会社のホームページの土台は、AIで作れます。作り方は、AIがどこに入っているかで3つに分かれます。①Wixやジンドゥーのようなホームページ作成サービスに組み込まれたAIに、質問への答えからサイトの土台を作らせる。②ChatGPT・Claude・Geminiなどの対話AI(文章で頼むと文章やコードを返すAI)に、ページの文章やHTML(ページを書くコード)を書かせ、自分で公開する。③WordPressにAIをつなぎ、ページや記事の作成と更新を手伝わせる。
どれも無料で試し始められます。ただ、会社のホームページとして公開して問い合わせを受けるには、独自ドメイン(〜.co.jp のようなサイトの住所)、公開先のサーバー、問い合わせフォーム、公開後の更新、アクセスの計測が要ります。ここから先は、どのやり方でも有料のプランやサーバーが必要になります。AIが作るのは構成と見た目と文章の下書きまでで、料金・所在地・資格などの事実を確かめるのは事業者の側です。
迷ったら、数ページで足りて社内に画面で直す人がいるなら①、業務ごとのページや記事を書き足していくなら③、HTMLを読める人がいて公開先を自分で用意できるなら②、というのが当社の見立てです。各サービスの機能と画面の説明は、2026年10月8日に各社の公式サイトとヘルプで確かめた範囲です。料金は変わることがあるので、各社の公式サイトで確認してください。
AIでホームページを作る3つのやり方の違い
| やり方 | AIがやること | 自分でやること | 向くサイト |
|---|---|---|---|
| ①作成サービスのAI(Wix、ジンドゥーなど) | 質問への答えから、構成・見た目・仮の文章をまとめて作る | 文章と写真を自社のものに差し替え、有料プランで独自ドメインをつなぐ | 数ページの会社案内で足り、社内に画面で直す人がいる |
| ②対話AI(ChatGPT、Claude、Geminiなど) | ページの文章とHTML・CSSを書く | サーバーとドメインを用意してファイルを置き、フォームと計測を組む | HTMLを読める人がいて、ページも変更も少ない |
| ③WordPressとAIをつなぐ | ページや記事の下書き、更新、設定の読み取りなど(つなぎ方による) | サーバー・ドメイン・テーマを用意し、AIに渡す権限を決め、公開前に読む | 業務のページや記事を書き足し、検索から問い合わせを受けたい |
費用は、①がサービスの利用料(独自ドメインは有料プランで)、②が対話AIの利用料(無料の枠あり)とサーバー代・ドメイン代、③がサーバー代・ドメイン代とAIの利用料です。無料でどこまでできるかは、下の「無料でどこまでできるか」にまとめました。
3つは、どれか一つを選ぶものとは限りません。当社は③の形でサイトを運営していますが、トップページや下層ページの見た目を決める段階では、AIにモック(見本の画面)を組み立てさせ、何度も作り直させてから人が決めました。①と②は「作る」ところが速く、③は「作ったあとに直し続ける」ところに向いています。
やり方①:作成サービスのAIで作る手順
Wixの「AI サイトビルダー」は、AIとのチャットで事業の内容や作りたいサイトの種類を伝えると、AIがサイトの構成と見た目を提示する形です。ジンドゥーの「AI ビルダー」は、質問に答えると数分でホームページの土台ができ、その後に画像・タイトル・文章を差し替えて仕上げる形だと案内されています(2026年10月時点の各社の公式サイトによる)。
- サービスに登録し、AIで作る入口を選びます(Wixは「AI サイトビルダー」、ジンドゥーは「AI ビルダー」。表示名は変わることがあります)。
- 業種、サイトの目的、好みの雰囲気を答えます。ここで「何をしている会社か」を具体的に書くほど、仮の文章が自社に近くなります。書き方はAIでホームページを作るときの指示の書き方にまとめました。
- 出てきた構成と見た目を見て、色や文字(テーマ)、レイアウトを入れ替えます。Wixの公式ページには、地図、フォーム、会社概要などのセクションをAIで足せると書かれています。
- AIが入れた仮の文章と写真を、自社の事実と自社で撮った写真に差し替えます。会社名、所在地、電話番号、料金、営業時間は、AIの文章をそのまま残さず、手元の書類と照らします。
- 有料プランに切り替えて独自ドメインをつなぎ、公開します。
このやり方が向くのは、開業したばかりで、会社の実在と連絡先、業務の概要が分かる数ページがあれば足りる場合です。社内に、画面を触って文章を直せる人がいることも条件になります。
向かないのは、業務ごとのページや記事を何年もかけて書き足していきたい場合と、将来、別の会社に運営を任せる可能性がある場合です。AIで作ったからといって、別のサービスへ引っ越しやすくなるわけではありません。サービスごとの引っ越しのしやすさと料金の比較は、会社のホームページは自作か依頼かで、各社の公式の料金表とヘルプから並べています。
やり方②:対話AI(ChatGPT・Claude・Gemini)で作る手順
対話AIは、ページの文章もHTMLも書けます。ClaudeのArtifacts(アーティファクト)やGeminiのCanvas(キャンバス)のように、書かせたページを会話の画面の横で表示して確かめられる機能もあります(2026年10月時点の各社のヘルプによる)。ただし、画面の中で表示できたページは、まだ会社の住所で公開されたホームページではありません。
- ページの一覧と、各ページに載せる事実(会社名、所在地、電話番号、業務、料金、営業時間、対応地域)を先に自分で書き出します。
- 対話AIに、1ページずつ文章とHTML・CSSを書かせます。全ページを一度に頼むより、ページ間の食い違いを見つけやすくなります。
- 表示を見て、直したい点を「どこを、どう、なぜ」の形で伝えて書き直させます。スマートフォンの幅でも確かめます。
- レンタルサーバーを契約し、独自ドメインを取り、SSL(https で表示するための設定)を有効にします。
- サーバーの管理画面のファイル管理機能か、FTPソフト(ファイルをサーバーに送る道具)で、書かせたファイルを置きます。置いた時点で公開されます。
- 問い合わせフォームを用意します。HTMLを書いただけのページは、送られた内容を自分では受け取れません。サーバー側で動く仕組みか、フォームを提供するサービスが要ります。
- アクセス解析とSearch Consoleを設定します(下の「公開・運営するまでに要ること」で説明します)。
つまずきやすいのは、5と6です。FTPのパスワードやサーバーのログイン情報を対話AIに貼り付けて手順を聞くのは避けてください。入力してはいけない情報はAIで作ったホームページの注意点にまとめました。
公開後の直しにも手間がかかります。HTMLを1ページずつ書かせた作りでは、メニューやフッター(ページ下部の会社情報)が全ページに書き込まれるので、電話番号一つを変えるにも全ページを直すことになります。共通部分をページごとに持つ作りが、あとで直す手間をどう増やすかは制作会社しか直せないのは、ページごとに作られているからに書きました。
向くのは、HTMLを少し読める人がいて、ページ数が少なく、変えることがほとんどないサイトです。向かないのは、社内で更新する人がHTMLを読めない場合と、問い合わせフォームや記事を増やしていきたい場合です。ChatGPTで作るときにできること・できないことと、公開までの手順は、ChatGPTでホームページを作る方法に分けて書きました。
やり方③:WordPressとAIをつないで作る・運営する
WordPressは、管理画面からページを更新できる仕組み(CMS)で、本体は無料です。テーマ(サイト全体の見た目と型を決める部品一式)がメニューやフッターを全ページ共通で持つので、②のように全ページを直す手間はありません。AIのつなぎ方は、大きく二つあります。
- WordPressの中にAIの機能を足すプラグイン(機能を足す部品)を入れる。たとえばMeow Apps社の「AI Engine」はプラグイン自体は無料ですが、文章の生成などAIの機能を使うには、各AI会社のAPIキー(AIを外から使うための鍵)を自分で用意する必要があると、WordPress.orgのプラグインページに書かれています。
- MCP(AIが外の道具やデータにつながるための共通の決まり)で、ClaudeなどのAIからWordPressを操作する。AI EngineにはMCPのサーバー機能があり、WordPress.orgのプラグインページには、月額なし・利用上限なしで使えると書かれています(2026年10月8日確認)。
当社は後者のやり方で、ClaudeからWordPressの記事や固定ページを作り、下書き保存し、公開しています。つなぐ手順、管理者の権限を渡すことの意味、AIに任せないことはClaudeでWordPressのホームページを作る方法に書きました。
向くのは、業務ごとのページや記事を書き足していき、検索から問い合わせを受けたい会社です。向かないのは、サーバーやWordPressの更新、バックアップを誰も見られない場合です。AIにサイトを操作させる以上、戻す手段がない状態でつなぐのは勧めません。
会社のホームページとして公開・運営するまでに要ること
AIで作ったページを「会社のホームページ」として使い続けるには、作り方に関係なく次の5つが要ります。AIに手伝わせられる部分と、事業者が決める部分を分けておくと、作業が止まりにくくなります。
| 要るもの | なぜ要るか | AIに手伝わせられること | 事業者が決めること |
|---|---|---|---|
| 独自ドメイン | 名刺やメールに載るサイトの住所。サービスの無料の住所のままでは、会社の住所として使い続けにくい | 名前の候補を出させる | 誰の名義で取るか(自社名義にする)。名義の確かめ方 |
| 公開先(サーバー) | ①はサービス側にある。②③は自分で契約する | 設定の手順を聞く | 契約者を誰にするか、バックアップがあるか |
| 問い合わせフォーム | 送られた内容を受け取る仕組みが要る | 項目の案を出させる | 何を聞くか、届いたメールを誰が見るか。フォームの項目 |
| 更新 | 料金、営業時間、お知らせは変わる | 直す文章の下書き | 誰が、いつ直し、公開前に誰が読むか |
| 計測 | 問い合わせが来ているか、検索でどう見えているかを知る | 設定の手順を聞く | 会社のGoogleアカウントで持つ。GA4で問い合わせを数える、サーチコンソールの設定方法 |
公開しただけでは、検索に出てこないこともあります。当社のサイトでは、2026年9月22日以降に作った新しいページ約100本が、9月30日の時点で題そのもので検索しても出てきませんでした。サイトの設定は正常でしたが、サイトマップ(ページの一覧)をSearch Consoleに一度も送っていませんでした。10月2日からSearch Consoleで登録を進め、10月8日には登録済みのページが98になっています(新しいサイトがGoogleに登録されるまでの記録)。AIでページを速く作れても、Googleに知らせる作業は別に要ります。
無料でどこまでできるか
2026年10月8日に各社の公式サイトとヘルプで確かめた範囲では、次のとおりです。
- Wix:AIによるホームページ作成は無料で始められます。無料で公開したサイトの住所は「siteprefix.wixsite.com/siteaddress」の形式で、独自ドメインを使うことと、Wixのバナー広告を消すことには、プレミアムプランが要るとWixのヘルプに書かれています。
- ジンドゥー:無料から始められ、有料プランならドメインの移管や外部からの接続ができると公式サイトに書かれています。無料プランのページ数などの制限は、自作か依頼かの記事で料金表から拾っています。
- ChatGPTとClaude:どちらも料金ページに無料のプランがあります。ClaudeのArtifactsは無料のプランでも作れるとヘルプにあります。Geminiは、Googleアカウントでログインして使います。使える回数や機能の範囲は、各社の公式サイトで確認してください。書かせたページを会社の住所で公開するには、サーバーとドメインの費用が別にかかります。
- WordPressとAI Engine:WordPress本体とAI Engineのプラグインは無料です。サーバーとドメインは有料で、AI Engineの中のAI機能を使うなら、AI会社のAPIの利用料がかかります。
- Search ConsoleとGoogleアナリティクス:どちらも無料で使えます。
並べると、無料で済むのは「試す」ところまでです。会社の住所で公開し、問い合わせを受けて、数えるところからは、どのやり方でも毎月か毎年の費用がかかります。費用を比べるなら、作る費用より、3年使い続けたときの合計で比べるのが当社のおすすめです。
どれを選ぶか:3つの質問で分ける
- 公開したあと、直す人は社内にいますか。いないなら、作り方より先に、直す人を外に持つかどうかを決めます。AIを使っても、料金や営業時間が変わったときに直す人がいなければ、サイトは古くなります。
- ページを書き足していきますか。業務ごとのページ、よくある質問、事例、記事を増やしていくなら③が合います。会社案内として数ページで足りるなら①で足ります。
- HTMLを読める人はいますか。いるなら②も選べます。いないなら、②で作ったページを直すたびに対話AIに頼むことになり、ページ同士の食い違いに気づきにくくなります。
どのやり方でも、AIが作ったものをそのまま公開してよい部分はほとんどありません。直すべきは、事実(会社名、所在地、料金、資格、実績の数字)、AIが補った「お客様の声」や実績、他社に似た文章や画像、「No.1」のような根拠を示せない表現です。逆に、言い回しの好みや細かな表記の揺れは、公開後に直しても困ることはあまりありません。確かめる順番はAIで作ったホームページの注意点に書いています。
当社のやり方:WordPressとClaudeで、作って直し続ける
当社のサイトは、WordPress(テーマはSANGOの子テーマ)に、AI Engine(Meow Apps)のMCP機能を入れ、Anthropic社のAI「Claude」から記事・固定ページの作成、下書き保存、公開、設定の読み取りを行っています。記事はAIに調査と下書きをさせ、別のAIに校閲させ、最後に人(当社)が読者の側から読んで確かめてから公開します。公開の操作は、人が明示に了承してから行います。下書きから公開までの流れと、AIに任せる作業・任せない作業の線引きはClaudeでWordPressのホームページを作る方法に書きました。AIで記事を書くときに、検索に出る記事にするため人が入れるものは、AIで会社のブログ記事を作成するにはにまとめています。
AIに任せないのは、何を作るかの決定、事業者としての判断、事実確認の最終責任の3つです。AIで速くなるのは「作る」と「直す」の手間で、何を載せるかを決める仕事は事業者の側に残る、と当社は考えています。
当社は、ホームページの運営に加わり、問い合わせが来るところまでを引き受けています。AIで作ったサイトや自作のサイトがすでにある場合も、作り直す前提ではなく、今の状態から相談いただけます。どのやり方で始めるか決めかねている段階でも、相談するから今の状況をそのまま書いてお送りください。料金は料金に載せています。
参考にした公式の説明
- Wix「AI サイトビルダー」
- Wix ヘルプセンター「無料 Wix URL を変更する」
- Wix ヘルプセンター「Wix ブランド広告とファビコンを削除する」
- ジンドゥー 公式サイト(AI ビルダー)、ジンドゥー「プラン」
- ChatGPT「Pricing」(英語)
- Claude「Pricing」(英語)、Claude ヘルプセンター「What are artifacts and how do I use them?」(英語)
- Gemini アプリ ヘルプ「Canvas でドキュメントやアプリなどを作成する」
- WordPress.org「AI Engine」プラグインページ(英語)
- Meow Apps「How To: Connect Claude to WordPress with MCP」(英語)
※サービスの機能と画面の名前は、2026年10月8日に各社の公式サイトとヘルプで確かめたものです。料金や機能は変わることがあります。