コンテンツSEOとは、検索する人の疑問や用事に答える記事を自社のサイトに置き、検索結果から読みに来てもらう取り組みです。広告のように費用を払っている間だけ表示されるものではなく、書いた記事が検索に出続ける限り、入口として働きます。そのかわり、効き始めるまでに数か月単位の時間がかかり、記事を増やしただけでは効きません。
小さな会社が記事で集客するなら、要点は四つです。題材は「自社が一次情報(自分で見たこと、やったこと、自社の数字)を出せる問い」から選ぶ。書く人と確かめる人を分ける。本数を目標にしない。公開したら3か月ごとに Search Console で見直す。当社も2026年10月に、この進め方で自社のコラムを2日間で60本以上公開しました。本数が多いぶん、Googleが注意している「量産」とどこで分けたのかを、作り方の事実で書きます。検索からの問い合わせという結果はまだ出ていないので、それも書きます。SEOを自社で進めるときの、最初の数か月にやることと順番は、SEO対策を自分でやる方法:小さな会社が最初の数か月でやることと順番にまとめています。
コンテンツSEOとは:広告やSNSとの違い
「SEO記事」と呼ばれるものも、同じ考え方で書かれた記事のことです。たとえば「サーチコンソール ログインできない」と検索した人に、その原因と確かめ方を答える記事を置いておけば、困っている人がその記事から自社を知ります。お金を払って表示する広告や、投稿がすぐ流れていくSNSとは、働き方が違います。
| 記事(コンテンツSEO) | 検索広告 | SNS | |
|---|---|---|---|
| 届く相手 | その問いを検索した人 | その語を検索した人 | フォローした人、おすすめされた人 |
| 費用の形 | 書く手間(外に頼めば制作費) | クリックごとの広告費 | 投稿の手間 |
| 止めたとき | 記事は残り、検索に出続けることがある | 表示も止まる | 新しい投稿がなければ届きにくくなる |
| 効き始め | 数か月単位 | 出稿した日から | 投稿した日から |
どれが優れているという話ではありません。この記事では、そのうち「記事で検索から来てもらう」部分を、小さな会社が自分で回すための進め方として書きます。
小さな会社に向くとき、向かないとき
始める前に、次の三つを確かめてください。三つとも当てはまれば、記事で集客する余地があります。
- お客様が、依頼の前に検索して調べる仕事か。手続き、費用、やり方、選び方を調べてから頼む仕事は向いています。急ぎで電話一本で決まる仕事は、記事より地図の表示や電話番号の見つけやすさが先です。
- その問いに、自社が答えを持っているか。お客様に毎回説明していることがあれば、それが記事の材料です。答えを持っていない分野の記事は、書けても中身がほかの記事と同じになります。
- 数か月、結果がなくても続けられるか。記事がGoogleに登録され、検索に出て、読まれ、問い合わせにつながるまでには段階があります。何か月待つかを月数ではなく数字で決める考え方はホームページの成果が出るまで何か月待つかに書きました。
逆に、商圏が狭く、その仕事を検索する人がそもそも少ない場合は、記事をいくら足しても動きは小さくなります。
題材の選び方:検索数より先に「一次情報が出せるか」で絞る
題材選びでいちばん効くのは、検索数の多い語を探すことより、「自社にしか書けない中身がある語」を選ぶことです。Googleは、自分のコンテンツを見直すための質問として「コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供していますか。」を挙げ、ほかの情報源を参考にした場合は「単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すもの」かを問うています(2026年10月時点のGoogle検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」による)。
当社が今回やった選び方を、そのまま手順にします。
- 候補の語を集める。お客様に聞かれること、自社の仕事で使う道具や手続きの名前を書き出します。当社の場合は、毎日触っている Search Console、GA4、WordPress の管理画面、AIでのサイト運営でした。
- 検索数を調べる。当社はSEOツール「パスカル」で、語ごとの月間検索数の目安を見ました。たとえば「Googleビジネスプロフィール ログイン」3,600、「GA4 ログイン」3,600、「WordPress 脆弱性」1,600、「クロール済み インデックス未登録」480、「キーワード 選定」390です。一部の語は難易度も見ました。検索数の調べ方はSEOのキーワード選定のやり方に書いています。
- すでに表示のある語を見る。Search Console の「検索パフォーマンス」で、自社のページがどんな語で表示され、何位にいるかを見ます。当社では「ホームページ 保守 料金」が平均2.0位、「ローカルseo やり方」が6.0位など、まだ記事の少ない語で表示が出ていました(2026年10月8日に見た28日間の数字)。
- 語を「群」にまとめる。「GA4 ログイン」「GA4 セッション」「GA4 直帰率」のように、同じ道具や同じ困りごとの語をひとまとまりにします。
- 一次情報を出せる群から書く。自社の画面や数字で中身を示せる群を先にします。当社は、自分で画面を見て数字を持っている Search Console、GA4、WordPress、AIでの運営の群を優先しました。一次情報を持っていない群(当社の場合はGoogleビジネスプロフィール)は、公式のヘルプだけを根拠にし、当社の経験のように書かないことにしました。
検索数が多くても、自社が答えを持っていない語、扱っていない仕事の語は外します。読まれても相談を受けられない記事は、アクセスが増えるほど困ることになります。検索した人が何を知りたいのかの見分け方は検索意図とはに書いています。
体制:誰が書き、誰が確かめるか
小さな会社で記事が続かない原因の一つは、書く時間の不足より、「誰が何を決めるか」が決まっていないことだと当社は見ています。最低限、次の四つの役を分けてください。一人で兼ねても構いませんが、「書く」と「確かめる」は別の人(または別の日の自分)にします。
| 役 | やること | 誰がやるか |
|---|---|---|
| 決める | 何の記事を、誰に向けて書くか | 事業をよく知る人 |
| 書く | 下調べと下書き | 担当者、外部、AI |
| 確かめる | 数字の出どころ、言い切り、自社の事実 | 書いた人以外 |
| 公開する | 最後に読者として読み、公開を決める | 責任を持てる人 |
Googleは「誰が」作ったかについて、「コンテンツの著者が誰であるかを明確にしていますか。」と問い、AIなどの自動化を使う場合は「開示などの方法でユーザーに対して明確にしていますか。」と問うています(同じページ、2026年10月時点)。記事の末尾や会社概要に、誰が書き、誰が確かめているかを書いておくと、この問いに答えられます。
当社の分担
当社の記事は、1本ずつ次の流れで作っています。
- 人(当社)が、題材と読者、使ってよい自社の事実を決める。
- AIが、Googleのヘルプなど公式の説明で裏を取りながら下書きする。
- 別のAIが、公式の説明を読み直して校閲する。
- 機械で、使わないと決めた語、リンク切れ、記事の部品の崩れを点検する。
- 人(当社)が読者の側から読んで確かめ、公開する。
AIと人の分担の細かいところ、AIに渡す「設計書」の中身はAIで会社のブログ記事を作成するにはに、公開前に何から見るかは記事の公開前チェックは、誤字より先に「数字の出どころ」を見るに書きました。Googleは生成AIを使うこと自体を禁じてはいませんが、生成モデルは事実を取得するのではなく可能性の高い単語の並びを予測するものなので、公開前に人の手で事実を確かめることが重要だとしています(「ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス」による)。AIを使わない会社でも、この分担はそのまま使えます。たとえば、社長が電話でよく受ける質問を話し、担当者が下書きし、社長が数字と言い切りを確かめてから公開する、という形です。
本数より質:Googleが「量」について言っていること
「月に何本書けばよいか」はよく聞かれますが、Googleの公式の説明に、本数や文字数の基準はありません。逆に、量を目的にした作り方には、はっきりした注意があります(いずれも2026年10月8日に Google 検索セントラルで確かめた内容です)。
- スパムに関するポリシー(2026年9月2日更新)は、「大量生成されたコンテンツの不正使用」を「ユーザーをサポートすることではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成すること」と定めています。例には、生成AIなどで「ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成すること」、複数のページの内容を「価値を加えることなくつなぎ合わせたり組み合わせたりすること」、「検索キーワードは含んでいるものの、閲覧者にとってほとんどまたはまったく意味がないコンテンツのページを大量に作成すること」が挙がっています。作成方法は問わない、とも書かれています。
- ユーザー第一のコンテンツの作成(2026年10月7日更新)は、検索エンジンを優先した作り方を見分ける質問として、「いずれかが検索結果の上位に表示されることを期待して、さまざまなトピックで多くのコンテンツを制作していますか。」「多くのトピックについてコンテンツを作成する際、かなりの部分に自動化を使用していますか。」を挙げています。
- 同じページは、文字数について「Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか(そのような設定は存在しません)。」とし、サイトを新しく見せるために大量に足したり消したりしても「ランキングは向上しません」と書いています。SEOスターター ガイドにも「魔法の文字数も、最小や最大の文字数も存在しません」とあります。
Googleが違反に対してどうするかは、ポリシーに「検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります」「場合によっては、手動による対策を実施します」とあります。記事を足す前に、1本ずつ「この記事でなければ分からないことが入っているか」を確かめるほうが、本数を数えるより先です。中身の重なる記事が増えてしまったときの減らし方は記事を減らすとき、削除か統合かnoindexかは「入口」で決めるに書いています。
当社の実例:60本以上を公開するとき、量産と分けるためにしたこと
当社は2026年10月、ここまで書いた進め方で、自社のサイトに2日間で60本以上の記事を公開しました。本数だけを見れば、ひとつ前の見出しで引いたGoogleの質問(多くのトピックで多くのコンテンツを作っていないか、かなりの部分に自動化を使っていないか)に照らして、自分で確かめるべき数です。
Googleのポリシーが違反として定めているのは、「検索ランキングの操作を主な目的として」、「ユーザーにとっての価値を付加することなく」大量のページを作ることで、作り方がAIか人かは問わないとされています。当社はこの線を、本数ではなく、1本ごとの作り方で分けるようにしました。
量産と分けるために決めていたこと
- 1本に一つの用事を割り当てた。記事ごとに、主に狙う語と、あわせて答える語を表にしてから書きました。言い方が違うだけの語のために記事を分けることはしていません。題材は、自社のホームページやGoogleの道具を自分で触っている中小企業・店舗・士業の方が、実際につまずく画面の表示や手順に絞っています。
- 一次情報のある群を優先した。Search Console なら、当社のサイトで新しいページの多くが検索に出ていなかった経過と、10月8日時点の「ページ(インデックス作成)」レポートの内訳(登録済み98、未登録61)を、実際の数字で書いています(9日で3ページから98ページになった記録)。
- 1本ずつ、公式の説明で裏を取った。画面の名前や手順は、公式のヘルプで確かめたものだけを書き、確かめた時点と出典を記事に載せています。
- 書いたAIとは別のAIが校閲し、最後は人が決めた。先の「当社の分担」の流れです。別のAIが公式の説明を読み直して校閲し、機械で禁止語やリンクを点検したうえで、公開するかどうかは当社が読者の側から読んで決めています。
- 公開した記事を、読者が探せる形に並べた。コラム一覧に困りごと別の区分を作り、関連する既存の記事から一文のリンクを足しました。
分かっていること、分かっていないこと
分かっているのは、Googleへの登録が進んでいることです。10月8日に Search Console のサイトマップ画面を見ると、投稿のサイトマップは「成功しました」、検出されたページは161でした。登録が進んで1週間ほどで、いくつかの語を組み合わせた長い言葉では、数位から十数位に出始めた、というのが当社の観察です。
分かっていないのは、結果です。同じ日に見た28日間の検索の数字は、表示回数146回、クリック1回でした。検索からのアクセスや問い合わせが増えたと言える段階ではありません。短い期間にまとめて公開したことをGoogleがどう扱うかも、まだ分かりません。もう一つ、一次情報のない群(Googleビジネスプロフィール)は、公式のヘルプを読みやすくまとめた以上のものを出しにくく、他の群より評価されるかどうかが不確かだと当社は見ています。
結果は、数か月後に Search Console と GA4 で確かめます。読者の方に勧めたいのは、当社の本数ではなく、この「1本ずつ確かめる流れ」のほうです。少ない本数でも、同じ流れで書けば同じ問いに向き合うことになります。
公開後の見直し:3か月ごとに見ることと、決めること
記事は公開して終わりではありません。検索に出始めると、自分が狙った語とは違う語で表示されていることが分かります。毎週見ても数字は少なすぎて判断できないので、当社は3か月を一区切りにすることを勧めています。手順は次のとおりです(Search Console の画面の名前は変わることがあります)。
- Search Console の「検索パフォーマンス」を開きます。何も変えなければ、過去3か月分の数字が出ます。
- 「ページ」のタブで、記事ごとの表示回数・クリック数・平均掲載順位を見ます。
- 記事を三つに分けます。「表示がない」「表示はあるがクリックが少ない」「クリックがある」。表示が一度もない記事は、この表に行そのものが出てこないので、自社の記事の一覧と見比べて探します。
- クリックのある記事は、GA4で、その記事を読んだあとに問い合わせのページへ進んだ人がいるかを見ます。問い合わせをどう数えるかはGA4で問い合わせを計測するにあります。
分けたあとに決めることは、次の表のとおりです。
| 状態 | まず疑うこと | 決めること |
|---|---|---|
| 表示がない | Googleに登録されているか | URL検査で確かめる。登録済みなら、題材ごと見直すか減らす |
| 表示はあるがクリックが少ない | 題と説明文が、表示された語の用事に合っているか | 題を、読む人が打つ言葉に付け替える |
| クリックはあるが問い合わせにつながらない | 記事から次に読むページがあるか | 関連ページへのリンクと、相談の入口を足す |
題の付け替え方は記事のタイトルは読む人が打つ言葉で付けるに、書き直すか新しく書くかの順番は過去の記事を書き直すべきか、新しく書くべきかにあります。
見直しで大事なのは、手を入れた日と内容を記録しておくことです。題を変えた記事、書き直した記事を一覧に残しておけば、次の3か月後に「変えた記事が動いたかどうか」を比べられます。一度に全部を変えると、何が効いたのかが分からなくなります。
外に頼むときに確かめること
記事づくりを外の会社に頼む場合も、四つの役のうち「決める」と「公開する」は御社に残ります。頼む前に、次の点を聞いてください。
- 題材を誰が、何を根拠に選ぶか。御社にしか書けない中身を、どうやって聞き取るか。
- 事実と数字を誰が確かめるか。出典を記事に書くか。
- 本数で契約するのか、見直しまで含むのか。3か月後に何の数字を見せてくれるのか。
- 成果を何で数えるか。順位やアクセスだけでなく、問い合わせまで追うのか。
何本の記事でどれだけの問い合わせを目指すかの見当は、問い合わせ目標から逆算する計算ツールでつけられます。本数を決めるためではなく、「この商圏で記事に期待してよい範囲」を知るために使ってください。
当社は、中小企業や士業のホームページの運営に加わり、題材選びから、書く・確かめる・公開後の見直しまでを引き受けて、問い合わせが来るまでを見ています。「記事を書いているが、何を書けばいいか分からなくなった」「書いた記事を見直したいが、どれから手を付けるか決められない」という段階でも、相談するから、いまのサイトのアドレスをお送りください。
参考にした公式の説明
- Google 検索セントラル:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成
- Google 検索セントラル:スパムに関するポリシー(大量生成されたコンテンツの不正使用)
- Google 検索セントラル:ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス
- Google 検索セントラル:検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド
※内容は、2026年10月8日にGoogle検索セントラルで確かめたものです。