SEOチェックリスト:記事の公開前に見る項目と、月に一度見る項目

SEOのチェックリストは、二つに分けて使うと迷いません。一つは記事を公開する前に1本ずつ見る13項目、もう一つは公開したあとに月に一度サイト全体で見る9項目です。公開前の13項目は、書き始める前(検索語と用事を決める)、書いた直後(題・冒頭・説明文・中身)、ページの作り(見出し・画像・リンク・URL)、公開の前後(検索に出す設定・登録の確認)の順に並べています。

この記事のチェックリストでは、項目ごとに根拠を「公式」と「当社」に分けています。「公式」は Google 検索セントラル(Googleが検索の仕組みと推奨を説明している公式サイト)やGoogleのヘルプに書かれていること(2026年10月時点)、「当社」は当社が自社の記事づくりで実際に回している点検から来た見立てです。SEOのチェックリストには、Googleが言っていない決まりが混ざりやすいので、どちらなのかを見分けられるようにしました。チェックリストの項目を自社でどの順に進めるかは、SEO対策を自分でやる方法:小さな会社が最初の数か月でやることと順番に書いています。

記事の中の数字や固有名詞の確かめ方は、別の記事記事の公開前チェックは、誤字より先に「数字の出どころ」を見るにまとめています。ここではそれを1項目として扱い、検索に関わる点検を中心に書きます。

このチェックリストの使い方:「公式」と「当社」を分けた理由

「SEO チェックリスト」で調べると、「◯文字以上」「キーワードを本文に◯%」といった項目が入った一覧も見かけます。Googleは「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」の説明で、Googleが優先する文字数があると聞いて特定の文字数に合わせて書いていないか、と自分に問うよう勧め、括弧書きで「そのような設定は存在しません」と書いています。根拠のない項目を点検に入れると、時間をかけるほど記事が読みにくくなることがあります。

一方で、Googleが書いていなくても、読む人の役に立つ点検はあります。冒頭で答えを出しているか、数字の出どころを言えるか、といった項目です。こうした項目は「当社」として残しました。御社で使うときは、「公式」の項目は外さず、「当社」の項目は御社の事情に合わせて足し引きしてください。

記事の公開前に見る13項目(一覧)

番号確かめること根拠
1狙う検索語と、その人の用事を一文で書けるか当社
2題がこのページ固有で、検索語を自然に含み、長すぎないか公式
3冒頭の数行で、検索した人への答えを出しているか当社
4説明文(meta description)をこのページのために書いたか公式
5自社にしか書けない情報(実例・判断・数字)が入っているか公式
6数字と固有名詞の出どころを言えるか当社
7見出しを拾い読みして、用件の場所が分かるか当社
8中身のある画像に代替テキストがあるか公式
9関連ページへのリンクと、既存ページからこの記事へのリンクがあるか公式
10リンクの文字だけでリンク先が分かるか公式
11URL(スラッグ)が短い英単語で、ハイフン区切りか公式
12検索に出す設定か。スマホでも同じ本文が出るか公式
13公開画面で表示を確かめ、大事な記事は登録をリクエストしたか公式+当社

以下、番号ごとに、確かめ方と、引っかかったときの直し方を書きます。

書き始める前と、書いた直後に見る項目(1〜6)

1. 狙う検索語と、その人の用事を一文で書けるか【当社】

たとえば「サーチコンソール サイトマップ 取得できませんでした」で調べる人の用事は、「表示を消したい。放っておいてよいかを知りたい」です。この一文が書けないまま書き始めると、言葉の説明から入る、用事に答えない記事になりがちです。当社は、記事を書く前に検索語ごとの検索数を道具で調べ、Search Consoleで自社のサイトがすでに表示されている言葉も見て、自社の画面や数字で答えられる言葉から選んでいます。選び方はキーワード選定のやり方に、用事の読み取り方は検索意図とはに書いています。

2. 題がこのページ固有で、検索語を自然に含み、長すぎないか【公式】

Googleのタイトルリンク(検索結果の青い見出し)の説明では、題は具体的でわかりやすく、不必要に長いものや無駄な情報を避け、同じ言葉の繰り返しや全ページ共通の定型文は避けるよう書かれています。社名は先頭か末尾に、区切り文字を挟んで簡潔に入れます。文字数の上限は示されていませんが、検索結果では題のすべてが表示されるとは限らないので、当社は読む人が打つ言葉を先頭に置いています。WordPressでテーマやプラグインに「検索結果に出す題」の欄があるなら、記事の題と食い違っていないかも見ます。付け方の考え方は記事のタイトルは読む人が打つ言葉で付けるにあります。

3. 冒頭の数行で、検索した人への答えを出しているか【当社】

確かめ方は、スマホで記事を開き、最初の画面に入る文だけを読むことです。そこに、1で書いた用事への答え(結論、放っておいてよいか、まず何をするか)が入っていれば合格です。あいさつや言葉の定義から始まっているなら、答えの段落を先頭へ移します。Googleの要件ではありませんが、検索から来た人は最初の画面で「答えがありそうか」を判断して、なければ戻ります。当社の記事も、この形に合わせて書いています。

4. 説明文(meta description)をこのページのために書いたか【公式】

説明文は、検索結果で題の下に出る文章の候補です。Googleの説明では、検索結果の文章は主にページの本文から自動で選ばれ、説明文のほうがページをよく表している場合に使われることがあります。書くときは、ほかのページと同じ文や似た文にしないこと、キーワードを並べただけにしないことが要点です。長さに制限はありませんが、端末の幅に合わせて切られることがあります。当社は、検索語と「この記事で何が分かるか」を120字前後で書いています。

5. 自社にしか書けない情報が入っているか【公式】

Googleが記事の書き手に勧めている自己点検には、「独自の情報、レポート、研究、分析を提供していますか」という問いや、実際に商品やサービスを使った経験などの実体験や深い知識が示されているか、という問いが並びます。確かめ方は、記事の中から、ほかの会社のサイトにも同じことが書いてありそうな段落に印を付けていくことです。全部に印が付いたら、御社の実例、御社なりの判断の基準、御社で数えた数字のどれかを足します。足せるものがないなら、その記事は御社が書く記事ではないのかもしれません。

6. 数字と固有名詞の出どころを言えるか【当社】

本文の数字に一つずつ印を付け、「いつ、何で確かめたか」を言えるかを見ます。言えない数字は、消すか、出どころを書き足します。当社がこれを誤字より先に見ている理由と、実際に直した例は、冒頭で紹介した記事にまとめています。

ページの作りで見る項目(7〜11)

7. 見出しを拾い読みして、用件の場所が分かるか【当社】

SEOスターターガイドには、ページごとの理想の見出しの数はなく、見出しが意味どおりの順番でなくてもGoogle検索にとっては問題ない、と書かれています。見出しの数や階層をそろえる点検は要りません。代わりに当社が見ているのは、見出しだけを上から読んで、「放っておいてよいか」「どう直すか」など、読む人の知りたいことがどこにあるかが分かるかです。「はじめに」「まとめ」のように中身の分からない見出しは、言い換えます。

8. 中身のある画像に代替テキストがあるか【公式】

代替テキスト(alt)は、画像が見えない人に画像の中身を文字で伝えるもので、Googleも画像の主題を理解するのに使います。Googleの説明では、キーワードを並べるのは悪い例で、画像に写っているものを具体的に書くのが良い例です。WordPressなら画像ブロックの設定にある代替テキストの欄で確かめます。情報を持たない飾りの画像は、書かなくてかまいません。

9. 関連ページへのリンクと、既存ページからこの記事へのリンクがあるか【公式】

Googleは、大事なページには同じサイトの別のページから少なくとも1本のリンクがあるのが望ましい、としています。新しい記事は、公開した時点ではどこからもリンクされていません。当社は記事を公開するとき、本文から関連する既存の記事へリンクするだけでなく、コラム一覧の困りごと別の区分に並べ、関連する既存の記事からも一文のリンクを足しています。点検では「この記事へのリンクが、ほかのページに1本以上あるか」まで見てください。一覧の組み方はコラムの記事一覧の作り方に書いています。

10. リンクの文字だけでリンク先が分かるか【公式】

Googleの説明では、リンクの文字(アンカーテキスト)は、前後の文脈を読まずにそこだけ読んでも意味が通じるかで確かめます。「こちら」だけのリンクは、悪い例として挙げられています。「詳しくはこちら」は、「サイトマップが取得できないときの手順」のように、リンク先の中身が分かる言葉に直します。あわせて、リンク先が実在するか、下書きに戻したページを指していないかも見ます。

11. URL(スラッグ)が短い英単語で、ハイフン区切りか【公式】

Googleは、意味のある単語をURLに使い、区切りにはハイフンを使うよう勧めています。WordPressでは、記事の編集画面でスラッグ(URLの末尾の部分)を決められます。日本語の題がそのままスラッグに入ると、共有したときに長い記号の列になるので、公開前に短い英字に直しておきます。公開後に変えると古いURLからの転送が要るので、確かめるなら公開前です。ほかの内部対策の項目はSEOの内部対策にまとめています。

公開する直前と直後に見る項目(12〜13)

12. 検索に出す設定か。スマホでも同じ本文が出るか【公式】

記事ごとに「検索に出さない(noindex)」を選べるテーマやプラグインがあります。下書きの段階で付けたまま公開していないかを見ます。サイト全体については、WordPressの「設定」→「表示設定」の「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」に印が付いていないかを確かめます。もう一つは、スマホで開いたときにパソコンと同じ本文が出ているかです。Googleは、登録と順位づけにスマホ向けに読み取った中身を使うと説明しています。表が切れて読めない、折りたたんだ部分に大事な説明がある、といった点もここで見ます。

13. 公開画面で表示を確かめ、大事な記事は登録をリクエストしたか【公式+当社】

公開したら、編集画面ではなく公開された画面で、見出しの並び、表、リンクを開いて確かめます(当社)。編集画面で正しく見えても、公開画面で崩れていることがあるからです。

そのうえで、料金やサービスの説明など大事な記事は、Search Console(Googleが無料で出している、検索での見え方を確かめる道具)のURL 検査にURLを入れ、「インデックス登録をリクエスト」を押します。Googleの説明では、リクエストには上限があり、同じURLを何度リクエストしても早くはならず、クロールには数日から数週間かかることがあります。リクエストしても検索結果に表示されるとは限りません。ページが多いならサイトマップで知らせるのが基本です(公式)。当社が主なページ18件をリクエストしたときは、1件ごとに完了まで40〜60秒かかりました。手順はインデックス登録をリクエストする方法にあります。

公開から数日の記事が「クロール済み – インデックス未登録」と出ても、慌てなくてかまいません。当社のサイトでも10月8日の時点で、クロールから2〜4日しかたっていない記事4本がこの表示でした。少なくとも1週間ほどたってから判断します。

公開前にチェックしなくてよいこと

点検の時間は限られています。Googleが重要ではないと書いていることは、チェックリストから外してかまいません。

  • 文字数:Googleが優先する文字数という設定は存在しない、と明記されています。用事に答えるのに必要な長さで足ります。
  • キーワードの出現回数や割合:順位を操作する目的で言葉を詰め込むことは、スパムに関するポリシーの「キーワードの乱用」に当たります。
  • キーワード メタタグ:Google検索は使っていません。
  • 見出しの数や階層の順番:理想の数はなく、順番どおりでなくてもGoogle検索には問題ないとされています。
  • 公開のたびに全記事の登録リクエストを押すこと:上限があり、何度押しても早くはなりません。大事な記事だけで足ります。

公開したあと、月に一度見る9項目

Googleは、Search Consoleに毎日ログインする必要はなく、月に1回程度、またはサイトの中身を変えたときに確認することを勧めています。新しい問題が見つかるとメールで知らせが来るからです。当社は、月に一度、次の9項目を見ています。

見ること見る場所根拠
クリックが前年の同じ時期より大きく落ちていないかSearch Console「検索パフォーマンス」当社
大事なページが未登録の理由の欄に入っていないかSearch Console「ページ」公式
トップ、料金、先月の記事が登録されているかSearch Console「URL 検査」当社
サイトマップが「成功しました」のままかSearch Console「サイトマップ」当社
表示はあるのに押されていない記事を1本選び、題と説明文を直すSearch Console「検索パフォーマンス」当社
問い合わせの件数を数えられているかGA4、受付の記録当社
問い合わせフォームが届くか自社サイトから自分で送る当社
WordPress本体とプラグインの更新WordPressの管理画面当社
営業時間や休業日などの情報が今と合っているかGoogleビジネスプロフィール公式

上の三つは、Search Consoleで月に一度開く三つの画面です。それぞれで何を見て、何を決めるかはサーチコンソールの使い方:中小企業が月に一度見る画面と決めることに詳しく書いたので、ここでは繰り返しません。

問い合わせの件数を入れているのは、検索のクリックが増えても、問い合わせが増えたとは限らないからです。当社のGA4(Googleアナリティクス)でも、フォーム送信を表す「generate_lead」というイベントは記録されていましたが、問い合わせとして数える設定(キーイベント)にはしておらず、10月8日に見た画面ではキーイベントが0でした。数える設定がないと、月に一度見ても、問い合わせにつながったかどうかが分かりません。直し方はGA4のイベントとキーイベントの違いに書いています。

フォームの確認とWordPressの更新は、SEOの項目ではありません。それでも月に一度の点検に入れているのは、せっかく検索から来た人が、届かないフォームや壊れたページで止まってしまえば、それまでの作業が意味を持たないからです。

当社が記事づくりで実際に回している点検

このチェックリストは、当社が自社の記事を公開するときの点検をもとにしています。当社の記事は、AIが公式の説明で裏を取りながら下書きし、別のAIが公式の説明を読み直して校閲し、機械で禁止している言葉やリンク先、ページの部品の崩れを点検し、最後に人(当社)が読む人の側から読んで公開を決めています。機械に任せられるのは、リンク先の有無や決まった言葉の検索のように答えが一つに決まる点検です。3(冒頭で答えているか)や5(自社にしか書けない情報があるか)は、人が読んで判断するしかありません。

なお、この点検を通した当社の記事が、検索からのアクセスや問い合わせにつながったかは、まだ分かっていない段階です。数か月後にSearch ConsoleとGA4で確かめます。チェックリストは、通れば結果が出ることを約束するものではなく、出ない理由を一つずつ減らすためのものです。

当社は、ホームページの運営に加わり、記事の点検や題の手直しから、月に一度の数字の確認、問い合わせが来るまでを一緒に見ています。「点検の項目は分かったが、毎月続ける人がいない」という場合は、相談するからお知らせください。

参考にした公式の説明

いずれも2026年10月9日に内容を確かめました。Googleの説明やSearch Consoleの画面の表示名は、変わることがあります。

AIの検索が広がっても、このチェックリストの中身が変わるのかどうかは、SEOとAIO・GEO・LLMOの違い:小さな会社がやることは変わるのかにまとめています。