AIで会社のブログ記事を作成するには:SEOで人が入れるものと当社の分担

AIで会社のブログ記事を作成するとき、AIに任せてよいのは、下調べ、構成案、下書き、言い回しや抜けの点検までです。何の記事を書くか、自社の事実と数字、読者にとっての判断(どれを選ぶか、放っておいてよいか)は、人が入れます。Googleも、生成AIはトピックの調査などに便利だとする一方、読者にとっての価値を加えずに大量のページを生成するとスパムに関するポリシーに違反するおそれがあると説明しています(2026年10月時点のGoogle検索セントラルによる)。AIで書いたかどうかより、読者に足すものがあるかが問われます。

当社は自社のコラムを、AIに調査と下書きをさせ、別のAIに校閲させ、最後に人(当社)が読者の側から読んで確かめてから公開しています。数字と固有名詞は出典を確かめ、作り話の事例や数字は入れません。この記事も同じ手順で作っています。

検索に出る記事にするために人が入れるのは、一次情報(自分で見たこと、やったこと)、自社の数字、判断の三つです。以下、AIと人の分担、AIに渡す前に用意する「設計書」、記事の型、やってはいけない量産、当社の記事が検索でどう出始めたかを書きます。

AIに任せること、人が決めること

作業担当理由
何の記事を書くか(読者と検索語)人事業で答えたい問いは、事業者にしか分からない
公式の説明や制度の下調べAI(出典は人も確かめる)速いが、読み違いや古い情報が混ざる
構成案と下書きAI型に沿った文章は速く出せる
自社の事実・数字・事例人AIは知らない。頼むと、もっともらしく補う
読者への判断人結果に責任を持つのは事業者
校閲別のAIと人数字の出どころ、言い切り、推測の混入を見る
公開人公開したものは、読まれたあとに取り消せない

校閲を下書きとは別のAIにさせているのは、書いたAI自身に見直させるより、補った箇所や言い切りの見落としが表に出やすいと当社が考えているからです。

当社の分担:調べる・書く・確かめる

当社がコラムを作るときの流れは次のとおりです。

  1. 人が決める:記事の読者、検索語、その人の用事、記事に使ってよい自社の事実。
  2. AIが調べる:Googleのヘルプなど公式の説明を読み、原文で確かめる。本文には確かめた時点を書き、末尾に出典を並べる。
  3. AIが書く:下書きを作り、WordPressに下書きとして保存する。当社はAnthropic社のAI「Claude」をWordPressにつないでいます(ClaudeでWordPressのホームページを作る方法)。
  4. 別のAIが校閲する:数字の出どころ、根拠のない言い切り、事実と推測の取り違えを見る。
  5. 人が読者として読む:冒頭で答えが分かるか、退屈な一般論や重複がないか、自然に読めるか。
  6. 人が了承してから公開する。差し替えた場合も、WordPressのリビジョン(過去の版)から前の版に戻せるようにしておく。

公開前に何から見るかの順番は記事の公開前チェックは、誤字より先に「数字の出どころ」を見るに書きました。

AIに渡す前に、人が用意する「記事の設計書」

検索語だけを渡して「SEO記事を書いて」と頼むと、上位の記事を平均したような、どの会社が書いても同じ文章が返ってきます。そこで、書かせる前に次の六つを人が書き出します。ここでは、これを記事の「設計書」と呼びます。

  • 読者:誰が、どんな場面で、何に困って検索するか。
  • 検索語:主に狙う言葉と、あわせて答える言葉。
  • 結論:冒頭の数行で言い切ること。
  • 自社の事実:使ってよい数字、日付、やったこと、判断の一覧。ここにない経験は書かせない。
  • 確かめる出典:根拠にする公式のページ。
  • 書かないこと:誇張、他社への批判、確かめていない数字、お客様の名前。

AIへの頼み方は、たとえば次のようにします。

「次の設計書で、記事の下書きを書いてください。当社の経験や数字は【自社の事実】の一覧の中だけを使い、一覧にないことは書かないでください。公式の説明を引くときは、出典のURLと確認した日を添えてください。確かめられなかった箇所は【要確認】と書いて残してください。」

【要確認】を残させるのは、AIが空白を自然な文で埋めてしまうのを防ぐためです。残った【要確認】を人が一つずつ調べるか、消すかを決めます。ホームページの各ページを書かせるときの指示の型はAIでホームページを作るときの指示の書き方にまとめています。

検索に出る記事にするために、人が入れる三つ

Googleの「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」には、自分の記事を見直すための質問が並んでいます。その中にあるのが「コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供していますか。」と、ほかの情報源を参考にした場合に「単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すもの」かどうかです。AIが上手に書けるのは「書き換え」の部分で、独自の情報は人が持ち込むしかありません。

一次情報:自分で見たこと、やったこと

当社の例でいえば、自社サイトの新しいページが検索に出ていないと気づいてからの9日間を、日付ごとに記録した記事があります。9月30日に索引にあったのは古いページ3本、10月2日にSearch Consoleに登録してサイトマップを送り、10月8日に登録済みが98になった、という経過です(9日で3ページから98ページになった記録)。同じ説明はGoogleのヘルプにも他社の記事にもありますが、この経過は当社にしか書けません。

御社なら、実際に受けた相談の流れ、現場で起きたつまずき、作業の手順を写真付きで残したものが一次情報になります。お客様が特定されない形にすることは忘れないでください。

自社の数字

数字は、日付と出どころを添えて書きます。たとえば当社のサイトマップの目次(/wp-sitemap.xml)は、10月2日に送信して最初は「取得できませんでした」、10月6日に読み込まれて「成功しました」、検出されたページは181でした。「数日で読み込まれることがある」と書くより、読者は自分の状況と比べられます。御社なら、料金の内訳、依頼から完了までの日数、電話でよく聞かれる質問の上位などです。手元にない数字は書かず、「手元にない」と書きます。

判断

読者がいちばん知りたいのは、「それで、自分はどうすればいいのか」です。当社のSearch Consoleには、末尾が「*」の実在しないURLが「見つかりませんでした(404)」として3件出ていました。実在するページの404ではないので、当社は対処不要と判断しました。こうした「放っておいてよいか、直すべきか」の判断と、その理由は、AIに一般論として書かせると「確認しましょう」で終わりがちです。判断を書けるのは、実際に決めた人だけです。

Googleは生成AIで書いた記事をどう扱うか(2026年10月時点)

Google検索セントラルの「ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス」(2026年10月6日更新)の要点は次のとおりです。

  • 生成AIは、トピックを調査したり、オリジナルのコンテンツに構造化データを加えたりするときに特に便利である。
  • ただし、利用者にとっての価値を加えないまま大量のページを生成すると、大量生成されたコンテンツの不正使用に関するスパムポリシーに違反するおそれがある。
  • 生成モデルは事実を取得するのではなく、可能性の高い単語の並びを予測するため、公開前に人の手で事実を確かめることが重要。確かめる範囲は本文だけでなく、title、メタディスクリプション、構造化データ、画像の代替テキストにも及ぶ。
  • どのような自動化を使ったかの背景情報を示し、読者にコンテンツの作り方が分かるようにすることを勧めている。

スパムに関するポリシー(2026年9月2日更新)では、大量生成されたコンテンツの不正使用を「ユーザーをサポートすることではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成すること」と定めています。例として、生成AIなどで利用者に価値を加えないまま大量のページを作ること、ほかのサイトの内容を集めて言い換えや翻訳で加工したページを量産すること、検索語を含むものの閲覧者にとってほとんど意味のないページを大量に作ること、などが挙がっています。

先の「ユーザー第一のコンテンツの作成」(2026年10月7日更新)は、「誰が、どのように、なぜ」作ったかを考えるよう勧めています。「どのように」については、「これはどのように作成されたんだろう」と思わせるようなコンテンツでは、AIや自動化の使用を開示するのは有益だとしています。「なぜ」については、主に検索エンジンからのアクセスを増やすためであれば、Googleのシステムに高く評価される方法に即していない、としています。

まとめると、AIを使ったこと自体が問題にされているのではありません。問われているのは、量産になっていないか、事実を確かめたか、読者に足すものがあるかです。当社がこの記事の冒頭でAIを使っていると書いているのも、この考え方に沿ったものです。御社なら、運営者の情報のページなどに「下書きにAIを使い、人が事実を確かめてから公開している」と書いておく方法があります。

小さな会社で書きやすい記事の型

型を決めておくと、AIに渡す設計書も書きやすくなります。

型読者の用事人が入れるもの
手順やり方を知りたい実際に押した画面、つまずいた所
判断放っておいてよいか知りたい自社の基準と、その理由
費用・比較いくらかかるか、どれを選ぶか料金の内訳、選ばないほうがよい場合
記録本当にそうなるのか知りたい日付と数字の経過
よくある質問頼む前の不安を消したい電話で毎回聞かれることへの答え

当社のサイトでいえば、記録の型は先の9日間の記事が当たります。よくある質問の型で書くなら、よくある質問(FAQ)ページの作り方が参考になります。

やってはいけない量産

AIを使うと、記事を増やすこと自体は速くなります。そのぶん、次のような増やし方に流れやすくなります。

  • 地名や業種だけを入れ替えた記事を並べる。中身が同じなら、読者には一本で足ります(業種別・地域別のページは、名前を入れ替えるだけなら作らない)。
  • 上位の記事をAIに読ませて言い換える。スパムに関するポリシーの例にある「言い換え」による量産に近づきます。
  • 検索語を詰め込んだだけで、読者の用事に答えていない記事を作る。
  • 確かめていない数字や、作ったお客様の声・事例を入れる。広告の決まりにも触れるおそれがあります(AIで作ったホームページの注意点)。
  • 誰も読まずに、自動で公開する。

すでにこうした記事が並んでいる場合は、消すか、まとめるか、検索から外すかを、記事ごとに決めます。

当社の記事は検索でどう出始めたか

当社のサイトでは、Googleへの登録が進んで1週間ほどで、いくつかの語を組み合わせた長い言葉では、数位から十数位に出始めました。10月8日にSearch Consoleで見た28日間の数字(データは9月30日から)のうち、表示のあった言葉の例と平均掲載順位は次のとおりです。

  • 「ホームページ 保守 料金」:2.0位
  • 「ローカルseo やり方」:6.0位
  • 「口コミ 増やす 方法」:9.0位
  • 「faqページ 作り方」:12.5位
  • 「社労士 集客」:15.0位
  • 「名古屋 seo対策」:45.8位(競う相手の多い短い言葉)

ただし、これは「AIで書いたから上がった」という話ではありません。順位が付く前提になったのは、ページがGoogleに登録されたことです。同じ28日間の合計は、表示回数146回、クリック1回、平均掲載順位18.9位で、問い合わせにつながったかどうかを言える段階でもありません。AIは記事を作る手間を減らしますが、検索に出るまでの登録の作業や、出たあとに読まれるかどうかは、別に見ていく必要があります。

自社で始めるなら、最初の3本

書き始めるなら、次の三つから選ぶと、AIに任せても自社にしか書けない中身になります。

  1. 電話でいちばんよく聞かれる質問への答え。
  2. 料金の内訳と、追加で費用がかかる場合。
  3. 依頼から完了までの手順と、かかる日数。

どれも、答えは御社の手元にあります。AIに渡す前に、その答えを箇条書きにするところまでを人がやってください。何本書けば問い合わせの目標に届くかの見当は、問い合わせ目標から逆算する計算ツールでつけられます。記事で集客を続けるときの進め方と、社内の体制の組み方は、コンテンツSEOとはにまとめています。

当社は、ホームページの運営に加わり、問い合わせが来るまでを引き受けています。記事は、ここに書いた分担でAIと人が作り、公開したあとも検索での出方を見ています。「AIで記事を書き始めたが、このまま増やしてよいか分からない」という段階でも、相談するから、いまの記事の一覧をお送りください。

参考にした公式の説明

※内容は、2026年10月8日にGoogle検索セントラルで確かめたものです。

AIの検索に向けた対策(AIO・GEO・LLMO)とSEOがどう違うのか、小さな会社のやることが変わるのかは、SEOとAIO・GEO・LLMOの違い:小さな会社がやることは変わるのかにまとめています。