この見本について
当社は、ホームページの運営をお引き受けする前に、その商圏を調べます。どれだけの依頼の元がある土地なのか、依頼する人がどういう言葉で事務所を探しているのか、いま検索の上位にいるのは誰で、どういう作りでそこにいるのか。そのうえで後から入る余地があるかを判定し、見込みが立たなければお引き受けしません。
この見本は、その報告書がどういう形になるのかをお見せするためのものです。形は福井市の社会保険労務士の見本と同じです。今回は静岡県沼津市で、企業の顧問、就業規則、給与計算、社会保険の手続き、助成金の申請、そして個人から受ける障害年金の請求を扱う社会保険労務士事務所を想定しました。
沼津市は、静岡県の東部にあり、三島市、富士市、裾野市、長泉町、清水町などと接しています。市の人口は福井市よりも少なく、市の中だけで見ると小さな商圏です。一方で、地元の事務所の多くは、周辺の市や町までを自分の地域として書いていました。市の外に広がる商圏を、報告書がどう扱うのかをお見せするために、同じ業種で沼津市を選びました。
特定の事務所からご依頼をいただいて作ったものではありません。沼津市と社会保険労務士という組み合わせを、当社の側で題材として選びました。調査時点は2026年9月で、使ったのは公開されている情報だけです。公的な統計と規程を読み、九つの言葉で検索し、1ページ目に出てきた沼津市内の事務所のサイトを開いて確かめました。福井市と仙台市の数字は、社労士のホームページ集客で2026年9月24日に数えたものを、その記事の数字として引いています。
実際にお引き受けする調査では、ここに二つが加わります。一つは御事務所の記録です。顧問先がどこから来たのか。税理士からの紹介、顧問先からの紹介、会の相談会、ポータル、ホームページのどれが何件で、そのうち何件が契約になったのか。その数は御事務所の中にしかありません。もう一つは検索回数の実数です。どの言葉が月に何回探されているかは、有料の道具を使わなければ確定できません。この見本の「探され方」は、検索したときに何が並ぶかという意味で、何人が探しているかという意味ではありません。
地元の事務所は、名前を出さず件数だけで扱います。どこが上手いかを論じるための調査ではなく、この商圏に後から入る余地があるかを見るための調査だからです。
商圏の規模
社会保険労務士の依頼の元は、まず人を雇っている事業所です。そのうえで、障害年金のように個人から来る依頼もあります。人口と事業所の両方を見ます。沼津市では、これに周辺の市町を加えて見ます。
沼津市の人口は182,670人、世帯数は94,844世帯です(2026年8月末現在、住民基本台帳、沼津市「人口と世帯 地区別」)。前の月から人口は169人減り、4月末からの4か月では317人減っていました。
公務を除く事業所は9,599事業所、従業者は100,460人です(令和3年経済センサス-活動調査、2021年6月1日現在、沼津市の地方集計結果)。5年前の調査より事業所は579(5.7%)減り、従業者は700人(0.7%)減りました。福井市の見本では、同じ5年の事業所の減り方は2.9%でした。沼津市は、事業所の減り方がそれより大きく、働く人の数はほぼ保たれている、という形です。従業者の規模別の内訳は、今回は取れていません。
周辺の市町の人口は、三島市がおよそ10万人、富士市がおよそ24万人、御殿場市がおよそ8万人、裾野市がおよそ5万人、長泉町と函南町がそれぞれおよそ4万人、清水町がおよそ3万人です(一般財団法人国土地理協会がまとめた市町村別の人口・世帯数の表)。三島市、裾野市、長泉町、清水町、函南町を足すだけで、沼津市の人口を上回ります。後で見るとおり、地元の事務所のサイトの多くは、こうした市や町の名前を対応する地域として並べていました。沼津市の事務所にとっての商圏は、市の中より広いと見るのが自然です。ただし、周辺の市町の会社がどれだけ沼津市の事務所に頼んでいるのかは、公開の資料からは分かりません。三島市や富士市には、それぞれの市の事務所もあります。
社会保険労務士の数は、公式の資料で確かめきれませんでした。事務所を探すポータルの一つには、沼津労働基準監督署の管内の事務所として57件の掲載がありました。管内に沼津市以外のどの市町が含まれるかは、今回確かめていません。それでも、サイトを持って検索の1ページ目に出てくる沼津市内の事務所は、後で見るとおり六つでした。
もう一つ、沼津市は2024年11月に静岡県社会保険労務士会と協定を結んでいます。災害時の業務のほか、平時にも、労務管理、働き方改革、年金の相談などで連携するという内容です。会や市の相談の仕組みから来る相談は、ホームページとは別の入口です。
まとめると、市の中だけでは事業所が少なく、しかも減っている商圏です。規模の面では、周辺の市町までを受けられるかどうかが、見込みを左右します。
探され方
九つの言葉で検索し、1ページ目に何が並ぶかを記録しました。検索したのは2026年9月24日です。中心の言葉が三つ(「沼津 社労士」「沼津 社会保険労務士 顧問」「沼津 助成金 社労士」)、業務や困りごとから出てくる言葉が六つ(就業規則の作成、給与計算の代行、社会保険の手続きの代行、社長の労務相談、障害年金、36協定の届出)です。言葉のそろえ方は、福井市の見本と同じです。
先に限界を書きます。検索結果は、見る人、時点、地域の設定で変わり、今回の道具が沼津市内のスマートフォンと同じ画面を返すとはかぎりません。タイトルとURLの一覧しか返さないため、地図枠と広告は九つすべてで不明です。返ってきた件数は9件か10件でした。「沼津」は県の名前ではないので、福井市のように県内のほかの市の事務所が大きく混ざることはありませんでした。ただ、字面の近い「沼田」のページが一件入っています。ここでは、沼津市内に事務所があるものを「地元」と数えました。
九つで1ページ目に出たのは、延べ88件でした。内訳は、地元の社労士事務所が15件、社労士事務所ではない地元の法律事務所が1件、比較サイトや補助金の一覧、全国対応の窓口、全国向けの解説が26件、他の都市の事業者が8件、市・県・労働局・年金事務所・社労士会などが25件、運転代行や求人などの無関係が13件です。地元の社労士事務所の15件のうち6件は、一つの事務所でした。
言葉ごとに見ると、四つの形に分かれました。
比較サイトと補助金の一覧が並ぶ中心の言葉。 中心の三つの30件では、地元が9件、比較サイトや補助金の一覧が9件、市や会のページなどが8件でした。「沼津 社労士」には、市と社労士会の協定のページ、社労士会、社労士の団体の名簿が並んでいます。「沼津 助成金 社労士」は、住まいや暮らしの補助金・給付金を集めた一覧が5件、市のページが3件で、地元の事務所は2件でした。そのうち助成金の業務のページは1件です。会社が雇用の助成金を頼む先を探す言葉としては、半分も働いていません。
公的な機関が埋める手続きの言葉。 「沼津 就業規則 作成」は、市、労働基準監督署、県、労働基準協会のページが7件で、地元の事務所は2件でした。この2件は、どちらも就業規則の業務のページです。「沼津 36協定 届出」は、地元の事務所が0件で、全国向けの解説や社労士法人のコラムが8件、労働局が1件でした。「労務 相談 社長」は、市・県・労働局の、働く人の側の相談窓口が5件で、地元の社労士事務所はトップページが1件だけです。
市の外の窓口が埋める障害年金。 「沼津 障害年金 社労士」は9件のうち、年金相談センターと市のページが2件、残る7件はすべて市の外の事業者でした。全国対応を掲げる事務所やポータルが「沼津市」「沼津年金事務所」「沼津市役所」の名前で作ったページと、県内の別の市や神奈川県の事務所のページです。沼津市内の事務所は1件もありません。「社会保険 手続き 代行」でも、10件のうち4件が障害年金の窓口のページで、会社の手続きを頼む先を探す言葉に、障害年金のページが入り込んでいました。
まったく働いていない給与計算。 「沼津 給与計算 代行」は、10件すべてが運転代行、退職代行、求人のページでした。給与計算のページは1件もありません。
柱の記事の数字では、同じ九つで地元の社労士事務所は、仙台市が延べ40件、福井市が16件でした。沼津市の15件のうち、業務の名前を掲げたページは就業規則の2件と助成金の1件で、残る12件はトップページや事務所の案内、「社会保険労務士とは」のようなページです。福井市と同じく、業務ごとのページが1ページ目にほとんど出てこない商圏です。三つの市の比べ方は社労士のホームページ集客にまとめました。
上位の顔ぶれ
九つの言葉に出てきた沼津市内の社会保険労務士事務所は六つでした。そのうち、サイトを開いて確かめられた五つを、同じ項目で並べました。ほかの見本では八つを並べていますが、1ページ目に出た市内の事務所がそもそも六つで、うち一つはサイトを開けませんでした。検索に出ない事務所を名簿から足すことはしていません。五つの中には、沼津市を含む複数の市に拠点を持つ法人が一つ入っています。
- 料金の目安:金額を載せていたのは五つのうち三つです。顧問料を従業員数で区切った表に、就業規則の作成や手続きの料金まで並べていたのが一つ。少ない人数の区分の顧問料だけを出していたのが一つ。顧問料の金額を一つだけ見せ、残りは会員向けの表示にしていたのが一つです。三つとも、金額は料金のページにあり、確かめた範囲では、トップページで金額が見えたところはありませんでした。残る二つは、料金のページはあっても金額は問い合わせとしているところと、料金のページが見当たらないところです。
- 事例・実績:件数や金額の表記は、五つのどれにもありませんでした。顧問先の個別の事例もゼロです。「実績」と題したページを持つところは二つありましたが、一つはセミナーや研修を開いた記録で、もう一つは中身を読み取れませんでした。業務のページで、就業規則の見直しの前と後の例を一般的な形で示していたのが一つあります。
- お客様の声:五つとも見当たりませんでした。題に「お客様の声」を含むページが一つありましたが、声そのものは載っていませんでした。
- コラム・お知らせの更新:2026年9月の更新は一つで、お知らせと人事労務の記事でした。記事に出どころの表記はなく、事務所が書いたものか、配信を受けたものかは確かめきれませんでした。2026年に入ってからの日付が読めたのは二つで、もう一つは2月の採用のお知らせです。ほかの三つは、日付のある記事が見当たらないか、外のブログへのリンクだけか、最新の記事が2024年でした。
- 地区・周辺の市町:周辺の市町の名前を掲げたページは、五つのうちゼロでした。一方で、対応する地域として周辺の市や町の名前を一行やページの題に並べていたのは四つです。「静岡東部」「東部地区」のようなまとめ方と、市町の名前の列挙が一緒に書かれていました。
- 相談の導線:フォームは五つとも確認できました。電話は四つで、一つは電話番号を確かめられませんでした。LINEは一つ、予約の仕組みはゼロ、オンライン面談を明記していたところもゼロです。
- 扱う分野の絞り方:手続きから就業規則、給与計算まで並べる総合の形が四つ、採用の支援や経営の相談を前に出すのが一つでした。障害年金に絞った事務所はなく、年金の請求を業務の一つとして挙げていたのが一つです。業務ごとにページを分けていたのは、確かめられた範囲で三つでした。
- 相談にかかる費用:相談に費用がかからないことをトップに掲げていたところはありませんでした。問い合わせに費用がかからないと書いていたのが一つです。福井市の見本では、六つのうち五つが掲げていた項目です。
全体として、料金は半分ほどが用意していても奥にあり、事例と声はありません。対応する地域は周辺の市町まで広く書いているのに、その市町ごとのページはない。これが沼津市の五つの形です。
これはサイトを外から見ただけの話で、各事務所の顧問先の数や評判は分かりません。顧問先が紹介で増えている事務所なら、サイトが薄くても仕事に困っているとはかぎりません。
書けることと、書けないこと
社会保険労務士の広告には、医療のように「広告してよい事項」を列挙する決まりはありません。法律と連合会の会則が、一般的な言葉で縛っています。公式の資料で確かめたことを書きます。
社会保険労務士法は、品位を保ち、公正な立場で誠実に業務を行うことを求め(第1条の2)、信用や品位を害する行為を禁じ(第16条)、業務で知った秘密を漏らすことを禁じています(第21条)。全国社会保険労務士会連合会の会則は、誇大または虚偽の事項で相手を欺くおそれのある広告・宣伝を禁じ、相手の承諾なく電子メールで広告を送ることも禁じています(第43条の4)。受任するときには、業務の内容と報酬を書面などで示して説明することも求めています(第43条の3)。広告だけを扱う連合会の指針は、公開されている資料からは見つけられませんでした。静岡県社会保険労務士会独自の規則は、今回確かめていません。決まりの全体は社労士の広告規制にまとめています。
ホームページで迷いやすい四つに当てはめると、次のようになります。
- 料金:載せることを禁じる決まりはありません。受任のときに書面で示すことが求められている報酬の、手前の目安として載せる形です。「〜円から」と書くなら、どういう場合に上がるのかを添えます。
- 実績:件数や受給額を出すこと自体は禁じられていません。ただし誇大な表示にならないよう、何を数えたのか、いつ時点の数なのかを書きます。「県東部でも上位」のような比べる言い方には、根拠が要ります。
- 労使のどちらに立つか:社労士に特有の点です。法は公正な立場を求めていて、報道によれば、「100%経営者の味方」という広告が労使の中立に反するとして、会が是正を求めた例があります。経営者向けのサイトでも、片方の味方だと言い切る書き方は避けます。
- お客様の声:禁じる決まりは見当たりません。ただし守秘の義務があり、依頼した会社の了解と、特定されない書き方が前提です。周辺の市町まで含めても会社の数が多くない土地では、業種と人数だけで会社が分かってしまうことがあるので、書き方はさらに慎重にします。
入る余地
ここまでの観察から、空いている場所を挙げます。それぞれ、どの検索結果とどのサイトの観察を根拠にしているかを添えます。
一つ目、障害年金の地元の入口。 「沼津 障害年金 社労士」の1ページ目に、沼津市内の事務所は0件でした。事業者の7件はすべて市の外で、全国対応の窓口やポータルが、市や年金事務所の名前で作ったページです。開いた一つは県内の別の市の事務所の沼津向けのページで、沼津市内で月に二回、相談会を開いていること、希望する場所まで出向くことを書いていました。市の外の事務所が、沼津で会えることを前に出しているということです。一方で、開いた地元の五つのうち、障害年金を前に出しているところはありませんでした。障害年金は、企業の顧問とはまったく別の人から来る依頼です。本人や家族が、近くで会って相談できる事務所を探しています。地元の事務所が、会える場所、来られない人への対応、報酬の決め方を書けば、場所はあると考えます。ただし、御事務所が障害年金を実際に受けていて、これからも受けたい場合に限ります。報酬の書き方は社労士の障害年金の集客に書きました。
二つ目、就業規則と36協定の業務ページ。 「沼津 就業規則 作成」で、地元の事務所のページは2件、残りは公的な機関と会のページでした。「沼津 36協定 届出」では地元が0件です。地元の2件のうち開いた一つは、料金と進め方の手順は書いていましたが、何日かかるのか、会社が何を用意すればよいのかは書いていませんでした。公的なページは様式や届け出の方法を示しますが、沼津の会社が社労士に頼んだらいくらで、何日で、何を用意すればよいのかは書いていません。料金、日数、用意するもの、労働基準監督署とのやりとりのどこを受けるのかを一枚に並べる形には、まだ場所があります。ただし、これらの言葉で探す人には、自分で作ろうとしている人も多いはずです。その場合、ページが上に出ても依頼にはつながりにくく、余地の大きさは検索回数と、依頼に変わる割合を見るまで分かりません。何を一枚に書くかは社労士の就業規則のページが検索に出ないときに書きました。
三つ目、事例と声。 五つのうち、顧問先の個別の事例はゼロ、お客様の声もゼロでした。柱の記事で同じ項目で見た福井市の六つでも声はゼロ、仙台市の八つでも声は二つで、三つの市に共通する薄さです。これは順位の空白ではなく、サイトを読んだ会社が依頼を決めるときの空白です。紹介で来る会社も、依頼の前にサイトを見ることがあります。同じ業種、同じ人数の会社の就業規則をどう直したのか、手続きをどこまで引き受けたのかが書いてあれば、それが紹介の裏づけになります。確かめた範囲の規程に、声や事例を載せること自体を禁じる決まりは見当たりません。守秘の範囲で書ける形を先に決めておくことが前提です。書き方は社労士のホームページに事例と声がないときに書きました。
四つ目、周辺の市町。 五つのうち四つが、周辺の市や町の名前を対応する地域として並べていて、市町ごとのページはゼロでした。周辺の市町の人口を足せば沼津市を上回るので、規模の面では、この商圏でいちばん大きな余地になりうる場所です。ただし、三島市、裾野市、長泉町、清水町などの名前で検索した結果は、今回の九つに入れていません。それぞれの市町に地元の事務所がどれだけ出ているのかも見ていません。一つ目から三つ目より根拠が弱く、実際に検索して並びを見るまでは仮説です。
一方で、余地とは言えない場所もあります。中心の三つの言葉は、比較サイトや補助金の一覧、会や市のページが半分以上を占めていて、事務所のサイトで上から取りにいく場所ではないと考えます。「沼津 助成金 社労士」は、住まいや暮らしの補助金の一覧に引っ張られていて、雇用の助成金を頼む会社がこの言葉で探しているかどうかは分かりませんでした。給与計算の言葉は、10件すべてが別の「代行」と求人で、この言葉のためにページを作る理由は、今回の結果からは見つかりません。「労務 相談 社長」は、働く人の側の公的な窓口が並ぶ言葉で、経営者が実際にどういう言葉で困りごとを探しているかは、この言葉では分かりませんでした。
この商圏に、これから入る事務所の見込みはあるか
この範囲の情報からは、「条件つきで見込みはある」と見ています。ただし、見込みの中身は、検索の上位を広く取ることではなく、障害年金と一部の業務の言葉の空いている場所に、依頼の決め手になるページを置くことです。そして、その先に周辺の市町を含めた商圏を見込めるかどうかで、大きさが決まります。紹介で決まる依頼がどれだけの比重を占めているかは、この調査からは分かりません。
規模の面では、市の中だけでは小さい商圏です。公務を除く事業所は1万に届かず、5年で5.7%減っています。周辺の市町を合わせれば人口は倍を超えますが、その会社がどれだけ沼津市の事務所に頼むのかは分かっていません。
競争の面では、形がはっきりしていました。中心の言葉は比較サイトや補助金の一覧、会や市のページが先に出て、手続きの言葉は公的な機関が埋めています。その一方で、業務のページで1ページ目に入っている地元の事務所は、就業規則の2件と助成金の1件だけで、障害年金と36協定ではゼロでした。地元の五つのサイトには、事例も声もありません。空白は多く、そのぶん入る場所はありますが、空白のいくつかは、その言葉で探す人が少ないことによる空白かもしれません。
条件は三つです。受ける業務を、実際に受けていてこれからも増やしたい業務に絞れること。その業務の料金を、業務のページの上で出せること。事例を、守秘の範囲で書ける形に整えられることです。障害年金の入口を作るなら、会って相談できる体制があることが四つ目の条件になります。周辺の市町まで商圏を広げるなら、そこへ出向く、あるいはオンラインで受ける体制を書けることが五つ目になります。
判定を確かにするために足りていないのは、次の四つです。
- 各言葉の検索回数。沼津市の人口では、障害年金や就業規則の言葉を月に探す人は多くない可能性があります。その場合、一つ目と二つ目の余地は小さくなります。
- 地図枠と広告。「沼津 社労士」の1ページ目の上に地図枠があるかどうかで、中心の言葉の見え方は変わりますが、今回は確認できていません。
- 周辺の市町の言葉の検索結果と、経営者が困りごとを探すときの別の言い方(問題を起こした社員への対応、解雇の相談など)の検索結果。
- 御事務所の記録。いま、税理士や顧問先からの紹介、会の相談会、ポータル、ホームページのどこから何件来ているのか。顧問先のうち、沼津市の外の会社がどれだけあるのか。紹介で十分に顧問先が増えている事務所と、紹介の外から新しい入口を作りたい事務所とでは、同じ余地の意味が違います。
もし引き受けるなら、最初の半年に何をするか
以下は、この商圏で一般的にどういう順番になるか、という話です。お約束の形ではなく、御事務所の現状によって順番は入れ替わります。当社が社会保険労務士の分野で運営の実績を持っている、という意味でもありません。
- 問い合わせの入口を分けて数える。 税理士からの紹介、顧問先からの紹介、会の相談会、ポータル、ホームページ。どこから来て、そのうち何件が顧問やスポットの契約になったか。あわせて、相談してきた会社や人がどの市町にいるかも残します。数え方は問い合わせの数え方に書いています。
- 障害年金を受けるなら、入口を分ける。 企業向けのページとは別に、本人と家族向けのページを作り、会って相談できる場所、来られない人への対応、報酬の決め方、沼津年金事務所とのやりとりのどこを受けるのかを書きます。
- 受ける業務を絞り、業務ごとのページを作る。 就業規則の作成と見直し、36協定、入社と退社の手続きなど、絞った業務について、料金、別料金になる条件、日数、会社が用意するもの、労働基準監督署や年金事務所とのやりとりのどこを受けるかを一つのページに並べます。料金を出すかどうかの考え方は料金を載せるべきかに書いています。
- 事例を、了解の範囲で一件ずつ書く。 業種、人数、何に困っていて、何を直したか。会社が特定されない書き方を先に決め、依頼した会社の了解を取ります。労使のどちらかの味方と読める書き方は避けます。
- 周辺の市町は、検索してから決める。 1で数えた相談の市町と、三島市や裾野市などの名前で検索した1ページ目を見て、ページを作る市町を一つか二つに絞ります。対応地域の一行を、市町ごとのページに置き換えるのはそのあとです。
半年で問い合わせが増えるかというと、そこは動き始めるかどうかの時期です。当社が運営に携わっている相続の事務所でも、数字が動き始めたと感じたのは半年ほど経ってからでした。業種も探され方も違うため、同じ速さで動くとは考えていません。
この見本で分からないこと
- 検索結果は、見る人・時点・地域の設定で変わります。ここにあるのは2026年9月24日の一つの記録で、地図枠と広告は九つすべてで確認できていません。検索回数も扱っていません。
- 周辺の市町の名前を使った言葉は検索していません。周辺の市町の人口は、市の統計ではなく、住民基本台帳の数字をまとめた団体の表から、おおよその数で引いています。
- 九つのうち四つ(助成金、給与計算、社会保険の手続き、社長の労務相談)は、依頼先を探す言葉としてうまく働いていませんでした。別の言い方は検索していません。
- 沼津市内の社会保険労務士の数と、静岡県社会保険労務士会独自の規則は、公開の資料で確かめきれませんでした。ポータルの掲載数は、管内の範囲を確かめていません。報道の是正の例は、見出しだけを確認しています。
- 横並びは五つで、ほかの見本の八つに届いていません。1ページ目に出た市内の事務所のうち一つは、サイトを開けませんでした。サイトの内容は要約を介して読み取った部分があり、画像で置かれた料金や、下層のページの読み落としはありえます。複数の市に拠点を持つ法人の沼津の拠点の中身は確かめていません。
- 各事務所の顧問先の数、紹介の割合、ポータルへの掲載料の支払い、市と会の協定から実際に来る相談の数は、外から分かりません。
御事務所でも、今日できること
調べる道具を入れていなくても、次のことは今日のうちに確かめられます。今回の調べ方で、実際に差が見えた順に並べます。
- 御事務所の主な業務の名前と地域名を並べて検索する(例:「沼津 障害年金 社労士」「沼津 就業規則 作成」)。1ページ目に地元の事務所のページが何件あり、御事務所のページが出るかを数える。出ていても、それがトップページなのか業務のページなのかを見る。
- 同じ言葉の「沼津」を、顧問先の多い周辺の市や町の名前に置き換えて検索し、1ページ目にどの市の事務所が並ぶかを見る。
- 御事務所のサイトのトップを開き、料金の金額まで何回で着くかを数える。
- 御事務所のサイトに、事例とお客様の声がそれぞれ何件あるかを数える。ゼロなら、了解を取れそうな顧問先を一社思い浮かべる。
- 次の一か月、問い合わせのたびに、どこで御事務所を知ったかと、どの市町の会社や人かを一行で残す。
最初の二つだけでも、御事務所の商圏で空いているのがどの業務の言葉で、どの市町なのか、おおよその見当がつきます。
この記事にたどり着いた道筋
この記事は、「社労士 集客」のような、業種と悩みを掛け合わせた言葉で読まれることを想定して書いています。その言葉で検索すると、上位には業種名を入れ替えただけの一般論が並びやすいものです。そこに、実際に数えた中身のあるページを置きました。
御事務所に依頼する会社や人も、同じように探しています。「沼津 障害年金 社労士」のように、地域と用件と困りごとを掛け合わせた言葉です。当社が御事務所の商圏でするのは、それと同じことです。誰が上位にいて、どこが空いていて、御事務所が実際に知っていることで答えられる場所はどこかを数え、そこにページを置く。見込みが立たなければ、調べた結果とともにそうお伝えします。調べ方の中身は商圏調査に書いています。
御事務所の商圏でも、同じ形で調べます
この見本は沼津市と社会保険労務士を題材にしましたが、形はどの商圏でも同じです。規模を見て、探され方を見て、上位の顔ぶれを見て、業種の決まりを確かめ、入る余地を挙げ、見込みを判定する。見込みが立たないときは、その理由をお伝えしてお引き受けしません。
同じ商圏で同業の事務所を同時にお預かりすることはありません。すでにお預かりしている商圏では、お受けできない場合があります。御事務所の商圏でこの形の報告書を見てみたい段階でしたら、相談するからご連絡ください。
出典
- 沼津市「人口と世帯 地区別」(令和8年8月末日) https://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/tokei/jinkou/chiku/index.htm
- 沼津市「人口と世帯 一覧表」(令和8年度) https://city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/tokei/jinkou/ichiran/index.htm
- 沼津市「令和3年 経済センサス-活動調査 地方集計結果」 https://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/tokei/census/katsudou/2021.htm
- 一般財団法人国土地理協会「市町村別 人口・世帯数(静岡県)」 https://www.kokudo.or.jp/service/data/map/shizuoka.pdf
- 沼津市「沼津市と静岡県社会保険労務士会との協定の締結について」 https://city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/anshin/soudan/r061126teiketsu.htm
- 社労士ステーション「沼津労働基準監督署管轄の社労士事務所」 https://sr-station.com/offices/supervisors/%E6%B2%BC%E6%B4%A5%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%9F%BA%E6%BA%96%E7%9B%A3%E7%9D%A3%E7%BD%B2/
- 社会保険労務士法(昭和43年法律第89号)第1条の2 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089
- 社会保険労務士法 第16条 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089
- 社会保険労務士法 第21条 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089
- 全国社会保険労務士会連合会「全国社会保険労務士会連合会会則(R6.11.29施行)」 https://www.shakaihokenroumushi.jp/Portals/0/doc/nsec/soumu/2024/全国社会保険労務士会連合会会則(R6.11.29施行).pdf
- 全国社会保険労務士会連合会「社会保険労務士倫理綱領」 https://www.shakaihokenroumushi.jp/Portals/0/doc/nsec/kouhou/2022/社会保険労務士倫理綱領.pdf
- 全国社会保険労務士会連合会「全国社会保険労務士会連合会とは」 https://www.shakaihokenroumushi.jp/organization/tabid/231/Default.aspx
- 日本経済新聞「社労士広告『100%経営者の味方」は不適切 労使中立反する797件是正」 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOTG146H20U5A810C2000000/