名前を入れ替えたページも、1ページ目に入ることはある
2026年9月24日、当社は地方の市と業種を組み合わせた言葉を検索し、1ページ目に誰が出るかを数えました。その中に、同じ形のページが何度も出てきました。住宅の業界に特化した全国のWeb会社のページで、倉敷市、宇都宮市、松本市と、都市名を差し替えた同じ作りのページが、それぞれの市の検索に出ていました。倉敷市では「倉敷 工務店 集客」の1ページ目に、家探しのポータルに混じって入っています。
別の業種に特化した制作会社の都道府県別ページでは、福島県の言葉で検索したのに、同じ会社の神奈川県のページが出た例もありました。検索の道具にとっても、県名を差し替えただけのページは見分けにくいのかもしれません。確かめたわけではありません。
名前を入れ替えたページでも、1ページ目に入ることはある。これは事実として認めます。それでも当社は、このやり方をとりません。理由は順位の話ではなく、読む人の側にあります。倉敷市の工務店の経営者が読んでも、宇都宮市の経営者が読んでも、同じことが書いてある。それは、倉敷のことを何も言っていないということです。
Google のポリシーが問うのは、都市名のページがあることではない
Google は「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」の中で、「誘導ページの不正使用」を、特定の類似した検索語句で上位に出ることを目的にページやサイトを作ることだと説明しています。例として、特定の地域や都市を対象としたページを複数持ち、そこから一つのページへ人を誘導すること、内容が類似する複数のページを作ることが挙がっています。「大量生成されたコンテンツの不正使用」は、人の役に立つためではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを作ることで、検索キーワードは含んでいても読む人にとってほとんど意味がないページを大量に作ることが、例に含まれています。
読むと分かるのは、問われているのが都市ごとのページがあることそのものではなく、作った目的と、読む人に何を足しているかだということです。名前を入れ替えたページが実際に処分の対象になるかどうかは、当社には分かりません。ただ、このポリシーが並べている言葉は、業種名や地名を入れ替えただけのページを、そのまま言い表しています。
当社の業種の記事は、名前を入れ替えると嘘になるように作った
当社はこのサイトに、業種ごとの記事を置いています。作り方は一つに決めています。一つの業種につき、愛知県の外から三つの市を選びます(規模の違う市を混ぜるのを基本にしていますが、税理士のように規模の近い三つの市になった業種もあり、宿は村を含む三つの土地です)。各市で、その業種を探す人が打ちそうな言葉を九つ検索し、1ページ目を地元の事業者、全国のポータルや比較サイト、他の町の事業者、公的な機関、無関係の五つほどの種類に分けて数えます。そのうえで、よく出てくる地元の事業者を市ごとに八つ開き、同じ項目で横に並べます。広告に決まりのある業種は、何が書けないかを公式の資料で確かめます。そこから、柱の記事を1本、数えた中で見つかった悩みの記事を2本、一つの市を深く調べた見本を1本作ります。2026年9月24日の時点で、小さな宿、行政書士、税理士、工務店、学習塾の五つの業種で柱の記事を公開しました。
数えると、業種ごと、町ごとに違う形が出てきます。
工務店では、世帯の数が倍ほど違う三つの市で、全国のポータルが1ページ目の半分前後を占める形がほとんど変わりませんでした(松本市で延べ83件中43件)。行政書士では、「宇都宮 行政書士」の9件中8件が市内の事務所だったのに、「熊本 行政書士」は10件中2件でした。行政書士の記事では、市の名前が県の名前と同じかどうかが効いていると見ています。税理士では、金沢市で一つの事務所が九つの言葉のうち七つに出ていました。小さな宿では、下田、白馬、宮古島のどこでも、1ページ目の小さな宿の公式サイトは8件ずつでした。
学習塾の例は、この記事の話にいちばん近いものです。「中学生 勉強 ついていけない」に「前橋」を付けて検索した1ページ目と、「松山」を付けた1ページ目を並べると、9件のうち少なくとも7件が同じサイトの記事でした。群馬県の塾のコラムが、愛媛県の町の検索にもそのまま出ています(学習塾の記事)。地名を入れ替えても通じる記事が、どちらの町の1ページ目も埋めていて、その町の塾はその問いに答えていませんでした。
どの数字も、業種名や地名を入れ替えれば嘘になります。宿の8件ずつのように三つの町で同じだったことも、数えたから言えることで、数えずに書けば、たまたま合っていても作った数字です。名前を入れ替えても本当のままのページは、その町のことを何も言っていません。当社はその逆を、業種ごとの記事の条件にしています。
「なぜこの会社が書くのか」に答えられない業種は、選び直した
一度、別の業種で柱の記事を作り、公開したあとで取り下げたことがあります。三つの市で数えた中身はありました。それでも取り下げました。その業種と当社との関わりを、説明できなかったからです。
読む人から見れば、数えた中身があっても、「なぜこの会社がこの業種のことを書いているのか」に答えられないページは、名前を入れ替えたページと変わりません。どの業種でも同じ手順で書けるなら、その業種を選んだ理由がページのどこにもないからです。当社はそこで、実際に関わってきた業種(士業、宿泊、情報メディア)と、その周辺から選び直しました。今ある五つの業種は、そうして選んだものです。
数えられないならそのページは作らない。数えられても、書く理由を説明できないなら作らない。当社が業種の記事を増やす速さは、この二つで決まっています。
自社のページを2枚並べ、業種名と地名を消してみる
御社がすでに業種別や地域別のページを持っているなら、次のことを試してください。
- 業種別か地域別のページを2枚選び、本文をそれぞれ文書ソフトに貼り付けます。
- 置き換えの機能で、業種名と地名をすべて「○○」にします。
- 2枚を並べて読み、どちらがどのページだったか区別がつくかを見ます。
区別がつくなら、その違いを作っているのが何かを見てください。その町で数えたこと、その業種でした仕事の中身、その業種だけの決まりなど、入れ替えのきかない中身が入っているはずです。区別がつかないなら、2枚のあいだに、その業種、その土地でしか言えないことは入っていません。
これから作る場合も同じです。その町のその業種について、検索結果でも、地元の事業者のサイトでも、自社の仕事の記録でも、何か一つ数えられるものがあるかを先に確かめます。数え方は検索結果の1ページ目を数えるに書きました。
名前を消して区別がつかない2枚は1枚にまとめ、次の1枚は、その町で数えられるものが見つかってから作ってください。