司法書士の会社設立ページ:3つの市の検索で地元の司法書士は27件中2件

2026年9月24日、岡山市、富山市、甲府市で「{市} 会社設立 登記」を検索しました。1ページ目は三つの市とも9件で、合わせて27件です。その市に事務所を置く司法書士のページは2件でした。どちらも岡山で、富山と甲府は0件です。

言葉には「登記」を入れています。設立の手続きのうち、法務局に登記を申請するところは、司法書士の仕事の中心のはずです。それでも1ページ目には、地元の司法書士より、地元の税理士や行政書士のページ(6件)と、全国の会社設立のサービスや比較のサイト(11件)のほうが多く並んでいました。

当社はこの並びを見て、司法書士の会社設立のページは、設立の全体を引き受ける一枚として書くより、登記の部分と、設立のあとに続く登記を具体的に書く一枚にしたほうがよいと考えています。設立の入口は、ほかの士業に譲ってかまいません。この記事では、27件に何が並んでいたかと、そう考える理由を書きます。三つの市のほかの言葉の結果は司法書士のホームページ集客:3つの市で数えた記録にまとめました。

先に限界を書いておきます。使った道具は1語につき9件しか返さず、地図枠と広告は見えていません。その市の中でスマートフォンから検索した画面と同じとはかぎらず、この言葉が月に何回探されているかも分かりません。数えたのは、ある日の、ある見え方です。

27件は、設立の全体を引き受けるページと、自分でやるための案内だった

いちばん多かったのは、全国の会社設立のサービスと比較のサイトで、11件です。岡山では、会計ソフトの会社の設立の情報のまとめ、設立を代行するサービスの県のページ、「会社設立センター」を名乗るサイトの2ページが入っていました。富山にも同じ名前のサイトがあり、そちらは税理士法人が全国で同じ名前を使って運営している型だと確かめています。岡山のものも同じ型と見ていますが、運営元は確かめきれていません。富山では、同じ設立代行サービスの県のページのほか、「会社設立・法人登記ができる司法書士を探す」という型のサイトと、法務局の管轄を案内するサイトが並びました。甲府は、会計ソフトの会社の記事が2件(設立と、個人の開業届)、全国の法務局の管轄ごとに合同会社の設立を案内するページが1件です。

次が、地元のほかの士業の6件です。岡山は税理士法人の「創業支援・会社設立」のページ。富山は、土地家屋調査士と行政書士を兼ねる事務所の「法人・会社設立」のページと、税理士事務所の「会社設立・創業」のページ。甲府は、税理士法人のコラム「自分で法人設立できる?」、行政書士事務所の設立の代行のページ、県内の設立のサイトでした。甲府の後ろの二つは、所在地や運営元を確かめきれていません。

公の側も6件ありました。岡山と甲府の法務局の商業・法人登記の案内、富山県司法書士会の「株式会社の設立登記の流れ」、富山の創業の支援のサイトにある会社設立の手続きの説明、甲府では、山梨県よろず支援拠点の「定款つくってみよう」というセミナーの案内と、甲府市の法人の届出の様式です。

残る4件のうち2件は他の都市の事業者で、東京の事務所が県ごとに書いている設立の記事と、岡山の周辺の市の名前を並べた設立の代行のページ(事務所名と所在地の記載がないもの)でした。そして地元の司法書士の2件が、法人の登記も受けると書いた業務の案内のページと、岡山市で会社を作るにはどうするかを書いたブログの記事です。

並べると、1ページ目のページは二つに分かれます。設立の手続きを一式で引き受けるページと、自分で設立する人のための案内です。「登記」という言葉を入れて探しても、登記の部分だけを、誰が、いくらで、何日で引き受けるのかを書いたページは、ほとんどありませんでした。

設立の入口には、顧問につなげたい士業が先に立っている

ほかの業種で数えた結果を並べると、この並びの理由が少し見えます。行政書士を数えた熊本では、「熊本 会社設立 行政書士」の1ページ目9件がすべて地元の事務所でした(行政書士のホームページ集客)。税理士を数えた松山では、「会社設立」の言葉で地元の事務所が過半を取り、そのうち二つの事務所は、事務所名ではなく「会社設立」を名前に掲げた創業専用のサイトを別に立てていました(税理士事務所のホームページ集客)。言葉の形が違うので、司法書士の数字とそのまま比べることはできません。ただ、税理士にとって設立は、そのあと何年も続く顧問契約の入口です。入口に力を入れる理由が、はっきりある業種です。

司法書士の側から見ると、設立の登記は、設立の手続きの一部分です。定款を作り、資本金を払い込み、登記を申請し、税務の届出を出す。その全体の入口を、ほかの士業と同じ一枚で取り合っても、並ぶ理由は薄いと当社は見ています。1ページ目の11件の全国のサービスは、その「一式」をさらに大きな規模で掲げています。

三つの市で開いた地元の20事務所のサイトでも、会社の登記は薄い業務でした。相続登記の料金は20のうち11が載せていたのに対し、会社設立の登記の料金が横並びの記録で読めたのは3つ、役員の変更の登記の料金は2つです。会社設立の金額は、7万円台が二つと、登録免許税と定款の認証の費用を含めて30万円前後とするものが一つでした。後の一つは何を含むかを明記していましたが、7万円台の二つが実費を含むかどうかは、記録からは読み取れていません。並べて比べられる形ではない、という点は相続登記の料金と同じです。

設立は一式で受けてこそ依頼になる、という考え方もあると思います。定款から税務の届出まで、実際に一つの窓口で受けられる体制があるなら、それを書けばよいはずです。ただ、そう書くなら中身が伴っている必要があります。当社が読んだ山形県司法書士会の業務広告の規則の運用指針は、実体が伴わない「ワンストップサービス」の表示を、事実に合致しない広告の例に挙げています(司法書士の広告規則)。所属の会の規則は、別に確かめてください。

登記の部分と、設立のあとに続く登記を書く

当社なら、司法書士の会社の登記のページに次のことを書きます。

  • 設立の手続きのうち、御事務所が受ける範囲。定款の作成から受けるのか、登記の申請だけなのか。ほかの士業と組んでいるなら、どこからどこまでを誰が受けるのか。
  • 料金。御事務所の報酬と、登録免許税や定款の認証の費用を分けて書きます。合同会社と株式会社で違うなら、分けて書きます。
  • 登記を申請する法務局と、依頼から登記が終わるまでのおおよその日数。1ページ目に法務局の管轄を案内するサイトが入っていたのは、どこに出すのかを知りたい人がいるからだと見ています。
  • 設立のあとに続く登記。役員が替わる、本店を移す、会社の目的を変えるといった登記は、会社がある限り続きます。設立の一枚から、この一枚へつなぎます。

最後の一枚は、今回検索していない言葉です。「{市} 役員変更 登記」のような言葉で誰が並んでいるのかは、まだ数えていません。ただ、税理士や行政書士が設立の入口に立っているなら、設立のあとの登記は、その入口のあとに続く仕事です。入口を取り合うより、入口の先で何度も頼まれる業務を具体的に書いたほうが、司法書士の事務所の強みに合うと考えます。

このページの読み手は、会社を作ろうとしている人だけではないはずです。設立の相談を受けた税理士や行政書士が、登記をどこに頼むかを決めるときにも読みます。受ける範囲、料金の組み立て、日数が一枚で分かれば、紹介する側も説明しやすくなります。これは見立てで、会社の登記の依頼がどこから来ているかは、御事務所の記録でしか分かりません。

原因がホームページの外にある場合もあります。会社の登記を、これから増やしたい業務として扱うつもりがなければ、このページを作る理由はありません。すでに税理士からの紹介で十分に回っているなら、急ぐのは検索の順位ではなく、紹介元との取り決めのほうかもしれません。

遺言でも、ほかの士業の顔ぶれが先に並んでいた

同じ形は、遺言の言葉にも見えました。「{市} 遺言書 作成 相談」の27件のうち、地元の司法書士のページは4件で、そのうち2件は一つの事務所の二つのサイトでした。ポータルが13件あり、行政書士を探すサイト、弁護士を探すサイト、相続の専門家を集めたサイトが並んでいます。富山では、地元の行政書士の事務所と法律事務所のページも1件ずつ入っていました。公の側は7件で、甲府では法務局と司法書士会が一緒に開く相続登記と遺言の相談所の案内が上位にありました。

遺言の作成の相談は、行政書士も弁護士も受けています。司法書士の事務所が同じ「遺言の作り方」を書いても、1ページ目に新しいものは加わりません。司法書士にしか書きにくいのは、遺言のあとのことです。遺言の中で不動産をどう書いておけば、相続が起きたあとの名義の変更で困らないのか。相続登記の義務化が始まってから、そのつながりを書く意味は大きくなっていると考えます。

会社の設立と同じで、入口の言葉をほかの士業と取り合うより、登記につながる部分を、司法書士の事務所として書く。二つの言葉から読めるのは、そこまでです。

御事務所の市で、今日確かめること

スマートフォンで確かめられます。当社が三つの市でやった順番のまま書きます。

  1. 御事務所の市の名前に「会社設立 登記」を足して検索し、1ページ目を、地元の司法書士、地元の税理士・行政書士、全国の設立のサービス、法務局や司法書士会、その他に分けて数えます。数え方は検索結果の1ページ目を数えるに書いています。
  2. 同じように「役員変更 登記」でも検索します。当社は、この言葉をまだ数えていません。地元の司法書士のページがあるか、どういう題で出ているかを見ます。
  3. 御事務所のサイトで、会社の登記のページを開きます。受ける範囲、報酬と登録免許税などの実費の区別、日数、設立のあとの登記へのつながりが書いてあるかを見ます。「ワンストップ」と書いているなら、実際の体制と合っているかを確かめます。
  4. この一年に受けた会社の登記の依頼を思い出し、どこから来たかを一件ずつ書き出します。税理士か、行政書士か、金融機関か、会社から直接か。

4で税理士や行政書士からの依頼が多ければ、そのページは紹介元に読まれる一枚として書くのが先です。直接の依頼が多ければ、設立のあとの登記の一枚から書き足します。司法書士のサイト全体の見え方は司法書士のホームページ集客に、書き方の決まりは司法書士の広告規則にまとめています。