2026年9月24日、群馬県の高崎市と前橋市、愛媛県の松山市で、小中学生向けの地元の学習塾のサイトを八つずつ、合わせて24開きました。月謝の金額をサイトに載せていたのは、高崎で三つ、前橋で三つ、松山で六つの計12塾です(松山にはほかに、料金表が画像で一部しか読めなかった塾が一つありました)。載せるかどうかの話は学習塾のホームページ集客と料金を載せるべきかに書いたので、この記事では、載せていた12塾がどう書いていたかを見ます。
先に当社の考えを書きます。料金表の形を作り直す必要はありません。その代わりに、御社でいちばん多い通い方の生徒を一人決めて、「この通い方なら、月にいくら、一年でいくら」を一行書き足してください。12塾の料金表は、それぞれの塾の中では筋が通っているのに、塾どうしを並べると比べられず、一年でいくらかかるかはほとんどの塾で読めませんでした。
金額を載せていた12塾で、月謝の単位は七通りあった
12塾が月謝を何の単位で書いていたかを並べます。
高崎の三つは、週の回数ごとの金額、学年ごとの定額、通い放題の月額でした。前橋の三つは、学年と週の回数の表に通い放題の月額を足したもの、授業のコマの数と科目の組み合わせで決まるもの、学年と週の回数の表に年会費を添えたもの。松山の六つは、学年ごとのクラスの月額と個別指導の週1回の金額、個別指導の週の回数と選抜クラスの月額、学年ごとのコースの月額、受ける科目の数、学年と週の回数、1回60分を月4回の学年別、という書き方です。画像の料金表だった塾は、本文に1時間あたりの目安を書いていました。
当社が分けると、単位は、週の回数、学年ごとの定額、通い放題、コマの数、科目の数、1回の長さと月の回数、1時間あたり、の七通りになります。一つの塾が二つの単位を組み合わせていることも多く、12塾で同じ形の料金表は、学年と週の回数で組んだものがいくつか重なる程度でした。
どれも、その塾の授業の組み方をそのまま表にしたものです。個別指導なら回数や時間で、集団のクラスなら学年で書くのは自然です。困るのは、隣り合う二つの塾を比べたい保護者のほうです。「週2回」の塾と「月8コマ」の塾と「2科目」の塾を並べると、うちの子が同じように通うといくらになるのかを、保護者が自分で計算することになります。
月謝の外にある費用:入塾金、維持費、教材費、講習
月謝の表の外にも、費用が書かれていました。こちらは松山の六塾で見ます(高崎は当社の記録にこの項目がなく、前橋は年会費を書いた塾が一つあった、というところまでしか分かりません)。
松山の六塾は、六つとも入塾金か入会金の金額を載せていました。維持費や運営費を書いていたのは四つです。教材費に触れていたのが一つ、講習の費用を項目として挙げていたのが一つでした。料金表が画像だった塾も、本文で管理費の金額を書いていました。
松山では、入塾金と維持費は多くの塾が書いていました。薄いのは講習です。春・夏・冬の講習は月謝とは別に費用がかかることが多く、一年の総額を大きく動かす項目です。その費用に触れていたのは、金額を載せていた松山の六塾のうち一つでした。講習の案内をブログやお知らせで出している塾はありましたが、料金表の側から一年の費用を見通せる塾は、確かめた範囲では見当たりません。サイトの読み取りは要約を介しているので、下の階層の講習のページを見落としている可能性はあります。
松山には、月謝の金額を書かず、電話で尋ねてほしいと書いている塾も一つありました。
「月謝」で探す保護者が、先に読んでいるもの
同じ日に「{市} 塾 月謝」も検索しました。道具は各語9件を返し、地図枠と広告は見えていません。
三つの市とも、1ページ目の多くは塾の比較サイトと全国チェーンの教室ページでした。前橋では比較サイトに載った大手の予備校の教室の料金ページが、松山では同じく全国チェーンの教室の料金ページと、「料金も解説」と題した地域のおすすめの塾の記事が入っていました。地元の塾は、高崎で2件、前橋で1件、松山で2件です。松山の2件のうち1件は、月謝は電話で、と書いている塾でした。
「月謝」で探した保護者が1ページ目で先に目にするのは、比較サイトの相場の記事と、チェーンの教室の料金ページです。そこから近所の塾のサイトを開くと、その塾の単位で書かれた月謝の表に出会います。比べる物差しを渡すのは、比較サイトより、実際に教えている塾のほうが正確にできるはずです。
一人の生徒の例で、一年の総額を一行書く
当社が勧めるのは、料金表の下に例を一行置くことです。
たとえば「中学2年生が英語と数学を週2回受ける場合:月謝◯円、維持費月◯円、入塾金◯円。昨年度の夏期講習は◯円前後。4月から1年通うと、合計◯万円前後です(税込)」。例に選ぶのは、御社でいまいちばん多い通い方です。受付の記録があれば、学年と科目と回数の組み合わせでいちばん多いものがすぐ分かります。
一年の数字にするのは、月謝の一行からは一年の出費が見えないからです。講習のある月は出費が重なり、中3になれば回数も増えます。月謝の一行だけで入塾した家庭と、夏の前に講習の費用で行き違うより、はじめから一年の見当で来てもらうほうが、面談の話が早く進みます。
反対の考え方もあります。一年の総額を書くと、月謝だけを書く塾より高く見える、というものです。見え方としてはその通りです。ただ、近所の塾の多くが講習の費用を表に出していないなら、一年の数字を出している塾は、比べる保護者にとって、計算の終わった答えを持っている数少ない塾になります。高く見えることより、計算の手間が省けることのほうが、比べている保護者には効くと当社は見ています。
この一行は、料金表そのものを載せていない塾にも使えます。高崎と前橋で金額を載せていた六つは、どれも教室が一つと見られる塾でした。前橋で教室を複数持つ四つの塾は、どこも金額を載せていません。教室やコースごとに料金が違い、一枚の表にまとめにくいのかもしれません。表が作れないなら、いちばん多い教室の、いちばん多い通い方の例を一つだけ書く。それでも、何も書いていない状態とは、比べる保護者の手元に残るものが違います。
講習の内容や回数が毎年変わる塾は、「昨年度の例」と書けば足ります。受ける科目で大きく変わるなら、例を二つ(週1回の生徒と、中3の受験生)にします。それ以上に増やすと、また表に戻ってしまいます。
料金の表示に関わる決まりは、今回は公式の資料で確かめていません。税込か税抜かをはっきり書くこと、例の数字が実際の料金表とずれないことは、少なくとも守ってください。
今日、御社の料金表で確かめること
当社が24塾で見た順番です。
- スマートフォンで御社のサイトのトップを開き、月謝の金額が見えるまでに何回押したかを数えます。
- 御社でいちばん多い通い方の生徒を一人決め、料金のページに書いてあることだけを使って、月の合計と一年の合計を計算します。ページだけでは分からなかった費用(講習、教材、年会費など)を書き出します。
- 近くの塾のサイトを三つ開き、同じ学年、同じ科目、同じ回数で、同じ計算をします。どの塾が最後まで計算できたかを見ます。
- 「御社の市の名前 塾 月謝」で検索し、1ページ目に地元の塾がいくつあり、そのページで金額が読めるかを数えます。数え方は検索結果の1ページ目を数えるに書きました。
三つの市の九つの言葉と24塾の横並びの全体は学習塾のホームページ集客に、高崎の記録は高崎市×学習塾の見本にまとめています。
2で書き出した費用が一つもなければ、御社の料金表はもう一年の答えになっています。一つでもあれば、足すのは表の作り直しではなく、その費用を入れた一人分の例の一行です。