サーチコンソールのユーザー追加と権限付与:制作会社や担当者に見せるときの設定

サーチコンソール(Google Search Console)にユーザーを追加して権限を付与できるのは、そのプロパティの「オーナー」だけです。手順は、Search Consoleで対象のサイトを開き、「設定」→「ユーザーと権限」→「ユーザーを追加」で、相手のGoogleアカウントのメールアドレスと権限を選んで保存するだけです(2026年10月時点のGoogleのヘルプによる)。

権限は「オーナー」「フルユーザー」「制限付きユーザー」の3段階です。制作会社や外部の担当者に作業を頼むなら「フルユーザー」、報告を読むだけの人なら「制限付きユーザー」が目安です。オーナーは社内の人が持ち、外部に渡すのは必要なときだけにします。辞めた担当者や契約の終わった制作会社は「権限の削除」で外しますが、相手が「確認済みオーナー」だった場合は、サイトに残っている確認用のファイルやタグも消さないと、本人がまたオーナーに戻れてしまいます。

以下、3つの権限でできることの違い、誰にどれを渡すか、追加・変更・削除の手順、オーナーが誰か分からないときの調べ方を順に書きます。

オーナー・フルユーザー・制限付きユーザーでできることの違い

Googleのヘルプには、権限ごとにできることの一覧表があります。そのうち、中小企業のサイトの運営でよく使う項目を抜き出すと次のとおりです(「表示のみ」は見るだけで操作はできない、という意味です)。

できること(ヘルプの項目名)オーナーフルユーザー制限付きユーザー
すべてのレポートの表示できるできるできる
パフォーマンス(検索での表示回数・クリック数など)できるできるできる
URL 検査できるできる取得のみ(結果を見るだけ)
サイトマップの送信できるできる(※)できない
修正の確認(直したことをGoogleに確かめてもらう)できるできるできない
URL の削除(検索結果から一時的に隠す)できるできる表示のみ
レポートリンクの共有できるできるできない
再審査リクエストできるできるできない
メッセージの受信できるできる本人に関係するものだけ
Google アナリティクス アカウントのリンクできるできないできない
ユーザーを追加できるできないできない
プロパティ所有者の追加、削除できるできないできない

読み方の要点は三つです。

  • 見るだけなら、制限付きユーザーで足ります。検索での数字や各レポートは見られます。
  • 直す作業を頼むなら、フルユーザーが要ります。サイトマップを送る、直したあとに「修正の確認」を押す、といった操作は制限付きユーザーにはできません。URL 検査も、制限付きユーザーは結果を見るだけです。
  • 人の出入りとアナリティクスとのリンクは、オーナーだけです。フルユーザーでも、別の人を加えたり、GA4とつないだりはできません。

※サイトマップの送信だけは、ヘルプの中で書き方がそろっていません。権限の一覧表ではフルユーザーも送信できるとされていますが、サイトマップ レポートのヘルプには「送信するには、プロパティのオーナー権限が必要です」と書かれています(2026年10月時点)。迷わないために、サイトマップは社内のオーナーが一度送っておくのが確実です。一度送れば、あとはGoogleが読みに来ます。当社のサイトでも、10月3日に送ったサイトマップの「最終読み込み」が10月7日になっていました。制作会社にフルユーザーで頼むなら、サイトマップの送信は作業に含めず、URL検査やエラーの修正を任せる、と分けておくと行き違いがありません。

オーナーには「確認済みオーナー」と「委任オーナー」がある

オーナーは2種類あります。できることは同じですが、外すときの手間が違います。

  • 確認済みオーナー:HTMLファイル、HTMLタグ、DNS、アナリティクスなどの「確認用のしるし(トークン)」を使って、自分で所有権を確かめた人。プロパティには、確認済みオーナーが少なくとも一人必要です。
  • 委任オーナー:オーナーから「ユーザーを追加」でオーナーの権限をもらった人。サイトにしるしを置いていないので、権限を外せばそれで終わります。

所有権の確認のしかたそのものは、サーチコンソールの設定方法に書いています。

制作会社や外部の担当者に、どの権限を渡すか

決め方は単純で、「その人に何をしてもらうか」で選びます。権限は、頼む作業に足りる中でいちばん弱いものにしておくと、あとで外し忘れても困りごとが小さくて済みます。

相手してもらうこと渡す権限の目安
社長・社内のWeb担当すべての判断、人の出入りの管理オーナー(できれば2人以上。うち1人は確認済みオーナー)
サイトを直す制作会社・運用の会社URL検査、エラーを直して「修正の確認」フルユーザー(サイトマップの送信は社内のオーナーが行う)
GA4とのリンクを頼みたい会社アナリティクスとのリンク任せずに、御社の確認済みオーナーが行う(GA4のヘルプで、Search Consoleの「確認済み所有者」であることが条件とされている)
記事を書く外部のライターどの言葉で読まれているかを見る制限付きユーザー
報告を受けるだけの役員・社外の相談相手数字を見る制限付きユーザー。ユーザーにせず、「レポートリンクの共有」で特定のレポートだけ見せる方法もある

避けたいのは、制作会社だけがオーナーで、社内の誰もオーナーになっていない形です。この形だと、社内の人は自分で人を加えることも外すこともできず、契約を終えるときに相手の協力が要ります。会社のドメインの名義が制作会社のまま、という状態と同じ根を持つ問題で、ドメインの名義が制作会社のままのときにも書いています。

人数の上限もあります。ヘルプでは、オーナー以外のユーザーは合計100人まで、オーナー(確認済みと委任の合計)は500人までです。中小企業のサイトで上限に当たることはまずありません。

ユーザーを追加する手順

  1. オーナーのGoogleアカウントでSearch Consoleを開き、左上の欄で対象のプロパティを選ぶ。
  2. 左のメニューの下のほうにある「設定」を開き、「ユーザーと権限」を押す。この項目が見当たらなければ、そのアカウントはオーナーではありません。
  3. 「ユーザーを追加」を押す。
  4. 相手のGoogleアカウントのメールアドレスを入れる。会社のアドレスでGoogleアカウントを作っていれば、そのアドレスで加えられます。メーリングリストのような「グループのアドレス」は加えられません。
  5. 権限(オーナー、フル、制限付き)を選び、保存する。
  6. 相手に、そのアドレスのGoogleアカウントでSearch Consoleを開いてもらい、プロパティを選ぶ欄に御社のサイトが出ているか確かめてもらう。

つまずきやすいのは5と6の間です。相手が普段使っているGoogleアカウントと、伝えてもらったメールアドレスが違うと、相手の画面には何も出ません。追加する前に「Search Consoleを開くときのアカウントのアドレス」を聞いておくと、やり直しが減ります。

Search Consoleの権限は、GA4(Googleアナリティクス)やGoogleビジネスプロフィールの権限とは別です。同じ相手にGA4の数字も見せるなら、GA4の管理画面で別に加える必要があります。ビジネスプロフィールの管理者の加え方はGoogleビジネスプロフィールの管理者追加とオーナー変更にまとめています。

権限を変える・外す手順(辞めた担当者、契約が終わった制作会社)

フルユーザー・制限付きユーザー・委任オーナーの場合

  1. 「設定」→「ユーザーと権限」を開く。
  2. 外したい人の行の右にある「その他」のメニューを開く。
  3. 外すなら「権限の削除」、強さを変えるなら「権限を変更」を選ぶ。削除はすぐに反映されます。

確認済みオーナーの場合は、サイトの「しるし」も消す

確認済みオーナーには「権限を変更」が出ません。ヘルプでは、確認済みオーナーは削除はできても、権限を下げることはできないとされています。そして、削除しただけでは足りません。その人の確認用のしるしがサイトに残っていると、本人がもう一度「確認」を押せばオーナーに戻れてしまうからです(戻ったときは、ほかのオーナー全員に知らせが届きます)。

  1. 「ユーザーと権限」で、その人の「その他」から「所有権の確認の詳細」を開き、何で確認しているかを見る。
  2. 「権限の削除」で外す。確認済みオーナーだった場合は、関係するしるしの一覧が表示されます。
  3. 表示されたしるしを、方法ごとにサイトから消す(下の表)。複数の方法で確認していた人なら、すべて消します。
  4. 最後に「ユーザーと権限」の「未使用の所有権トークン」を開き、消し残しがないかを見る。
その人の確認方法消すもの(ヘルプの説明の要約)
HTML ファイルサイトのルートに置かれた、その人に割り当てられたファイル。ほかの人のファイルを消さないよう注意
HTML タグトップページの head にある、その人の meta タグ
DNS レコードドメインの設定にある、その人に関係する TXT などのレコード
Google アナリティクスサイトで使うアナリティクスのアカウントを切り替えるか、その人のアナリティクスの編集の権限を外す
Google タグ マネージャー使うタグマネージャーのアカウントを切り替えるか、その人の公開・管理者の権限を外す

注意が一つあります。ヘルプには、同じしるしがMerchant CenterやGoogle Workspaceなど、Googleのほかのサービスの確認にも使われている場合がある、と書かれています。社内の別の人のしるしや、ほかのサービス用のしるしまで消さないよう、「所有権の確認の詳細」で誰のものかを確かめてから消してください。

アナリティクスで確認していた人の場合、Search Console側だけを片づけても、その人がアナリティクスの編集の権限を持ったままなら、また確認できる状態が残ります。人が辞めたときは、Search Consoleだけでなく、GA4・タグマネージャー・ドメインやサーバーの管理画面・WordPressのユーザーを一緒に見直すと、外し忘れが減ります。

オーナーが誰か分からないときの確かめ方

「前の担当者が登録したらしいが、誰がオーナーか分からない」「制作会社が持っているはずだが連絡がつかない」という場合は、立場によって確かめ方が変わります。

自分の権限を確かめる

自分のアカウントでSearch Consoleを開き、プロパティを選ぶ欄にサイトが出るなら、何かしらの権限はあります。「設定」の「所有権の確認」を開くと、自分がどの立場かが分かります。「ユーザーと権限」が開けるならオーナーです。

ほかのオーナーを一覧で見る

オーナーの一覧が見られるのは、オーナーだけです。「ユーザーと権限」の「権限」の欄に「オーナー」と「確認済み」の両方が出ている人が確認済みオーナー、「確認済み」がない人が委任オーナーです。同じ画面の「所有権の履歴」では、オーナーの追加・削除や、確認の成功・失敗の履歴が見られます。

誰もオーナーにたどり着けないときは、自分で所有権を確認する

オーナーが分からなくても、サイトを実際に管理できる立場なら、自分のアカウントで同じプロパティを追加し、所有権を確認すれば、自分も確認済みオーナーになれます。オーナーは一人に限られず、ヘルプでも、唯一のオーナーがいなくなったときは自分で所有権を確認して権限を保つ(取り戻す)ように書かれています。オーナーになれば「ユーザーと権限」が開けるので、ほかに誰がオーナーなのかも分かります。

前の登録が残っているサイトでは、新しく追加した側があっさり確認済みになることもあります。当社のサイトで実際にそうなった経緯はサーチコンソールの設定方法に書きました。

オーナーになったあとに、退職者や前の制作会社のオーナーを外すなら、前の章の手順で、その人のしるしまで消します。ヘルプでも、引き継いだ側が自分の確認を済ませてから、前のオーナーのしるしを消す、という順番が案内されています。順番を逆にして先にしるしを消すと、自分の確認が済む前に誰もオーナーでなくなる場合があるので、順番は守ってください。

覚えのないオーナーがいたら

一覧に、社内でも取引先でもない覚えのないオーナーがいたら、放っておかないでください。ヘルプでは、ハッキングされている可能性があり、しるしを消しても相手がまた加える可能性が高いので、サイトの安全の確認から始めるよう案内されています。

放っておいてよい状態、すぐ直す状態

状態判断
社内に確認済みオーナーが1人、ほかに委任オーナーかフルユーザーがいるそのままでよい
契約中の制作会社がフルユーザーそのままでよい。契約が終わったら外す
オーナーが社内に1人だけ早めに2人目を加える。その人が辞めると引き継ぎが難しくなる
オーナーが制作会社だけ社内の誰かが自分で所有権を確認してオーナーになる
辞めた人が確認済みオーナーのまま残っている外して、しるしも消す
覚えのないオーナーがいるすぐに調べる。サイトの安全の確認から

権限の整理が済んだら、Search Consoleで何を見るかに進めます。月に一度開けば足りる画面はサーチコンソールの使い方:中小企業が月に一度見る画面と決めることに、GA4とつなぐ手順はサーチコンソールとGA4の違いと連携に書いています。制作会社を替える前後にほかに何を引き継ぐかはホームページを引き継ぐ前にや制作会社を変えるタイミングも参考にしてください。

外部の会社にサイトの運営を頼むときも、オーナーは御社の側に残し、外部には作業に足りる権限だけを渡す形にしておくと、相手が替わっても困りません。当社は、ホームページの運営に加わり、問い合わせが来るまでを引き受けています。「Search ConsoleやGA4、ドメインの権限が誰の手にあるのか、まず整理したい」という段階からでも、相談するからお知らせください。

参考にした公式の説明

※画面の名前と手順は、2026年10月時点のGoogleのヘルプによるものです。Search Consoleの画面は変わることがあります。