自社のサイトの検索順位を無料で確かめるなら、まず Search Console(サーチコンソール。Googleの無料の道具)の「検索パフォーマンス」を開き、下の表の「クエリ」(検索語)ごとの「掲載順位」を見ます。これは、実際にGoogleで検索した人の画面に自社のページが出たときの順位を、Google自身が記録して平均したものです。自分で検索して数える順位より、ずっと実態に近い数字です。
自分で検索した順位がSearch Consoleの数字と合わないのは、Googleが検索する人の場所・過去の検索・設定を使って結果を変えているからで、シークレットウィンドウで検索しても場所の影響は消えません。毎日決まった条件で何十語も記録したいときに初めて、順位チェックツール(無料版や有料のもの)が要ります。小さな会社なら、月に一度Search Consoleを見れば足ります。
この記事では、当社のサイトの実際の数字を例に、順位の確かめ方、ずれる理由、ツールの種類、順位を見たあとに決めることを書きます。Googleの仕様は、2026年10月時点のヘルプと Google 検索セントラルの説明で確かめたものです。
無料で順位を確かめる方法は3つ:それぞれ何が分かるか
| 方法 | 分かること | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| Search Console | 実際の検索で出た順位の平均(語・ページ・端末ごと) | 月に一度、自社の状態を見る |
| 自分で検索する | その時・その場所・その端末での1回分の並び | 上位に誰が並んでいるかを見る |
| 順位チェックツール | 決めた語を、決めた条件で、毎日や毎週記録した推移 | 多くの語や競合を継続して追う |
Bingでの順位なら、Microsoftの無料の道具「Bing Webmaster Tools」の「Search Performance」で、表示回数、クリック数、平均掲載順位を見られます(Bingの公式ブログによると、データは最長16か月分)。当社も、2026年10月2日にSearch Consoleから取り込む形でBing Webmaster Toolsに登録しました。
三つの方法は、どれかが正しくてどれかが間違っているわけではありません。測っているものが違います。Search Consoleは「たくさんの人の検索の平均」、自分の検索は「1回分の写真」、ツールは「同じ条件で撮り続けた写真の並び」です。自社の状態を判断するのはSearch Console、上位の顔ぶれを見るのは自分の検索、と使い分けるのが手間のかからない形です。
Search Consoleで自社の検索順位を見る手順
Search Consoleにまだ登録していない場合は、先に登録します。登録してから数日たつと、数字が出始めます。
- Search Consoleを開き、左のメニューの「検索パフォーマンス」を押します。
- グラフの上の4つの枠のうち「平均掲載順位」を押して色を付けます。「合計表示回数」も一緒に押しておきます。
- 上の「日付」で期間を選びます。月に一度見るなら「過去 28 日間」が扱いやすい長さです。
- 下の表の「クエリ」のタブで、語ごとの「掲載順位」を見ます。「表示回数」の列の見出しを押して多い順に並べると、よく出ている語から順に見られます。
- 気になる語の行を押すと、その語に絞り込まれ、グラフがその語だけの推移に変わります。「ページ」のタブに切り替えると、その語でどのページが出ていたかが分かります。
- 「デバイス」のタブを押すと、パソコン・スマートフォンなど端末ごとの数字に分かれます。
「掲載順位」の数え方:表示されなかった検索は入らない
Search Console ヘルプ(「表示回数、掲載順位、クリック数とは」)の説明を、読み違えやすい点に絞って書きます。
- 掲載順位は、その検索で出た自社のリンクのうち、いちばん上のものの順位です。これを、自社が表示されたすべての検索で平均します。2位で出た検索と3位で出た検索があれば、平均は(2+3)÷2で2.5位です。
- リンクが実際に表示されなければ、順位は記録されません。ヘルプには、検索した人が1ページ目しか見なかった場合、その検索での順位は記録されない、という例があります。
- 画像の並び(カルーセル)のような、いくつものリンクをまとめた枠は、枠全体で一つの順位です。
- 広告には順位が付きません。
当社の数字で読む:平均18.9位は「2ページ目にいる」ではない
当社のサイトを10月8日に「過去 28 日間」で見たとき、サイト全体の平均掲載順位は18.9でした(データは9月30日から)。一方、表の語ごとに見ると、次のように散らばっていました。
| 検索語 | 平均掲載順位 |
|---|---|
| ホームページ 保守 料金 | 2.0 |
| ローカルseo やり方 | 6.0 |
| 口コミ 増やす 方法 | 9.0 |
| faqページ 作り方 | 12.5 |
| 社労士 集客 | 15.0 |
| 名古屋 seo対策 | 45.8 |
18.9位は、2位の語と45.8位の語を混ぜた平均です。順位の低い語で表示され始めると、上位の語が何も変わっていなくても、全体の平均は下がります。サイト全体の平均掲載順位で良し悪しを判断せず、語ごとに見るのが基本です。表の読み方の詳しい説明はサーチコンソールの検索パフォーマンスの見方に書きました。
自分で検索した順位がずれる理由:場所・履歴・端末
「Search Consoleでは6位なのに、自分で検索したら3位だった(または見つからなかった)」ということは、普通に起こります。Googleは「Google によるランキング結果の決定方法」の中で、ユーザーの位置情報、過去の検索履歴、検索設定などの情報を使って、その時点で最も関連性の高い情報を判断している、と説明しています。ずれの主な理由は次の四つです。
- 場所。Googleの例では、シカゴで「フットボール」と検索するとアメリカンフットボールの結果が出やすく、ロンドンではサッカーの結果が出やすくなります。地域の名前の入っていない「税理士」「リフォーム」のような語は、検索した場所で結果が変わりやすいと考えられます。Googleの位置情報のヘルプには、検索するときは常におおよその現在地が推定される、と書かれています。
- 過去の検索と設定。過去の検索の履歴などで、結果がその人向けに調整されることがあります(Googleは、パーソナライズした結果を出すときは利用者に知らせる、としています)。毎日自社のことを検索している社内の人の画面が、お客様の画面と同じだとは限りません。
- 端末。パソコンとスマートフォンでは画面の作りも結果も違うことがあります。Search Consoleでも「デバイス」で分けて見られます。お客様がスマートフォンで探す業種なら、スマートフォンの数字を見ます。
- 時。Search Consoleの数字は期間の平均です。自分の検索は、その瞬間の1回です。
地域の会社にとって大事なのは一つ目です。名古屋市内の事務所なら、事務所の机で検索した結果と、隣の区や隣の市に住むお客様のスマートフォンの結果は同じではありません。また、地図と店の一覧が出る枠(地図の枠)は、通常の検索結果とは別の仕組みで並びます。地図の枠の考え方はローカルSEOとはに書いています。
シークレットウィンドウで検索すれば正確か
よく勧められる方法ですが、ずれの一部が減るだけです。Chromeのヘルプによると、シークレットモードは、終わったあとにその端末のChromeに閲覧の記録やサイトのデータを残さない仕組みです。検索する場所の推定は残ります。Googleの位置情報のヘルプには、IPアドレス(インターネットの接続元の番号)でおおよその現在地が推定されたときは、検索結果のページの下の位置情報の欄に「インターネット アドレスに基づく」と表示される、とあります。シークレットウィンドウでも、事務所から検索すれば事務所のあたりの結果になります。
それでも自分の目で順位を確かめたいときは、条件をそろえて、自分の記録とだけ比べます。
- 端末を決めます。お客様がスマートフォンで探す業種なら、スマートフォンにします。
- シークレットウィンドウ(Googleアカウントにログインしていない状態)で検索します。
- 結果のページの下にある位置情報の欄を見て、どこの結果かを控えます。
- 自社が何番目かだけでなく、1ページ目に誰が並んでいるか(地元の同業、全国の比較サイト、役所など)を書き出します。
- 日付と一緒に残し、次も同じ端末・同じ場所で検索します。
4の「誰が並んでいるか」は、Search Consoleでは分からず、自分で検索して初めて見えるものです。当社は、順位の数字よりこちらを重く見ています。数え方は競合調査のやり方:順位より先に、検索結果の1ページ目を数えるにまとめました。
確認の手間を、自作のプログラムで自動にしない
手作業の検索が面倒で、表計算ソフトのマクロや自作のプログラムでGoogleの検索を自動で繰り返し、順位を記録したくなることがあります。これはやめておきます。Googleの「スパムに関するポリシー」は、Google に自動生成クエリ(検索)を送信する行為を「機械生成トラフィック」と呼び、「ランキングの確認を目的としたスクレイピングや、明示的な許可なく Google 検索に自動アクセスするその他の行為もこれに含まれます」と書いています。そのうえで、このような行為は Google のスパムに関するポリシーと利用規約への違反になる、としています(2026年10月時点)。自社の順位を続けて記録したいなら、Google自身が数字を出しているSearch Consoleを使うのが確実です。
順位チェックツールの種類と、要るかどうかの決め方
順位チェックツールは、決めた語の順位を、決めた条件で、毎日や毎週記録していく道具です。使い方の形で、大きく三つに分かれます。製品ごとに、調べられる検索エンジンや地域、登録できる語の数、料金が違うので、選ぶときは各社の公式の説明で確かめてください。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 検索エンジンが出す記録(Search Console、Bing Webmaster Tools) | 無料。実際の検索の平均。語は選べない(表示のあった語だけ) |
| ダウンロード型(パソコンに入れて使うソフト) | 決めた語の順位を調べて履歴を残す。無料版を用意している製品もある |
| クラウド型(ウェブ上で使うサービス) | SEOの総合ツールの一機能として付いていることもある。地域や端末を指定して追える製品もある |
小さな会社に有料のツールが要るのはどんなときか
当社の考えでは、次のどれかに当てはまらなければ、Search Consoleで足ります。
- まだ自社が表示されていない語(Search Consoleの表に出てこない語)の順位を、毎週追いたい。
- 競合の会社の順位も並べて追いたい。Search Consoleで見られるのは自社のサイトだけです。
- 商圏の中の特定の地域から見た順位を、継続して記録したい。
- 記事を何十本も出していて、語ごとの変化を毎週報告する必要がある。
当社も、記事の題を決めるときの検索数はSEOツール「パスカル」で調べましたが、自社の記事がどの語で何位に出ているかは、Search Consoleの検索パフォーマンスで見ました。登録が進んでから1週間ほどで、3語以上の長い組み合わせの語から数位〜十数位に出始めた、というのが当社の観察です。始めたばかりのサイトでは、まず「どの語で出始めたか」をSearch Consoleで見るほうが、狙った語の順位を毎日記録するより役に立ちます。無料で使える道具の全体は無料のSEOツールにまとめています。
順位を見たあとに決めること
順位は見て終わりにせず、語ごとに次の一手を決めます。当社が使っている分け方です。
| その語の順位 | 次にやること |
|---|---|
| 1〜10位なのにクリックがない | 題と説明文が、その語で探す人の用事に合っているかを見直す |
| 11〜20位 | ページに足りない答えを足す |
| 21位より下 | その語に答えるページを作るか、狙わないと決める |
| 表に出てこない | まだ表示されていない。ページがGoogleに登録されているかから確かめる |
最後の行は、始めたばかりのサイトでよく起きます。当社のサイトも、9月30日の時点では新しいページ約100本がGoogleに登録されておらず、順位以前の状態でした。登録されているかの確かめ方はGoogleにインデックスされない原因の見分け方にあります。
順位は成果ではない:最後に見るのは問い合わせ
順位が上がっても、その語が仕事を頼む人の語でなければ、問い合わせは増えません。当社のサイトで表示回数がいちばん多かったのも、本業から離れた題の記事でした。順位の表だけで良し悪しを決めず、「その語で来た人は、問い合わせる人か」を先に考えます。順位の報告を受け取る側の読み方はSEOの順位は上がったのに問い合わせが来ないに、問い合わせそのものの数え方はホームページからの問い合わせの数え方に書きました。問い合わせの目標から、必要なアクセス数と記事数を逆に出したいときは、問い合わせ目標からの逆算ツールが使えます。
よくある質問
順位が毎日上がったり下がったりします。気にするべきですか
日ごとの上下より、4週間ごとの比べ方で見ます。Search Consoleの「日付」で「比較」を選ぶと、前の期間と並べられます。表示回数が少ない語は、数回の検索の違いで平均が大きく動くので、表示が積み上がるまで判断を待ちます。
狙っている語が、Search Consoleの表に出てきません
その期間に、その語で自社のページが一度も表示されなかった可能性が高いです。ヘルプによると、利用者のプライバシーを守るため、一部の検索語は表から除かれることもあります。表に出ない語の順位を追いたいなら、自分の検索で条件をそろえて見るか、ツールを使います。
Googleマップでの見え方はどこで確かめられますか
Search Consoleが数えるのは、自社のサイトへのリンクです。Googleマップやビジネスプロフィールでの見え方は、ビジネスプロフィールの「パフォーマンス」で、閲覧数や、ビジネスの検索に使われた検索語句を見ます(Googleマップ集客とビジネスプロフィール運用)。
当社は、ホームページの運営に加わり、問い合わせが来るまでを引き受けています。順位を毎月見るだけでなく、どの語を追い、どのページを直すかを決め、問い合わせの件数と並べて確かめるところまでを運営の中で行っています。追うべき語が決められない、順位は出ているのに問い合わせにつながらない、という場合は相談するからお知らせください。
参考にした公式の説明
- Search Console ヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」
- Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート(検索結果)」
- Google 検索「Google によるランキング結果の決定方法」
- Google 検索ヘルプ「Google での検索における位置情報の設定と管理」
- Google Chrome ヘルプ「シークレット モードでブラウジングする」
- Google 検索セントラル「Google 検索のスパムに関するポリシー」(機械生成トラフィック)
- Bing Webmaster Blog「Start Using Bing Webmaster Tools to Improve Your Site Visibility」(英語)
※内容は2026年10月に各公式の説明で確かめたものです。Search Consoleの画面やツールの機能は変わることがあります。