この見本について
当社は、ホームページの運営をお引き受けする前に、その商圏を調べます。どれだけの依頼の元がある土地なのか、依頼する人がどういう言葉で事務所を探しているのか、いま検索の上位にいるのは誰で、どういう作りでそこにいるのか。そのうえで後から入る余地があるかを判定し、見込みが立たなければお引き受けしません。
この見本は、その報告書がどういう形になるのかをお見せするためのものです。形は新潟市の法律事務所の見本と同じです。今回は北海道旭川市で、離婚、交通事故、相続、借金の整理、労働の問題、会社の顧問といった相談を受けている法律事務所を想定しました。新潟市・松江市と並べた比較は弁護士のホームページ集客に書いています。この見本は、そのうち旭川市の分を、同じ日に検索し直して一本にまとめたものです。
特定の事務所からご依頼をいただいて作ったものではありません。旭川市と弁護士という組み合わせを、当社の側で題材として選びました。調査時点は2026年9月で、使ったのは公開されている情報だけです。公的な統計と相談の窓口の案内を読み、九つの言葉で検索し、1ページ目に出てきた地元の事務所のサイトを開いて確かめました。広告の決まりは、当社が日本弁護士連合会の規程と指針を読んでまとめた弁護士の広告規程に拠っています。それ以上のことはしていません。
実際にお引き受けする調査では、ここに二つが加わります。一つは御事務所の記録です。いま新しい相談が月に何件あり、そのうち顧問先や知人の紹介、弁護士会や市の相談、法テラス、ポータル、ホームページから来たものがそれぞれどれだけで、何件が受任になったか。その数は御事務所の中にしかありません。もう一つは検索回数の実数です。どの言葉が月に何回探されているかは、有料の道具を使わなければ確定できません。この見本で「探され方」と書いているのは、検索したときに何が並ぶかという意味で、何人が探しているかという意味ではありません。
地元の事務所は、名前を出さず件数だけで扱います。どこが上手いかを論じるための調査ではなく、この商圏に後から入る余地があるかを見るための調査だからです。
商圏の規模
法律事務所への依頼は、暮らしの中のもめごとと、会社の日々の取引から生まれます。夫婦の別れ、事故、相続、借金、職場の問題、取引先との契約。どれも人と事業所の数に比例して起きるので、まず人の数と、相談の窓口がどれだけあるかを見ます。
旭川市の人口は309,393人、世帯数は176,327世帯です(住民基本台帳、令和8年9月1日現在、市の公表)。前の月から人口は164人、世帯は34減っています。新潟市の約75万人と比べると、四割ほどの規模です(新潟市の数字は新潟の見本で2026年9月24日に確かめたもの)。旭川市には区がないので、新潟の見本で見た区ごとの数字にあたるものはありません。
弁護士の会は、札幌弁護士会ではなく旭川弁護士会です。北海道には四つの弁護士会があり、旭川弁護士会は旭川を本庁に、稚内・名寄・留萌・紋別の四つの支部を持ち、南北に約350kmの道北を受け持っています(日本弁護士連合会の紹介ページ)。会員は79人です(2026年9月1日現在、日本弁護士連合会の公表)。同じ日の札幌弁護士会は888人、全国は48,057人でした。
旭川市内に事務所を置く弁護士の数は、確かめきれませんでした。旭川弁護士会の「弁護士を探す」には地区ごとの一覧があり、旭川地区の欄には50前後の事務所の名前が並んでいます。ただ、要約を介して数えた結果が読むたびに違い(弁護士48人・事務所約35とも、事務所50とも出ました)、確かな数としては使えません。
規模とは別に、新潟と同じく、書いておくべき事情があります。費用のかからない相談、または安く受けられる相談の窓口が、公の側に用意されていることです。
旭川市は、旭川弁護士会の弁護士による法律相談を、総合庁舎で毎月第1から第4の木曜日の午後に開いています。電話か窓口で予約し、一人20分以内、費用はかかりません。対象は旭川市と、鷹栖町・東神楽町・当麻町・比布町・愛別町・上川町・東川町・美瑛町の近隣8町の住民です。相談の例には、交通事故、雇用、契約、悪質商法が挙がっています(市のページの更新は2023年11月)。旭川弁護士会の法律相談センターは、30分ほどで5,500円です。平日の午後に開き、火曜日は夕方からです。センターは旭川地区だけで、ほかの地区では近くの事務所を紹介する形をとっています。交通事故の相談は、日弁連の相談として月に二回開かれています。法テラス旭川もあります(法テラスのページは今回の道具では開けませんでした)。
つまり、「まず誰かに聞いてみたい」という段階の人には、行き先がすでにあります。事務所のホームページが受け持つのは、その先の「この分野を、この事務所に頼めるか」を判断する段階だと考えたほうが、この商圏の実態に合います。
探され方
九つの言葉で検索し、1ページ目に何が並ぶかを記録しました。検索したのは2026年9月24日です。中心の言葉が三つ(「旭川市 弁護士」「旭川市 法律事務所」「旭川市 弁護士 相談」)、困りごとから出てくる言葉が六つ(離婚、交通事故、相続、債務整理、残業代の請求、中小企業の顧問弁護士)です。新潟の見本と同じ言葉に、市の名前だけを差し替えました。
先に限界を書きます。検索結果は、見る人、時点、地域の設定で変わり、今回の道具が旭川市内のスマートフォンと同じ画面を返すとはかぎりません。タイトルとURLの一覧しか返さないため、地図枠と広告は九つすべてで不明です。返ってきた件数は、七つの言葉で9件、離婚と顧問の二つで10件でした。
九つで1ページ目に出たのは、延べ83件でした。内訳は、地元の事務所が25件、弁護士を探すポータルや比較・一覧のサイトが35件、全国に支店を持つ事務所の旭川支店などのページが7件、札幌の事務所が2件、弁護士会・市・法テラスなどが11件、無関係なものが3件です。
ポータルと全国型を合わせると42件で、ほぼ半分です。新潟の六割より少なく、そのぶん地元の事務所が多く出ています。ポータルは、三つの系列がそれぞれ六つか七つの言葉に顔を出していて、三つで35件のうち24件になります。全国型の7件は、すべて同じ全国展開の事務所のページでした。
言葉ごとに見ると、四つの形に分かれました。
中心の言葉にも、地元の事務所が並ぶ。 「旭川市 弁護士」は9件のうち地元の事務所が4件、ポータルが2件、弁護士会と日弁連のページが3件でした。新潟ではこの言葉の半分がポータルだったので、形が違います。「旭川市 法律事務所」と打つと、地元が6件に増えます。「旭川市 弁護士 相談」は、市の法律相談、法テラス、弁護士会の相談センターの3件が公の側で、ポータルが3件、全国型が1件、地元は2件でした。地元の2件のうち1件は、ある事務所が別のアドレスで出している相談の読み物です。
分野の言葉は、ポータルが5件ずつ。 「旭川市 離婚 弁護士」「旭川市 交通事故 弁護士」「旭川市 相続 弁護士」は、三つともポータルが5件で、全国型の旭川支店の分野のページが1件ずつ入っていました。地元は、離婚が1件、相続が1件、交通事故が3件です。相続の地元1件は、題に相続の語を入れた事務所のトップページで、相続のページではありません。交通事故の3件のうち2件は、同じ事務所の本体と交通事故の専用サイトでした。離婚には、弁護士会の離婚の相談のページと相談センターの案内も入っていました。
地元の事務所がほとんど出ない言葉。 「旭川市 債務整理 弁護士」は、9件すべてがポータルでした。そのうち1件はポータルの中にある地元の事務所の紹介ページで、事務所そのもののサイトは一件も出ていません。「旭川市 残業代 請求 弁護士」は、ポータルが4件、全国型が3件、札幌の事務所が1件で、地元は1件だけです。その1件は、交通事故の専用サイトを持つ事務所の、労働事件のページでした。
会社の言葉は、地元の事務所の場所。 「旭川市 顧問弁護士 中小企業」は、10件のうち地元が7件で、ポータルは0件でした。残るのは、法テラス、弁護士会の「弁護士を探す」、札幌の事務所の顧問のページです。地元の7件は五つの事務所に分かれ、一つの事務所がトップ、企業向けのページ、弁護士紹介の3件を出していました。会社向けの内容だけを書いたページとして出ていたのは、7件のうち2件です。
もう一つ、地元の25件の出方を見ておきます。25件は12の事務所に分かれていて、いちばん多い事務所でも5件、次が4件と3件で、残る九つは1件か2件ずつです。新潟では一つの事務所が20件のうち10件を占めていたので、旭川の地元の枠は、一つの事務所に寄っていません。
ポータルの中の、地元の事務所の紹介ページにも触れておきます。事務所の名前を含まない言葉の1ページ目に、そうした紹介ページが三つ、延べ5件出ていました。「法律事務所」「離婚」「相続」「債務整理」の言葉です。債務整理の言葉では、地元の事務所が検索に出る道は、この紹介ページだけでした。
上位の顔ぶれ
九つの言葉の1ページ目に出た旭川市内の法律事務所は、12ありました。そのうち、今回の道具でサイトを開けた九つを、同じ項目で確かめました。残る三つは、サイトの証明書や設定のために道具が読み込めず、横並びから外しています。そのうち一つは、別のアドレスの相談の読み物だけを読みました。一人の弁護士の事務所から、弁護士が複数いる事務所まで、規模はさまざまです。
- 料金の目安:着手金と報酬金を金額で載せていたのは、九つのうち五つです。五つとも料金のページにあり、書き方は、得られた経済的利益に応じた割合の段階表か、分野ごとの定額でした。料金のページはあるものの、表が画像で置かれていて金額を読み取れなかったのが一つ、料金の記載が見当たらないのが三つです。会社の顧問料を月額で載せていたのは四つでした。
- 相談料の書き方:分野を限って初回の相談料をいただかないと書いていたのが四つでした。交通事故、借金、相続、離婚、労働など、どの分野かを名指ししています。ほかに、ホームページから申し込んだ初回の30分に限るとするのが一つ、その場で依頼した場合に初回を取らないとするのが一つです。条件なしで相談料を取らないと書く事務所はありませんでした。有料とだけ書くのが一つ、相談料の記載が見当たらないのが二つです。
- 解決事例:載せていたのは一つで、それも分野の専用サイトの側でした。本体のサイトに事例を載せている事務所は、九つの中にはありませんでした。
- お客様の声:載せていたのは、上と同じ一つです。
- コラム・お知らせの更新:2026年に入ってからの更新が確認できたのは三つで、三つともお知らせでした。2026年の日付のある読み物が確認できたのは一つです。最後の更新が2025年以前だったのが四つ、日付を読み取れなかったのが二つありました。
- 周辺の市や町:市や町ごとのページを持つ事務所は、九つともありませんでした。「道北」「旭川市近郊」と一言添える事務所が三つです。
- 相談の導線:電話は九つとも。フォームかメールが六つで、電話だけの事務所が三つです。LINEは0、Webの予約のページが一つ、夜や土日の対応を書いていたのが三つでした。
- 分野の絞り方:分野の専用サイトを別に持つ事務所が一つ(交通事故)ありました。会社向けの取扱い(顧問や企業法務)を、個人向けと分けたページで書いている事務所が、少なくとも二つありました。残りは、一つのサイトの中に取り扱う分野を並べる形です。
- 法テラスへの言及:民事法律扶助が使えること、条件を満たす人は相談料がかからないことを書いていたのが二つでした。
全体として、料金は九つのうち半分ほどが載せていますが、事例と声と読み物は、ほぼ空いています。新潟では八つのうち四つが事例を、四つが声を載せていたので、ここは旭川のほうがはっきり薄い部分です。
もう一つ書いておくと、料金を載せている事務所が五つあるのに、83件のうち料金のページが1ページ目に出たものは一つもありませんでした。新潟と同じです。
これはサイトの作りを外から見ただけの話で、各事務所の受任の数や評判は分かりません。依頼の入口は顧問先や紹介など検索の外にもあるので、サイトが薄い事務所が仕事に困っている、という意味ではありません。
書けることと、書けないこと
弁護士の広告は、日本弁護士連合会の「弁護士等の業務広告に関する規程」と、その解釈を示す「業務広告に関する指針」、そして「弁護士職務基本規程」で線が引かれています。この見本では、当社が日弁連の公開資料を読んでまとめた弁護士の広告規程の内容に拠っていて、今回あらためて原文を読み直してはいません。旭川弁護士会に独自の定めがあるかどうかも確かめていないので、実際に書く前には所属の会でも確かめてください。
- 料金:載せてかまいません。指針は、着手金の金額と支払時期、報酬金の割合と算定方法と支払時期まで書いた表示例を挙げています。避けるのは「割安な報酬で」「業界最低水準」といった書き方、実際には表示を大きく超える額を受け取るのに「〜円から」と書くこと、着手金をゼロと書きながら別の名目で受け取ることです。電話やメールだけで受任する広告では、報酬の種類、金額、算定方法、支払時期などの表示が義務になっています。
- 解決事例:載せられるのは、依頼者の同意がある場合か、依頼者が特定されず利益を損なうおそれがない場合などです。架空の事例や脚色した事例は虚偽の表示とされます。高額の獲得例に「あなたも可能です」と添える書き方は、指針で誇大な広告の例に挙がっています。訴訟の勝訴率は書けません。
- お客様の声:実在の依頼者が関わっていない声は、虚偽の表示とされます。
- 専門の表示:指針は、何を基準に専門と認めるかの判定が難しいため、「専門」「スペシャリスト」「プロ」「エキスパート」の表示は控えるのが望ましいとしています。勧めているのは「取扱い分野」「積極的に取り組んでいる分野」という言い方です。「得意分野」は、主観の表示として認められています。
- 言葉の強さ:「最も」「一番」「完璧」は注意が要る語として、「常勝」「不敗」は使ってはならない語として挙がっています。困惑させたり、過度な不安をあおったりする広告も禁じられています。
- 診断の仕組み:借金の減額や慰謝料を計算させるページで連絡先を入力させても、その人は「面識のない者」のままで、あとから電話やメッセージで勧誘すれば規程に反するとされています。
- 比較:特定の事務所と比べる広告は禁じられています。名前を出さなくても、特定の事務所を指すと分かれば当たります。
このほか、職務基本規程は、依頼者の紹介を受けたことへの対価を払うこと(第13条)と、報酬を弁護士でない者と分け合うこと(第12条)を禁じています。弁護士を探すポータルについては、日弁連が別に指針を出していて、紹介を受けた事件の数や、その事件の着手金・報酬金の額に応じて対価が決まる形は掲載してはならないとし、期間やスペースで客観的に決まる定額の掲載料かどうかで判断するとしています。
ホームページの制作や運営を外に頼む場合、その業者も指針のいう「広告業者」に当たりえます。契約書や請求書、入出金の記録は、広告が終わってから3年保存する対象です(契約書の部分は2026年7月から)。外に払う費用を、依頼の件数や受任の額に連動させる形は、上の二つの条文との関係を所属の会で確かめておくべき点です。
入る余地
ここまでの観察から、空いている場所を挙げます。それぞれ、どの検索結果とどのサイトの観察を根拠にしているかを添えます。先に書いておくと、新潟と比べて、地元の枠が一つの事務所に寄っていないぶん、入口は広く見えました。
一つ目、離婚と相続の、分野のページ。 「旭川市 離婚 弁護士」と「旭川市 相続 弁護士」は、地元の枠が1件ずつでした。相続の1件は事務所のトップページで、相続のページが出ている地元の事務所はありません。新潟では、この枠を分野ごとの専用サイトが取っていましたが、旭川では、その形がまだ交通事故にしかありません。ここから言えるのは、後から入る事務所が暮らしの言葉に出るなら、「この分野を扱っています」という一つのページが入口になりうる、ということです。ただし、ポータルが5件ずつと全国型が1件ずつ入っているので、地元のページが1ページ目に入れるかどうかは、今回の調べでは分かりません。別のサイトを立てる必要があるかどうかも分かりません。どの分野を選ぶかは、御事務所が実際に受けていて、これからも受けたい分野であることが先です。
二つ目、会社の顧問の言葉。 「旭川市 顧問弁護士 中小企業」は、10件のうち7件が地元の事務所で、ポータルは入っていません。ここは空いているのとは違い、すでに五つの事務所が並んでいます。それでも余地と見るのは、7件のうち会社向けの内容だけを書いたページが2件で、残りはトップページや紹介のページだからです。顧問料を月額で載せていた四つの事務所のうち、この言葉に出ていたのは二つでした。顧問料と、顧問の範囲で何をするかを一枚に書いたページは、この並びの中でまだ少ないと見ています。顧問の言葉の読み方は顧問弁護士のページに書いています。
三つ目、近隣の町と道北。 九つの事務所のうち、市や町ごとのページを持つところはありませんでした。一方で、市の法律相談は近隣8町の住民も受けていて、旭川弁護士会は道北の広い範囲を受け持っています。町の名前を付けた言葉は今回検索していないので、探されているかどうかは分かりません。ここは、次に確かめる場所です。考え方は法律事務所の地域ページに書いています。
四つ目、事例と読み物、そして料金のページ。 事例と声を載せていたのは九つのうち一つ、2026年に読み物を出していたのも一つでした。料金を載せている事務所が五つあるのに、83件のうち料金のページは一件も出ていません。費用の言葉(たとえば「旭川 離婚 弁護士 費用」)は今回検索していないので、そこで地元の料金のページが出るかどうかは確かめていません。どちらも、順位の空白というより、サイトを読んだ人が「この事務所に頼めるか」を判断する材料の空白です。料金を出すかどうかの考え方は料金を載せるべきかに書いています。
一方で、余地とは言えない場所もあります。「旭川市 債務整理 弁護士」は9件すべてがポータルで、地元の事務所は紹介ページの形でしか出ていません。「旭川市 残業代 請求 弁護士」も、ポータルと全国型で7件です。この二つの言葉とのつき合い方は、債務整理の検索に法律事務所が出てこないときと地方の会社と全国ポータルに書いています。「旭川市 弁護士 相談」は、市・法テラス・弁護士会とポータルが大半です。交通事故は、専用サイトを持つ事務所とポータルで埋まっています。
この商圏に、これから入る事務所の見込みはあるか
この範囲の情報からは、「条件つきで見込みはある」と見ています。新潟と比べると入口は広いと考えますが、商圏そのものは小さくなります。
規模の面では、人口31万人の市で、弁護士会の会員は79人です。新潟市の四割ほどの人口で、道北の広い範囲からの相談が旭川に集まる形と考えられますが、周辺からどれだけ相談が来ているかは、今回の調べでは分かりません。市内の弁護士の数も確かめきれていないので、ここは弱い根拠のまま書いています。
競争の面では、九つの言葉の半分がポータルと全国型でした。新潟の六割より少なく、残る地元の枠も12の事務所に分かれています。「弁護士」「法律事務所」の二つでは地元の事務所が4件と6件並び、会社の顧問の言葉にはポータルが入っていません。
見込みがあると見るのは、地元の枠が一つの事務所に寄っておらず、分野を絞ったページで枠を取る形が交通事故にしかないからです。事例、声、読み物、周辺の町のページは、九つのうち多くが手を付けていない部分です。
条件は三つです。一つか二つの分野(会社の顧問を含めて)に絞り、その分野を実際に受け続けられること。料金を、着手金・報酬金・相談料・顧問料の算定方法と支払時期まで書いて出せること。そして、依頼者が特定されない形で、実際の相談から読み物と事例を書き続けられることです。
判定を確かにするために足りていないのは、次の五つです。
- 各言葉の検索回数。とくに、近隣の町の名前や「費用」を付けた言葉が探されているかどうか。
- 地図枠と広告。この業種では検索広告を出す事務所があることが考えられ、1ページ目の上が広告と地図枠で埋まっている可能性がありますが、今回は確認できていません。
- 市内の弁護士と事務所の数。
- 開けなかった三つの事務所のサイトと、ポータルへの掲載の状況。
- 御事務所の記録。顧問先や紹介で十分に回っている事務所と、紹介の外からの入口を増やしたい事務所とでは、同じ余地の意味が違います。
もし引き受けるなら、最初の半年に何をするか
以下は、この商圏で一般的にどういう順番になるか、という話です。お約束の形ではなく、御事務所の現状によって順番は入れ替わります。当社が旭川の商圏や法律事務所の運営で実績を持っている、という意味でもありません。
- 相談の入口を分けて数える。 顧問先、知人や他の士業からの紹介、弁護士会や市の相談、法テラス、ポータル、ホームページ。どこから来て、そのうち何件が受任になったか。近隣の町や道北のどこから来たかも、あわせて残します。ポータルに載せ続けるかどうかも、この記録を見てから決めます。
- 分野を一つ決めて、そのページを整える。 扱う範囲、流れ、料金(着手金・報酬金・相談料、算定の方法、支払時期、実費)を一つのページに並べます。会社の顧問を選ぶなら、顧問料と、その範囲で何をするかを書きます。規程と指針の表示例に沿った形です。
- 事例を、特定されない形で置く。 依頼者の同意を得るか、依頼者が特定されず利益を損なわない書き方にします。人口の少ない町の話ほど特定されやすいので、地名や時期の書き方に気をつけます。金額で「あなたも」と期待させる書き方はしません。
- 相談の入口の書き方をそろえる。 相談料がかかるのか、どの分野のどの時間ならかからないのか、法テラスの援助が使えるのか、遠くの町から来る人が電話で相談できるのかを、一か所で分かるようにします。
- 実際の相談から読み物を書く。 月に数本、受けた相談の中から、依頼者が特定されない形で書きます。近隣の町のページは、その町から実際に相談があると分かってから、その町に固有のことを書ける範囲で置きます。同じ型の地域のページを並べることはしません。
半年で依頼が増えるかというと、そこは動き始めるかどうかの時期です。当社が運営に携わっている相続の事務所のサイトでも、数字が動き始めたと感じたのは半年ほど経ってからでした。業種も商圏も違うため、同じ速さで動くとは考えていません。
この見本で分からないこと
- 検索結果は、見る人・時点・地域の設定で変わります。ここにあるのは2026年9月24日の一つの記録で、地図枠と広告は九つすべてで確認できていません。検索回数も扱っていません。
- 旭川市内の弁護士と事務所の数は、確かめきれていません。近隣の町の人口も調べていません。
- 広告の決まりは、当社がまとめた日弁連の規程・指針・職務基本規程の内容で書いています。旭川弁護士会に独自の定めがあるかは確かめていません。
- 刑事事件、不動産、成年後見、労働災害、費用の言葉、近隣の町の名前を付けた言葉は検索していません。
- 1ページ目に出た市内の事務所は12で、サイトを確かめたのはそのうち九つです。市内の事務所の一部でもあります。サイトの内容は要約を介して読み取った部分があり、下層のページや、画像で置かれた情報の読み落としはありえます。
- 各事務所の受任の数、紹介の割合、ポータルへの掲載料の支払いは、外から分かりません。
御事務所でも、今日できること
調べる道具を入れていなくても、次のことは今日のうちに確かめられます。今回の調べ方で、実際に差が見えた順に並べます。
- 「旭川市 弁護士」と「旭川市 法律事務所」のように、御事務所の市の名前で二通りに打って、1ページ目の地元の事務所の数を数える。打ち方で並びが変わるかどうかが分かります。
- 御事務所が力を入れている分野の名前を付けて検索し、1ページ目の地元の枠に入っているのが、事務所のトップか、分野のページか、分野の専用サイトか、ポータルの中の紹介ページかを見る。
- 御事務所のサイトで、その分野の料金が、着手金・報酬金・相談料の算定方法と支払時期まで書いてあるかを見る。料金の表を画像で置いているなら、文字で読めるかも見る。電話やメールで受任する分野なら、報酬の表示は義務です。
- 御事務所のサイトの「専門」「プロ」「一番」といった語を探し、「取扱い分野」「力を入れている分野」の言い方に置き換えられるかを見る。
- 次の一か月、新しい相談のたびに、どこで御事務所を知ったかと、どの町から来たかを一行で残す。紹介なら、誰からの紹介かまで。
最初の二つだけでも、御事務所の商圏でポータルがどこまで先に立っているか、地元の枠に何の形で入れるかの見当がつきます。
この記事にたどり着いた道筋
この記事は、「弁護士 集客」のような、業種と悩みを掛け合わせた言葉で読まれることを想定して書いています。その言葉で検索すると、上位には業種名を入れ替えただけの一般論が並びやすいものです。そこに、実際に数えた中身のあるページを置きました。
御事務所に依頼する人も、同じように探しています。「旭川市 相続 弁護士」のように、地域と用件と困りごとを掛け合わせた言葉です。当社が御事務所の商圏でするのは、それと同じことです。誰が上位にいて、どこが空いていて、御事務所が実際に知っていることで答えられる場所はどこかを数え、そこにページを置く。見込みが立たなければ、調べた結果とともにそうお伝えします。調べ方の中身は商圏調査に書いています。
御事務所の商圏でも、同じ形で調べます
この見本は旭川市と弁護士を題材にしましたが、形はどの商圏でも同じです。規模を見て、探され方を見て、上位の顔ぶれを見て、業種の決まりを確かめ、入る余地を挙げ、見込みを判定する。見込みが立たないときは、その理由をお伝えしてお引き受けしません。
同じ商圏で同業の事務所を同時にお預かりすることはありません。すでにお預かりしている商圏では、お受けできない場合があります。弁護士の事務所には、成果に応じた報酬ではなく、毎月定額の月額制のプランをご用意しています(料金)。御事務所の商圏でこの形の報告書を見てみたい段階でしたら、相談するからご連絡ください。
出典
- 旭川市「旭川市の世帯・人口」 https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/700/701/705/d055301.html
- 日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」 https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/membership/members.pdf
- 日本弁護士連合会「[北海道]旭川弁護士会」 https://www.nichibenren.or.jp/legal_info/legal_apprentice/bengoshikai/asahikawa.html
- 旭川弁護士会「弁護士を探す(旭川地区)」 https://kyokuben.or.jp/news/?lawyer_categories=asahikawa
- 旭川弁護士会「地区の法律相談センター」 https://kyokuben.or.jp/sodan_area.html
- 旭川弁護士会「法律相談」 https://kyokuben.or.jp/news/?page_id=5
- 旭川市「法律相談、市民相談」 https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/800/835/839/p006234.html
- 日本弁護士連合会「弁護士等の業務広告に関する規程」 https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_044.pdf
- 日本弁護士連合会「業務広告に関する指針」 https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/other/shishin_kaiki_44.pdf
- 日本弁護士連合会「弁護士職務基本規程」 https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_070.pdf
- 日本弁護士連合会「弁護士情報提供ウェブサイトへの掲載に関する指針」(東京弁護士会のページに掲載) https://www.toben.or.jp/know/iinkai/hibenteikei/pdf/kaiki_no_70_02.pdf