塾の地域名のページ:3つの市の24塾で、地区と中学校のページは0だった

2026年9月24日、群馬県高崎市、群馬県前橋市、愛媛県松山市の三つの市で、地元の学習塾のサイトを八つずつ、あわせて二十四開きました。料金、合格実績、生徒や保護者の声、更新の日付、相談の入口を同じ項目で並べました。

項目の多くは、市によって答えが違いました。月謝の金額を載せていた塾は、高崎と前橋では八つのうち三つ、松山では六つです。三つの市で答えがそろった項目は一つだけでした。地区や中学校の名前でページを作っている塾の数です。二十四のうち、ゼロでした。

塾は、子どもが通える範囲で選ばれます。その範囲の名前で探す保護者に向けたページが、三つの市のどこにもありませんでした。三つの市で数えたことの全体は学習塾のホームページ集客にまとめています。

地区と中学校のページはゼロ。ただ、学校の名前はもう本文にあった

数えたのは、合併前の町や地区の名前、中学校の名前を題にして、その地区やその学校の生徒に向けた中身を持つページです。住所と電話番号を載せただけの教室紹介は入れていません。

ゼロとはいえ、近いものはありました。教室ごとのページを持つ塾は前橋に二つありましたが、中身は所在地と案内の範囲でした。松山には、中学校の名前を挙げたクラスの案内を一枚持つ塾が一つありますが、学校ごとに分かれたページではありません。志望校に向けたページや記事を持つ塾は、高崎と前橋に一つずつありました。

いちばん多かったのは、本文の途中に中学校の名前が出てくる塾です。高崎で一つ、前橋で一つ、松山で三つ。実績の欄に生徒の中学校を書いている塾、通っている生徒の学校を並べている塾、ある中学校の定期テスト対策に一段落を割いている塾がありました。

どの中学校の生徒を教えているのかは、塾の側がいちばんよく知っていて、実際に書いてもいます。足りないのは、その学校の名前で探した保護者がたどり着く一枚です。

市立の中学校は、高崎市が25校、松山市が29校(どちらも令和8年5月1日現在)、前橋市は市の学校一覧で20校です(2021年更新のページ)。一つの教室から通える範囲にあるのは、このうちの何校かです。

合併前の町の名前で検索すると、1ページ目に地元の塾はほとんどいない

三つの市は、どれも合併で広くなった市です。高崎市は平成18年に倉渕村・箕郷町・群馬町・新町・榛名町と、平成21年に吉井町と合併しました。前橋市は平成16年に大胡町・宮城村・粕川村を、平成21年に富士見村を編入し、面積は311.64平方キロメートルになっています。松山市は平成17年に旧北条市・旧中島町と合併しました。当社は三つの市のどの調査でも、検索する九つの言葉のうち一つを、合併前の町の名前にしています。

「箕郷 塾」(高崎)は、9件のうち7件が塾探しと関係のないページでした。別の市の塾ランキング、比較サイトに載った音楽教室、地元の小中学校の口コミです。地元の個人塾は1件、全国チェーンの教室が1件。この市の結果の全体は高崎市×学習塾の見本に載せています。

「大胡 塾」(前橋)は、10件のうち6件が無関係でした。5件は「大胡」の「大」だけを拾ったような、名前に「大」の付く塾や「大學」の百科事典の項目で、1件は大胡という名字の研究者のページです。あとは地元の小学校のサイトが1件と、市内に複数の教室を持つ地元の塾の、大胡にある教室が3件。その塾の教室ページと、比較サイトに載った同じ教室の紹介二つです。教室ページの中身は所在地と案内の範囲でしたが、1ページ目に出た地元の塾は、この一教室だけでした。

「北条 塾」(松山)は、9件のうち6件が他県の北条でした。新潟県柏崎市の北条駅、兵庫県加西市の北条町駅、大阪府堺市の北条という名の教室です。松山市の北条のページは3件で、教室の名前に「松山」と「北条」の両方が入った全国チェーンの加盟教室と、比較サイトに載った同じ教室でした。地元の塾はゼロです。島しょ部の旧中島町で試した「松山 中島 塾」でも、中島の塾のページはゼロでした。

箕郷と大胡は、塾と地区の両方に答えるページが少ないために、片方だけに当たるページで埋まっている形です。北条は、全国にある同じ名前の地名に取られている形です。この二つの見分け方は狙った検索語が別の意味に取られているときに書きました。ここでは、北条の1ページ目に松山市の北条として残っていたのが、教室の名前に市の名前まで入っていたページだけだった、という点を押さえておきます。

市全体の言葉は比較サイトの場所で、塾の商圏はそこにない

「塾」「個別指導塾」「高校受験 塾」に市の名前を付けた中心の言葉は、様子が違います。高崎では三つの言葉のどれも、9件のうち8件から9件が比較サイトか全国チェーンの教室ページでした。前橋では27件のうち21件がそうで、地元の塾は6件。松山は地元の塾が10件入っていましたが(うち3件は一つの塾の記事)、それでも27件のうち17件は比較サイトと全国チェーンです。

当社は、個人や小規模の塾が、この市全体の言葉の上位を目標にしなくてよいと考えています。合併したあとの市は広く、「前橋 塾」で探した保護者が、御社の教室に子どもを通わせられる地区に住んでいるとは限りません。「大胡 塾」と打った保護者は、大胡に住んでいるか、大胡で教室を探しています。

地区の言葉は探す人が少ないのではないか、という反論はあり得ます。当社も確かめていません。検索回数は有料の道具が要り、見本では扱っていないからです。それでも、比較サイトが並ぶ言葉に割って入る手間と、教室のまわりの地区に一枚置く手間とを比べれば、先に手をつけるのは地区だと当社は見ています。

中学校と定期テストの言葉も、地元の塾の答えがほとんどない場所でした。「定期テスト 点数 上げたい」に市の名前を付けて検索すると、松山では9件すべてが地域を問わない全国向けの記事でした。前橋では9件のうち3件が、中学ではなく県立前橋高校の定期テストの話で、「前橋」が高校の名前として読まれていました。高崎で地元の塾が答えていたのは1件です。

そして前橋の富士見の検索では、中学校の名前を題にした定期テスト対策の案内が一つだけ出ていました。題は「前橋市立富士見中学校 定期テスト・授業対策コース」。地元の塾ではなく、全国向けの学習サービスのページです(題からの判断で、中は開いていません)。中学校ごとのページという形は、もう使われています。使っていないのは、その学校の生徒を実際に教えている地元の塾のほうでした。

一枚に書くのは、その学校の試験の時期と、そこで御社がしていること

置くのは、実際に生徒が通っている地区と中学校のページです。通っていない地区のページを作っても、問い合わせが来たときに困ります。地区や学校の名前だけを入れ替えたページを並べるくらいなら、置かないほうがましです。その学校の保護者が読んで、よその学校のページと取り違えないか。書く中身の基準はそこに置きます。

書くのは、たとえばこういうことです。その中学校の定期テストがいつごろあるか。御社がその何週間前から、どういう対策を組んでいるか。いまその学校から何年生が通ってきているか。教室までの道のりと、部活のあとに間に合う時間帯。どれも比較サイトや全国向けのサービスには書けない中身です。

前橋の大胡の教室ページには、2学期の中間テスト対策のお知らせが載っていました。お知らせは、時期が過ぎると一覧の下へ流れていきます。同じ中身を学校の名前を題にした一枚に残しておけば、翌年の同じ時期に探す保護者にも届きます。

題には、地区の名前に市の名前を添えます。同じ名前の地名が他県にあるなら、県の名前まで入れます。北条なら「松山市北条」です。学校の名前も、「前橋」が高校の名前に取られたように、短く書くと別の学校に読まれることがあるので、「〇〇市立〇〇中学校」と正式な名前で書きます。

固定ページを一枚足すことは、多くのサイトで、塾の方が管理画面から自分でできる作業です。迷うとすれば、どの地区と学校から書くかでしょう。問い合わせを受けたときに、その子の地区と学校を記録しておけば、順番はその記録から決まります(記録の付け方は問い合わせ記録シートに置いています)。一方で、その地区の子がほとんど紹介で入ってくるなら、ページより先に、紹介してくれた保護者との関係を見直すほうが効くこともあります。

今日、教室のある地区の名前で検索して数える

1から3は、当社が三つの市で実際にした順番です。

  1. 教室のある地区の名前と「塾」を並べて検索します。合併前の町の名前、町の名前、最寄りの駅の名前など、保護者がふだん口にする呼び方で。
  2. 1ページ目の地元の塾を数えます。全国チェーンの教室と比較サイトは分けて数えます。
  3. 並んでいるページの題やアドレスに、他県の同じ地名が出ていないかを見ます。北条のように取られていたら、市の名前を付けてもう一度検索し、顔ぶれが変わるかを見ます。
  4. 生徒の多い中学校の名前と「定期テスト」を並べて検索し、その学校の名前で答えているのが誰かを見ます。これは見本の九つの言葉には入れておらず、前橋の富士見で見つけたことから足した手順です。

当社の道具では地図の枠と広告が見えていません。スマートフォンで地図の枠が出たら、そこに御社の教室が載っているかも見てください。

1ページ目に地元の塾がゼロか一つで、並んでいるのが別の土地のページやばらばらのページなら、その地区は空いています。空いている地区のうち、いま生徒がいちばん多く通ってきている中学校の名前で、最初の一枚を書いてください。