2026年9月24日、新潟市、松江市、旭川市で、弁護士を探すときの言葉を九つずつ検索しました。そのうち離婚や交通事故、債務整理といった困りごとの六つの言葉の中で、地元の法律事務所がいちばん多く並んだのが「{市} 顧問弁護士 中小企業」です。三つの市の28件のうち15件が、その市の事務所のページでした。同じ日の「{市} 債務整理 弁護士」は、道具の癖で混じった無関係な記事を除いた24件のうち、地元は2件です(債務整理の検索に法律事務所が出てこないとき)。
ただ、顧問の言葉の1位は、事務所ではありませんでした。新潟では弁護士会の「中小企業の相談」のページ、旭川では法テラスの地方事務所のページが1位です。
そして、三つの市で開いた地元の24事務所のサイトで、会社や事業者の相談の料金をはっきり書いていたのは一つでした。相談料をいただかない条件を書いていた13の事務所は、その条件をほとんど、借金、交通事故、相続、離婚といった個人の相談の分野で書いています。
当社は、顧問弁護士のページで最初に要るのは、顧問料の表よりも、顧問になる前に会社が一度相談するといくらで、何分なのか、という一行だと考えています。この記事では、28件の中身と24事務所の書き方を並べ、そう考える理由を書きます。三つの市のほかの言葉の結果は弁護士のホームページ集客:3つの市で数えた記録にまとめました。
先に限界を書いておきます。使った道具は1語につき9件か10件しか返さず、地図枠と広告は見えていません。月に何回探されているかも分かりません。会社の困りごとは「契約書 チェック 弁護士」のような別の言葉でも探されるはずですが、今回は検索していません。
28件のうち地元は15件。ただし1位は弁護士会と法テラスだった
旭川の10件は、地元の事務所が7件で、弁護士を探すポータルは1件もありませんでした。1位が法テラスの地方事務所、2位が弁護士会の「弁護士を探す」のページで、残る1件は札幌の事務所の「北海道で顧問弁護士をお探しなら」というページです。
松江の9件は、地元が6件でした。ほかは、弁護士を探すサイトの島根県の企業法務のページ、弁護士会の松江市の会員のページ、そして全国の県ごとに同じ型のページを持つ、定額制の顧問のサービスの島根県のページです。このページは、題に1万円を切る月額を掲げていました。
新潟の9件は、形が違いました。1位が弁護士会の「中小企業の相談」のページで、弁護士会のトップも入っています。企業法務の弁護士を探すサイトが市、県、M&Aの三つのページで入り、別のポータルの企業法務のページ、全国に支店を持つ事務所の新潟支店のページもありました。地元は2件で、どちらも同じ事務所の本体と企業法務の専用サイトです。
柱の記事では、会社の顧問のように顔を合わせて続く仕事の言葉には、ポータルや全国型の型がまだ来ていない、と書きました。旭川ではそのとおりでした。ただ、松江には、県ごとに同じ型を持つ定額の顧問のサービスが一件入り、旭川には札幌の事務所が北海道を掲げて入っています。新潟では、企業法務のポータルがすでに三つのページを並べていました。地元の場所であることは、少しずつ変わりうると見ておくほうがよさそうです。
ほかの士業と比べると、この言葉の形がよく分かります。税理士の「顧問料」の言葉は、三つの市で9件中6件から7件がポータルでした。同じ「顧問」でも形は逆です(9業種・27の商圏のデータ)。
地元の15件は、会社の側の言葉で書かれたページが多かった
地元の15件のうち、事務所のトップページは7件でした。残る8件のうち5件は、業務のページか専用のサイトです。題を見ると、「会社のご相談」「法人のお客様」「顧問契約」、そして顧問弁護士を、会社の中に法務の担当を置く代わりとして言い換えたページがありました。もう1件が、新潟の企業法務の専用サイトです。
2件は料金のページでした。どちらも松江で、「弁護士費用」の題のページが顧問の言葉の1ページ目に入っていました。三つの市の九つの言葉、延べ249件の中で、料金のページが1ページ目に出たのはこの2件だけです。最後の1件は、弁護士の紹介のページでした。
顧問の言葉で読まれているのは、弁護士の側の「顧問弁護士」という名前より、会社が何を頼めるのかと、いくらかかるのかを書いたページだと当社は見ています。三つの市の15件から言えるのは、そこまでです。
24事務所の相談料は、個人の相談に向けて書かれていた
では、開いた24事務所のサイトは、会社に向けて何を書いていたか。横並びの記録から数え直しました。
顧問料の月額を載せていたのは、24のうち7でした(新潟三つ、松江一つ、旭川三つ)。月2万円台から5万円台で、七つのうち五つが「〜」の付いた額、一つが三つのプラン、一つが定額です。何が月額に含まれるかまでは、今回の項目に入れていないので数えていません。
相談料のほうは、次のとおりです。
- 相談料をいただかない条件を書いていたのが13。その条件は、借金、交通事故、相続、離婚、労災、子育て支援の制度など、ほとんどが個人の相談の分野でした。会社に関わる分野を挙げていたのは、企業の倒産を条件に入れた一つだけです。
- 分野を限らず、初回の30分までは相談料をいただかないと書いていたのが一つ。会社の相談にも当てはまると読めます。
- 事業者の相談を名指しして、一般の相談とは別の料金(1時間の額)を書いていたのが一つ。
- 相談料の記載が見当たらないのが五つ。
つまり、顧問料の月額を書く事務所は7あっても、顧問になる前の一回の相談が会社にとっていくらなのかを、はっきり読めるのは1から2でした。
これが、1位にいた弁護士会や法テラスの話とつながります。顧問の言葉で探している会社の多くは、いきなり月額の契約を結ぶ前に、まず一度、弁護士に相談してみたい段階にいるはずです。新潟の弁護士会が「中小企業の相談」の入口を用意しているのは、その段階の会社がいるからでしょう。事務所のページがその段階に答えていなければ、会社は公の入口へ行くか、題に月額を掲げた全国の型へ行きます。これは数えた並びからの見立てで、実際に会社がどの順で動くかは、御事務所の記録でしか分かりません。
顧問は紹介で決まるものだから、相談料まで書く必要はない、という考え方もあります。顧問先や税理士からの紹介で十分に回っているなら、それで困ることはありません。ただ、紹介された社長も、会う前に事務所の名前で検索してサイトを開きます。そこで知りたいのは、最初の一回がいくらかかるのか、そのあと顧問を勧められるのか、です。
顧問のページに書くこと、書かないこと
当社なら、顧問のページの上のほうに次のことを書きます。
- 顧問になる前に、会社が一度相談するときの相談料と時間。顧問契約を結ぶことが前提かどうか。
- 顧問料の月額と、その月額で何ができるのか。相談の方法(電話、メール、来所)、契約書の確認をどこまで含むか、訴訟などの事件になったときの着手金の扱い。
- どちらの側の相談を受けるのか。会社の顧問を受けている事務所が、働く人の側の残業代の請求も前に出しているなら、その関係を先に書いておきます(債務整理の検索に法律事務所が出てこないときでも触れました)。
「〜円から」の月額だけを大きく出すのは、避けたほうがよいと考えます。日本弁護士連合会の「業務広告に関する指針」は、着手金について、実際には表示を著しく超える額を受け取るのに「〜円から」と書くことを、誤導の例に挙げています。顧問料の「〜」も、同じ目で読まれると考えておくほうが無理がありません。月額に何が入っていて、どういう会社なら上がるのかが同じ場所で読めれば、全国の定額の型と並べられても、比べる軸を読む人に渡せます。
書かないほうがよいのは、顧問先の会社の名前やロゴを、了解なしに並べることです。「弁護士等の業務広告に関する規程」は、顧問先や依頼者を、書面の同意がある場合を除いて表示できないとしています(第4条)。24事務所の中には、顧問先の声を載せている事務所が一つありました。載せるなら、一社ずつ書面の同意を取ってからです。規程と指針の全体は弁護士の広告規程にまとめています。当社は法律の専門家ではないので、迷う書き方は所属の弁護士会に確かめてください。
相談料の一行を足すのは、多くのサイトで事務所の方が管理画面から自分でできる作業です。迷うのは額と時間の決め方のほうで、それは事務所の中で決めることです。
御事務所の市で、今日確かめること
- 御事務所の市の名前に「顧問弁護士 中小企業」を足して検索し、1ページ目を、地元の事務所、ポータル、全国の型(月額を題に掲げたサービスや、全国の事務所の支店)、他の市の事務所、弁護士会や法テラスに分けて数えます。1位が誰かも見ます。数え方は検索結果の1ページ目を数えるに書いています。
- 御事務所のサイトの相談料の段を開き、会社や事業者が一度相談するときの料金と時間が、個人の相談と分けて読めるかを見ます。
- 顧問料のページを開き、月額の横に、その月額でできることと、上がる条件が書いてあるかを見ます。
- 顧問先の名前、ロゴ、声を載せているなら、一社ずつ書面の同意があるかを確かめます。
- いまの顧問先が、最初にどこから来たかを書き出します。顧問先の紹介、税理士などの紹介、弁護士会の相談、ホームページ。
5で紹介ばかりなら、顧問のページの読み手は、紹介された社長です。2の一行があるかどうかが、その社長が電話をかけるかどうかの分かれ目になります。弁護士のサイト全体の見え方は弁護士のホームページ集客に、書き方の決まりは弁護士の広告規程にまとめています。