税理士の顧問料をホームページに載せても「顧問料」で出てこない理由

「松山市 税理士 顧問料」で検索すると、2026年9月24日の時点で、1ページ目の9件のうち6件は税理士の紹介サイトや比較サイト、会計ソフト会社の税理士検索でした。残る3件が地元の事務所で、3件とも事務所のトップページでした。

そのうち2件は、別に料金のページを持ち、売上の区分ごとに顧問料と決算料を載せている事務所です。料金は載っている。けれど、「顧問料」と打った人が着くのは、料金の表ではなく事務所の案内の入口です。

料金を載せるかどうかの判断は料金を載せるべきかで書きました。この記事で扱うのは、載せている料金がどこに置かれているか、のほうです。

3つの市で、「顧問料」の1ページ目に入った地元のページを見た

当社は金沢市・大分市・松山市で、税理士事務所に関わる同じ九つの言葉を検索して1ページ目に誰が並ぶかを数え、各市で繰り返し出てきた地元の事務所を八つずつ開いて確かめました。全体は税理士事務所のホームページ集客を3つの市で数えた記事にまとめてあり、ここでは料金に関わる部分だけを取り出します。

まず、開いた事務所のうち、顧問料と決算料を表やモデルケースで示していた数です。金沢は八つのうち三つ、大分も三つ、松山は七つでした。松山の七つのうち一つは、顧問料と個人の確定申告の料金までで、法人の決算料は確かめきれていません。

次に、「市の名前+税理士 顧問料」の1ページ目に入った地元のページです。

  • 金沢:9件のうち地元の事務所は3件。3件とも、料金そのもののページでした。
  • 大分:9件のうち地元は2件。どちらも、サイトで金額を確認できなかった事務所の入口のページ(トップや支店の案内)でした。料金を表やモデルケースで出していた三つの事務所は、どれもこの1ページ目にいません。
  • 松山:9件のうち地元は3件。3件ともトップページで、うち2件は料金のページを別に持っている事務所です。残る1件は横並びの八つに入れておらず、料金の有無は確かめていません。

3つの市を合わせると、この言葉の1ページ目に入った地元のページは8件です。そのうち料金のページは3件で、3件とも金沢でした。開いた八つのうち七つが料金を載せていた松山では、ゼロです。

「確定申告」の言葉でも、似た形が出ました。金沢では地元2件のうち1件が確定申告の料金のページでしたが、松山では地元2件がどちらもトップで、そのうち一つは確定申告の単発の料金を別のページに載せている事務所でした。

使った検索の道具は1語につき9〜10件しか返さず、地図枠や広告は見えません。見る人と時点で並びは変わるので、これは同じ日に同じ道具で見た一回分の記録です。

載せている事務所ほど、料金が別の場所にあった

松山で金額を載せていた七つを、料金の置き場所で見直しました。五つは、トップページを読んだ段階では金額が見つからず、料金のページまで進んで初めて表が出てきました。料金のページを開くと目次だけで、金額はさらに一段下のページにある、という事務所もありました。トップに「月額いくらから」という要約を書いていた事務所も一つありましたが、その事務所が1ページ目に出ていたのは「松山 税理士」だけで、「顧問料」の言葉にはいません。残る八つ目の事務所は、料金のページが画像だけで、文字としては金額を読めませんでした。

大分で料金をはっきり出していた三つも、置き方はそれぞれです。専用の料金ページを持つところが一つ、会社設立を前面に出した別の名前のサイトの中に料金表を置いているところが一つ、業種と年商を置いたモデルケースを業務の説明のページの中に書いているところが一つでした。専用の料金ページを持っていた一つも、「顧問料」の1ページ目には入っていません。料金を一枚にしさえすれば出る、とも言えないということです。

金沢で1ページ目に入っていた3件は、ここが違いました。事務所の案内の一部として料金が書いてあるのではなく、料金を扱う一枚そのものが、「顧問料」の言葉に対して出ていました。

なぜこうなるのかを、確かめたわけではありません。ただ、検索は事務所ではなくページを選びます。料金がトップの一部や目次の先、画像の中、別の業務のページに散っていると、「顧問料」の問いだけを扱う一枚がありません。そのとき、事務所の中でいちばん多くのページからつながっているトップが代わりに出るか、どのページも出ないか、になるのだと見ています。松山で「顧問料」に出ていた地元のトップのうち一つは、九つの言葉のうち五つで1ページ目に入っていた事務所のものでした。料金のページが、同じ事務所のトップに負けている形です。

もう一つ、分かっていないことがあります。金沢の3件の料金ページが、ページの題に地域名や「顧問料」を入れていたかどうかは、今回記録していません。題の違いが効いているのか、ほかの理由なのかは、この範囲では言えません。

料金を載せることと、料金の問いに一枚で答えることは別です

当社の立場を書きます。料金は、事務所の案内の一部として載せるものではなく、「この地域で税理士に頼むと、自分の場合は年間いくらかかるのか」という問いに、それだけで答える一枚として独立させたほうがよいと考えています。トップに料金の要約を書くことは、その一枚の代わりになりません。

開いた24の事務所のうち、料金を載せていたところの多くは売上の区分ごとの月額と、決算料を別々に並べていました。読む人は自分の区分を探し、月額を12倍し、決算料と記帳の料金を足して、ようやく年額にたどり着きます。業種と年商を置いたモデルケースで年額まで書いていた事務所や、プランごとに年間の総額を出していた事務所は、この計算を読む人の代わりにしていました。

当社がその一枚を作るなら、次のものを入れます。

  • ページの題に、地域名と「顧問料」を入れる(決算料も扱うなら、それも)。
  • 最初の数行で、金額が何によって決まるかを書く。法人か個人か、売上の規模、記帳を自分でするか任せるか、訪問の回数。
  • 区分ごとの月額と決算料に加えて、その合計の年額を書く。
  • 業種と年商を置いたモデルケースを二つか三つ。
  • 金額が上がる場合、料金に含まれないもの、いま新しく受けていない業務。新規の受付をしていない業務を料金表に書いていた事務所もありました。
  • 金額は文字で書く。画像やPDFにしない。
  • トップや各業務のページから、この一枚へ一本の道でつなぐ。

料金を一枚に独立させれば、金額だけを比べに来る人を呼ぶ、という反対もあり得ます。その通りだと思います。ただ、「顧問料」と打つ人は、もともと比べるつもりで探しています。いまその人が比べている場所は、3つの市とも1ページ目の6〜7件を占める紹介サイトや比較サイトです。御事務所の料金を、そこでの一行ではなく、御事務所の言葉で読んでもらえる場所は、自分のサイトの一枚しかありません。

正直に書いておくことが三つあります。地元の事務所に残っている枠は、3つの市とも9件中2〜3件しかなく、料金のページを整えてもその狭い枠を取り合うことは変わりません。「顧問料」の言葉が月に何回検索されているかは、今回数えていません。そして、料金が見つかりやすくなると、その金額がこの地域で探す人の考える幅と合っていないことも早く分かります。その場合に考え直すのはページではなく、料金か、誰に向けた料金かです。紹介で顧問先が十分に回っていて、比べて探す人を急いで迎える必要がない事務所なら、ここに時間をかける意味は薄いと思います。

御事務所の料金が、どのページで読まれているかを確かめる

当社が3つの市で見た順番を、御事務所の分だけに縮めると、次のようになります。スマートフォン一台でできます。

  1. 御事務所の地域名に「税理士 顧問料」を足して検索します。1ページ目を上から見て、地元の事務所がいくつあるか、それぞれの行の題とURLから、料金のページかトップかを見ます。御事務所が出ていれば、どのページで出ているかを見ます。
  2. 事務所名に「顧問料」を足して検索します。料金のページがいちばん上に来るかを見ます。自分の名前で探してもトップが先に出るなら、その料金のページは、検索の側から料金の一枚として読まれていない可能性があります。
  3. 料金のページを開き、金額の数字を長押しします。文字として選べれば文字、選べなければ画像です。料金表のリンクを押してPDFが開くなら、ページの本文には金額がありません。
  4. 検索結果に出る料金のページの題に、地域名と「顧問料」が入っているかを見ます。
  5. 売上の規模と、記帳を任せるかどうかを一つ決めて、一人の顧客を思い浮かべます。その人がこのページだけを読んで、年間いくらかかるかを計算なしで読めるかを見ます。

題の書き換え、画像の料金表を文字に直すこと、年額とモデルケースを足すことは、編集できる管理画面があれば御事務所の中でできます。料金をいちばん正確に書けるのは、実際に見積もりを出している方です。権限が手元にない場合だけ、制作会社に題の変更と数段落の追加を頼んでください。

直したら、一つ目と二つ目の検索をもう一度します。事務所名では料金のページが上に来るのに、地域名の1ページ目には出てこない。そうなったら、問題はページの作りから、狭い地元の枠を誰が取っているかに移っています。

「顧問料」で出てくるのが御事務所のトップなら、直すのは金額ではなく、金額がどのページに、どんな題で書かれているかのほうです。