文は会員向けの場所で案内されていて、当社は公開の場所では読めていません。作る前に、所属の税理士会から現行の細則と運用指針を取り寄せて照らし合わせてください。書ける・避ける表現の整理は税理士の広告規制にまとめています。
制作の提案で注意したいのが、周辺の市町ごとのページです。国税庁の「税理士制度のQ&A」は、事務所としての「外部に対する表示」に看板や契約書だけでなくウェブサイトへの表示も含め、本拠以外の場所でも「○○○税理士事務所□□□分室」「○○○税理士事務所□□□オフィス」のように税理士事務所と誤認されるおそれのある表示があれば、二ヶ所事務所に当たるとしています。地域のページを作るなら、その町に事務所があるように読める名前、住所、電話番号を置かず、本拠の事務所名と所在地をどのページからも読めるようにします。検索のためにページを増やす提案ほど、この点を先に確かめます。
依頼先の選び方と、見積もりで確かめること
- 公開後に事務所の中で直せる範囲。顧問料の表、担当者、対応ソフト、お知らせを管理画面から直せるか。直せないなら、一回いくらか、月の回数に入るか。
- 原稿を誰が書き、所長がいつ確かめるか。テンプレートの文面を使う場合は、どこまで書き換えるか。
- 地域のページや別の名前のサイトを作る提案があるなら、二ヶ所事務所に見えない作りか。
- ドメインと、アクセス解析・Search Consoleの所有者が事務所の名義か。名義の確かめ方はドメインの名義が制作会社のままになっていないかに書きました。
- 最低利用期間と、やめたときにサイトと文章がどうなるか。月額型は契約を終えたあとの扱いを先に確かめます。
- 集客の対価の払い方。支払いの計算に顧問契約の件数が入る形にするなら、所属の税理士会の決まりに照らしてから決めます。
当社が数えた、地方の事務所のサイトの書き方
当社は2026年9月24日に、金沢市、大分市、松山市で、検索結果によく出てくる地元の税理士事務所を8つずつ、合わせて24のサイトを同じ項目で開きました。顧問料の金額が読み取れたのは金沢3、大分3、松山7、会計ソフトの名前を挙げて対応を書いていたのは金沢3、大分2、松山4でした。同じ業種でも、町によって「当たり前」の水準がこれだけ違います。また「地域名 税理士 顧問料」で検索すると、1ページ目の9件のうち、金沢で6件、大分で7件、松山で6件が紹介サイトや比較サイトでした。比べる人はそこで候補を絞り、事務所のサイトには「自分の会社の場合はいくらで、誰が見てくれるのか」を確かめに来る、と当社は見ています。
制作の見積もりに引き直すと、新しく作るにしても作り直すにしても、手間をかけるべきは顧問料の表と担当者・会計ソフトの欄で、そこが事務所の中ですぐ直せる作りになっているかが3年の総額を左右します。集客の経路ごとの役割は税理士の集客方法:紹介・金融機関・紹介会社・セミナーの役割と決まりに、一つの市で商圏を調べた例は金沢市の税理士事務所の商圏調査の見本に載せています。
当社の進め方と料金
当社は、作って終わりにせず、問い合わせが来るようになるまで手を入れ続ける形でホームページの運営をお引き受けしています。始める前に商圏調査(5万円・税別、二週間ほど。お引き受けに進めば契約料に充当)で、その市で検索されている言葉と1ページ目の顔ぶれを数えます。お引き受けが決まったら、契約料20万円と実費をいただき、サイトの制作や作り直しもこの中で行います。そのあとの月額は、お客さま一人あたりの売上の規模で決め(目安は月3万・5万・10万円から)、低く始めて、問い合わせが増えるにつれて上がる形で、上限は契約のときに決めます。件数に応じて月額が変わる形が所属の会の決まりに触れないかは、契約の前に確かめてください。当社は2023年7月から相続の事務所のサイトの運営に携わり、年間の反響は447件(2022年)から645件(2025年)になりました(事務所の業務そのものの運営ではありません)。詳しくは料金に載せています。
今日、御事務所で確かめられること
- いまの契約か見積もりを出し、顧問料の表や担当者の欄を直すとき、誰がいくらで作業するのかを書き出します。
- サイトの中の地域のページや別の名前のサイトに、「分室」「オフィス」のような名前や、本拠以外の住所・電話番号がないかを見ます。
- 日本税理士会連合会の税理士情報検索サイトで所長の名前を検索し、表示される事務所名と所在地が、サイトの表記と合っているかを確かめます。
- ドメインをwhois検索で調べ、事務所の名義になっているかを見ます。
- 所属の税理士会に、業務広告の細則と運用指針の現行の版を問い合わせます。
ほかの士業の制作の費用と決まりは、弁護士・法律事務所のホームページ制作、行政書士のホームページ制作・作成にまとめています。
出典
- 国税庁「税理士制度のQ&A 5 税理士事務所」(問5-1、問5-3) https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/qa/05.htm
- 日本税理士会連合会「税理士に相談する」(報酬規定の廃止、契約書の勧め、税理士情報検索サイト) https://www.nichizeiren.or.jp/consultation/expart/
- 税理士法(e-Gov 法令検索。第37条、第38条、第39条、第40条) https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000237
- あきばれホームページ(株式会社WEBマーケティング総合研究所)「税理士パック」 https://www.akibare-hp.jp/service/tariff-zeirisi/
- 株式会社オルトベース「税理士のホームページデザインの参考と費用相場」(2023年7月26日付) https://altbase.co.jp/topics/2841/
- 自作の費用、制作会社の項目ごとの費用、保守費用は、当社が2026年10月2日〜3日に各社の公式料金表で確かめたもの(出典の一覧は自作か依頼か、見積もりの見方、保守費用の相場の各記事)
- 地方の24事務所の記録は、当社が2026年9月24日に開いたもの(税理士事務所のホームページ、税理士事務所のホームページに足りないページ)
- (国税庁・日本税理士会連合会・料金表は2026年10月17日確認)