葬儀社の集客方法:急ぎの場面と事前相談で分ける、地図・紹介サイト・ホームページの役割

「葬儀社 集客 方法」で調べると、紹介サイトへの掲載、事前相談の会、チラシ、Googleマップ、検索広告、ホームページと、手段を並べた記事が多く出てきます。どれも間違いではありません。ただ葬儀は、お客様が葬儀社を探す時間がとても短いことがある業種です。亡くなった直後に、病院や施設から連絡を受け、夜中に携帯電話で探す。一方で、まだ元気なうちに、家族が費用を調べ、会館を見に来ることもあります。同じ葬儀社でも、二つの場面で求められるものが違います。

この記事では、探す場面ごとに入口を分け、事前相談、地図、紹介サイト、ホームページ、紹介の役割と、手をつける順番をまとめます。地域の葬儀社の経営者や、集客を担当する方に向けて書いています。

この記事の結論

  • 当社の見立てでは、葬儀社の集客は「急ぎの場面で見つけてもらうこと」と「前もって選んでもらうこと」の二つに分かれます。急ぎの場面では、地図と電話番号がすべてです。前もって選ぶ場面では、料金の中身を比べられることが決め手になります。
  • 料金の表示については、消費者庁が2024年5月と2026年9月に、葬儀の料金の表示に措置命令を出しています。集客のためにプランの金額を目立たせるほど、その金額で何が含まれ、何が別にかかるのかを同じ画面に書く必要があります。
  • 紹介サイトに載るなら、そこに出す金額と中身を、自社のサイトとそろえます。どちらか一方だけを直すと、比べる人が迷います。

お客様が葬儀社を探す場面と、使う言葉

言葉は当社が想定した例で、検索の回数を調べたものではありません。

探す場面使いそうな言葉の例最初に開く場所葬儀社の側で用意するもの
亡くなった直後、搬送を頼みたい「葬儀社 ◯◯市」「葬儀 24時間 ◯◯市」地図、紹介サイト、病院や施設の案内24時間の電話番号、搬送の流れ、安置の場所
前もって費用を知りたい「家族葬 費用 ◯◯市」「直葬 ◯◯市」紹介サイト、葬儀社のサイトプランごとの金額、含まれるもの、別にかかるもの、総額の例
会館を見ておきたい「◯◯市 斎場」「家族葬 会館 ◯◯区」地図、葬儀社のサイト会館ごとの場所、広さ、駐車場、安置と面会
知り合いに聞いた葬儀社を確かめたい葬儀社の名前葬儀社のサイト、地図会社の情報、料金、事前相談の申し込み方
喪主として段取りを調べる「葬儀 流れ」「喪主 準備」情報サイト、葬儀社のサイト葬儀の流れの説明と、相談の入口

一行目の人は、夜中に携帯電話で探していることがあります。地図とサイトのどちらでも、電話番号が最初の画面に見えるようにします。

入口ごとの役割分担

入口役割気をつけること
Googleビジネスプロフィール会館の場所、電話番号、営業時間を見せる。急ぎの場面でいちばん先に見られる会館ごとに一つ。24時間対応なら営業時間をそう設定し、実際の受付と合わせる。名前に地名やプランを足さない
ホームページ前もって選ぶ人が料金と会館を比べる場所プランの金額と中身を同じ画面に。税込の総額
紹介サイト葬儀社を比べる人に見つけてもらう載せる金額と中身を自社サイトとそろえる。手数料の形と、そこから来た施行の数を並べて見る
事前相談・会館の見学会前もって選んでもらう相談のときに渡す見積書と、サイトのプランの中身を同じ言葉にする
紹介(これまでのお客様、地域)名前を伝えてもらう紹介された人が確かめに来るサイトを整えておく

Googleのガイドラインは、ビジネス名を店舗や看板、ウェブサイトで実際に使っている名称にそろえ、所在地やサービスの説明を名前に加えないこととし、同じ拠点について複数のプロフィールを作らないこととしています。会館が複数あるなら、会館ごとに一つずつです。

手をつける順番

  1. 料金のページを見直す。プランごとに、金額に含まれるもの、含まれないもの(安置の日数、ドライアイス、搬送の距離、会館の使用料、返礼品、飲食)、多くの人が選ぶ形の総額の例を、同じ画面に書きます。
  2. 地図の情報を会館ごとに合わせる。電話番号、営業時間、会館の入口と駐車場の写真。
  3. ホームページの最初の画面に、24時間の電話番号と「まずお電話ください」の一言を置く。携帯電話で開いて確かめます。
  4. 事前相談の入口を作る。相談の方法(来館、電話、訪問)、相談で分かること、見積書に何が書かれるかを一枚にします。
  5. 紹介サイトの掲載内容を、自社サイトと同じ金額と中身にそろえる。
  6. チラシや広告は最後にする。出すなら、サイトの料金と同じ金額と中身にし、どのチラシから来たかを数えられるようにします。

料金の表示で、集客の場面で気をつけること

当社は法律の専門家ではありません。ここに書くのは、公開されている資料を読んだ範囲で、集客の場面で気をつけていることです。

  • 措置命令の例:2024年(令和6年)5月30日の措置命令では、ウェブサイトで直葬のプランの価格と並べた「通常価格」に販売の実績がなかったことや、チラシで個室での面会まで受けられるように見せながら実際には別の料金がかかったことが問題とされました。2026年(令和8年)9月18日の措置命令では、テレビの広告で「家族葬 10.45万円~(税込)」と表示しながら、ごく一部を除いて、実際には30万8,000円以上が必要だった点が問題とされました。どちらも、集客のために金額を目立たせた場面での話です。
  • 「通常価格」と並べる割引:消費者庁は、比べる価格が過去の販売価格なら、「最近相当期間にわたって販売されていた価格」といえないものは誤認させるおそれがあるとしています。
  • 総額表示:国税庁は、消費者に対してあらかじめ価格を表示する場合は、表示の媒体を問わず消費税を含めた総額を表示することとしています。
  • 口コミ:消費者庁は、広告であるのに広告と分からない表示(いわゆるステルスマーケティング)を2023年10月1日から景品表示法の違反としていて、事業者が第三者に頼んで書かせた口コミやSNSの投稿も含まれ、規制の対象は広告主の事業者だと説明しています。施行のあとにご遺族へ口コミをお願いするかどうかは、時期と言葉を慎重に決めます。お願いするときの決まりはGoogle口コミを増やす方法に書きました。

サイトのどのページに何を置くかと、作る費用の幅は、葬儀社のホームページ制作の費用:作り方ごとの目安と、プランの料金の載せ方にまとめています。

数え方:問い合わせと施行を、入口ごとに分ける

葬儀社の問い合わせは電話が中心です。ホームページの閲覧数だけでは、どの入口が効いているかは分かりません。

  1. 電話を受けたときの記録に、「何を見てご連絡いただいたか」を一行残す。地図、葬儀社のサイト、紹介サイト、病院や施設の案内、事前相談、紹介、チラシ、で分けます。
  2. 事前相談の記録と、実際の施行を同じ表に並べ、事前相談のうち何件が施行につながったかを見る。
  3. 紹介サイトの手数料やチラシの費用を入口ごとに並べ、施行一件あたりいくらかかったかを出す。
  4. 地図のパフォーマンスで、電話とルート検索の数を会館ごとに月ごとに書き写す。

記録の形はホームページからの問い合わせの数え方に、チラシやLINEのQRコードに付ける目印の作り方はUTMパラメータの作り方に、地図の側の数字の見方はGoogleビジネスプロフィールのパフォーマンスの見方に書きました。

当社の進め方

当社は、作って終わりにせず、問い合わせが来るようになるまで手を入れ続ける形でホームページの運営をお引き受けしています。始める前に商圏調査(5万円・税別、二週間ほど。お引き受けに進めば契約料に充当)で、その地域で検索されている言葉と1ページ目の顔ぶれを数え、上の表のどの入口から手を入れるかを決めます。料金と進め方は料金に載せています。

今日、御社で確かめられること

  1. 携帯電話でサイトを開き、24時間の電話番号が最初の画面に見えるかを確かめます。
  2. 地図に、会館ごとのプロフィールがあり、電話番号と営業時間が実際と合っているかを見ます。
  3. プランの料金のページで、金額に含まれるものと別にかかるものが同じ画面に書いてあるかを見ます。
  4. 紹介サイト、自社サイト、チラシで、同じプランの金額と中身がそろっているかを見比べます。
  5. この半年の施行を、最初の連絡の入口ごとに分けて数えます。

出典