ドメインパワーとは:Googleの指標ではない数字の調べ方と付き合い方

ドメインパワーとは、SEOツールを作っている会社が、主に外部からのリンク(被リンク)をもとに独自に計算した「サイトの強さ」の目安です。Googleが公表している指標ではなく、Googleの Search Console にもこの数字はありません。ツールごとに計算の仕方が違うので、同じサイトでもツールによって数字が変わります。

Googleは、ページ同士のリンクのつながりを順位付けの材料の一つに使っていると公式に説明しているので、ドメインパワーがまったく的外れな数字とは言えません。ただ、Google自身は「サードパーティ ツールは、Google の内部ランキング データにアクセスすること」はできないと書いています。使い方は、同じ検索結果に並ぶ同業と比べる目安くらいにとどめるのが安全です。数字を上げるために被リンクを買うと、Googleのスパムに関するポリシーの「リンクスパム」に当たり、順位が下がったり検索に出なくなったりするおそれがあります。

ドメインパワーとは:誰が、何から計算している数字か

「ドメインパワー」は、こうしたツールの数字をまとめて呼ぶ通称で、決まった定義はありません。ツールによって名前も違います。よく知られたものに、Ahrefs社の「Domain Rating(DR)」や、Moz社の「Domain Authority」があります。

たとえば Ahrefs のヘルプは、Domain Rating を、サイトの被リンクの強さを、Ahrefs のデータベースにある他のサイトと比べて100点満点で示す指標だと説明しています。計算は自社のデータベースにある被リンクをもとにしていて、リンク元のサイトが多くのサイトにリンクしていれば、1件あたりの重みは小さくなる仕組みです。同じヘルプは、DRは他のサイトとの比較で意味を持つ「相対的な」数字であること、サイトの質をサイト全体の「権威」だけで判断しないように、とも書いています(2026年10月時点の Ahrefs のヘルプによる)。

読むときに押さえておきたいのは、次の三つです。

  • ツールが集めたリンクの範囲で計算している。ツールが見つけていないリンクは数字に入りません。Googleが見ているリンクと同じとは限りません。
  • ツールごとに数字が違う。計算の仕方も集めたリンクも違うので、同じサイトでもツールによって数字が大きく違うことがあります。違うツールの数字同士は比べられません。
  • 自社が何もしなくても動く。Ahrefs のヘルプには、被リンクを失っていなくてもDRが下がることがある、とあります。上位のサイトが被リンクを増やすと、全体の目盛りが動くためです。比べる相手が動けば、自社の数字も動きます。

Googleが公式に言っていること、言っていないこと

ドメインパワーについては、「Googleもサイトの強さを見ている」「Googleとは関係ない」という両方の説明を見かけます。ここでは、Google 検索セントラル(Googleのサイト運営者向けの公式文書)に書いてあることだけを並べます(2026年10月8日に確かめた内容です)。

公式に書かれていること出典
ページ同士のリンクのつながりを理解するシステムを複数使い、その一つの PageRank は今もコアのランキング システムの一部ランキング システムのご紹介
多数のランキング シグナルを使っていて、PageRank はその一つにすぎないSEOスターター ガイド
リンクしてくれるサイトは時間がたてば自然に現れる。宣伝で見つけてもらう方法もあるSEOスターター ガイド
サードパーティ ツールは、Google の内部ランキング データにアクセスできないサードパーティの SEO ツールについてのガイダンス
Google「内部」の指標を使っていると主張するツールに注意生成 AI 機能への最適化のガイド

一つずつ補足します。「Google 検索ランキング システムのご紹介」は、「Google は、さまざまなシステムを導入してページ間の相互リンクを理解し、ページの内容と、検索クエリに対して最も有益な情報を提供するページを判断しています。」と説明し、PageRank は Google のサービス開始当初からあるコア ランキング システムの一つで、仕組みは大きく変わったが今も使われている、と書いています。リンクが順位付けの材料になること自体は、Googleも認めているわけです。

一方、サードパーティの SEO ツールについてのガイダンスは、「一部のサードパーティ サービスは、一部のツールユーザーが Google からのものと誤解するようなデータを提供しています。」と注意し、ツールの予測は「すべてサードパーティ ツール独自の予測」で実現するとは限らない、と書いています。そのうえで、Google 自身の道具である Search Console を使うことを強く勧めています。

言っていないこともあります。当社が確かめた範囲では、Google 検索セントラルの文書に「ドメインパワー」や「Domain Authority」を指標として使うという説明はありませんでした。Googleがサイト全体について何らかの評価をしているのか、しているならどう計算しているのかも、公式の文書からは分かりません。ドメインを取ってからの年数(ドメインの年齢)が順位に効くかどうかも、公式の文書では確かめられませんでした。ここは「分からない」と書くのが正確です。

ツールの数字が示すもの、示さないもの

公式の説明を踏まえると、ドメインパワーの数字は次のように読むのが妥当だと当社は考えています。

示すもの示さないもの
ツールが見つけた被リンクの多さと、リンク元の強さの推定Googleが御社のサイトをどう評価しているか
同じツールで見た、同業のサイトとの差の大きさ特定の検索語で何位になるか
被リンクが増えた・減ったという変化の手がかりGoogleマップの枠に出るか、問い合わせが来るか

順位は、検索語ごと、ページごとに決まります。サイト全体の数字が低くても、検索する人の問いに正面から答えているページは、語によっては上に出ます。当社のサイトがその例です。当社は2026年9月末の時点で、外部からのリンクがほぼない状態でした。それでも、Googleへの登録が進んで1週間ほどで、いくつかの語を組み合わせた長い言葉では数位から十数位に出始めました。10月8日に Search Console で見た28日間の数字では、「ホームページ 保守 料金」が平均2.0位、「ローカルseo やり方」が6.0位です。一方で「名古屋 seo対策」のように競う相手の多い短い語は45.8位でした。どの語なら入れるかを、サイト全体の数字だけで決めないほうがよい、というのが当社の実感です。

地図の枠(ローカルパック)は、通常の検索結果とは別の仕組みで決まります。地域の会社が地図に出るかどうかを、ドメインパワーで見ることはできません(ローカルSEOとは)。

調べ方:ツールの数字と、Search Console のリンクレポート

ドメインパワーの数字は、各ツールの画面でドメインを入れると表示されます。無料で見られる範囲や回数はツールごとに違い、変わることもあるので、使う前に各社の案内で確かめてください。比べるときは、同じツールの数字同士で比べます。

あわせて見てほしいのが、Google 自身の道具である Search Console の「リンク」レポートです。どのサイトから、どのページにリンクされているかを、Googleが把握している範囲で見られます。

  1. Search Console を開き、左のメニューから「リンク」を選びます。
  2. 「外部リンク」の欄で、「上位のリンクされているページ」(どのページがリンクされているか)、「上位のリンク元サイト」(どのサイトからか)、「上位のリンク元テキスト」(どんな言葉でリンクされているか)を見ます。
  3. 「内部リンク」の欄では、自社のサイトの中でどのページに多くリンクが集まっているかが分かります。

ヘルプには「このレポートは、サイト上のすべてのリンクを網羅したものではありません。」とあり、表は1,000行までです(2026年10月時点の Search Console ヘルプ「リンクレポート」による)。件数を細かく数えるより、「取引先や業界団体のサイトからリンクされているか」「知らないサイトから大量にリンクされていないか」を見る道具として使ってください。Search Console をまだ入れていない場合は、サーチコンソールの設定方法から始められます。

数字の使い方:同業との比較の目安にとどめる

ドメインパワーの数字を役立てる場面は、「どの語を狙うか」を決めるときくらいです。手順は次のとおりです。

  1. 狙いたい語で検索し、1ページ目に並ぶサイトを書き出します。数え方は競合調査のやり方にあります。
  2. 同じツールで、それらのサイトと自社のドメインパワーを並べます。
  3. 1ページ目が全国の大手サイトや比較サイトで埋まり、自社との差が大きい語は、いきなり狙わず後回しにします。
  4. 代わりに、地域名や具体的な困りごとを足した長い語(ロングテール)で、1ページ目に自社と同じくらいの規模のサイトが並んでいる語から書きます。探し方はロングテールキーワードとはに書いています。

やめたほうがよい使い方もあります。

  • 毎月の目標にする。ドメインパワーは、他のサイトの動きでも上下します。目標にするなら、検索からの表示回数・クリック数と、問い合わせの件数です。
  • 業者の報告書の成果として受け取る。「ドメインパワーが上がりました」は、問い合わせが増えたこととは別の話です(SEOの順位は上がったのに問い合わせが来ない)。
  • 「数字が低いから記事を書いても無駄」と決める。先の当社の例のように、問いに答えるページは、サイト全体の数字が低くても語によっては出ます。

上げようとして被リンクを買うリスク

ドメインパワーは被リンクから計算されるので、「被リンクを増やせば上がる」という発想になりがちです。ここで気をつけたいのが、Googleのスパムに関するポリシー(2026年9月2日更新)です。「リンクスパム」は「検索ランキングを操作することを主な目的として、サイトへのリンクやサイトからのリンクを作成する行為」と定められ、例として次のものが挙がっています(抜粋)。

  • 「ランキングを上げることを目的としたリンクの売買」
  • 「過剰な相互リンク(「リンクする代わりにリンクしてもらう」)や、相互リンクのみを目的としてパートナー ページを作成する」
  • 「自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成する」
  • 「質の低いディレクトリやブックマーク サイトのリンク」
  • 「さまざまなサイトのフッターやテンプレートに埋め込まれて広く配布されるリンク」
  • 「リンクとランキング シグナルの操作を主な目的とした価値の低いコンテンツの作成」

同じポリシーは、期限切れのドメインを順位の操作のために買い、価値の低い内容を載せることも「期限切れのドメインの不正使用」としています。いわゆる中古ドメインを「ドメインパワーが高いから」という理由で使う話を持ちかけられたら、この項目に当たらないかを考えてください。

違反したときについては、「検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります。」「場合によっては、手動による対策を実施します。」と書かれています。ツールの数字が上がっても、Googleの検索に出なくなれば意味がありません。

なお、お金を払って載せる広告やスポンサーのリンクそのものが禁止されているわけではありません。ポリシーには、こうしたリンクは「rel=”nofollow” 属性や rel=”sponsored” 属性を <a> タグに設定している限り、Google ポリシーに対する違反にはなりません。」とあります。広告として載せるなら、その印を付けてもらうのが決まりです。

身に覚えのないリンクが大量に付いていたら

リンクレポートに知らないサイトが並んでいても、慌てて何かをする必要はたいていありません。Search Console ヘルプの「サイトへのリンクを否認する」には「ほとんどのサイトではこのツールを使う必要はありません。」とあり、否認が要るのは、スパム性や質の低いリンクが多数あり、それが手動による対策の原因になっている、またはなりそうな場合だけだと説明されています。過去に業者がリンクを買っていたことが分かっている場合は、まずそのリンクをできる限り削除してもらうことを、ヘルプは勧めています。

小さな会社が、数字を追う代わりにやること

リンクは買うものではなく、紹介したくなる理由があって付くものです。SEOスターター ガイドは、リンクしてくれるサイトは時間がたてば自然に現れるとし、宣伝については口コミが特に効果的で持続的だと書いています。小さな会社でできることは、次のようなものです。

  • 実際の付き合いをサイトにも反映する。所属している業界団体や商工会の会員紹介、取引先の紹介ページに、自社のサイトのアドレスが正しく載っているかを確かめます。経路ごとの頼み方と確かめ方は被リンクを増やす方法にまとめています。
  • 紹介されるだけの中身を置く。自社で調べた数字、手続きの記録、よくある質問への具体的な答えなど、他の人が「詳しくはこちら」と示したくなるページです。題材の選び方はコンテンツSEOとはに書いています。
  • サイトの中のリンクを整える。大事なページに、関連する記事から文脈の中でリンクします。内部のリンクは自社で決められます。確かめる項目はSEOの内部対策にあります。
  • Googleビジネスプロフィールにサイトのアドレスを載せる。地域の会社なら、地図の側の入口も整えます(Googleマップ集客とビジネスプロフィール運用)。

そのうえで、毎月見る数字はドメインパワーではなく、Search Console の表示回数とクリック数、そして問い合わせの件数にします。見る数字の決め方はサーチコンソールの使い方:中小企業が月に一度見る画面と決めることにまとめています。

当社は、ホームページの運営に加わり、どの語を狙うか、どのページを直すかを、問い合わせが来るまでの数字で決めています。「業者からドメインパワーの話をされたが、判断できない」「被リンクの提案を受けて迷っている」という場合も、相談するから、提案の内容とサイトのアドレスをお送りください。自社の商圏で、どの語に入る余地があるかを先に知りたい場合は商圏調査もあります。

参考にした公式の説明

※内容は、2026年10月8日に各ページで確かめたものです。