ホームページ運用代行の相場と費用の内訳:8社の公開料金表を時間単価で比べた

ホームページの運用代行の見積もりを取ると、月数千円の会社もあれば、月数十万円の会社もあります。幅が広すぎて、自社の見積もりが高いのか安いのか、判断がつかない。この記事は、そういう状態で検索した方に向けて書いています。

当社は2026年10月2日に、運用代行や保守、更新代行、記事制作、広告運用の料金を自社のサイトで公開している8社の料金表を開き、金額と、その金額に何が含まれているかを確かめました。その結果から言えるのは次のことです。

  • 運用代行の料金は、保守、更新作業、記事やページの制作、広告運用、分析と提案、という性質の違う仕事の合計です。月額の幅が大きいのは、同じ仕事の値段が違うからではなく、買っている仕事の中身が違うからです。
  • 公開されている時間単価は、1時間5,000円(税抜)から1万円(税別)で、差はおよそ2倍でした。一方、月額の料金は5,000円から27万5,000円まで、50倍あまりの開きがあります。
  • 見積もりを比べるときは、月額を「何時間分か」「何本分か」「誰が何を決める料金か」に直すと、比べられるようになります。

契約で成果を何で数えるかは運用代行の契約は、成果を何で数えるかから決めるに、保守を払っても問い合わせが増えない理由は保守費を払っても問い合わせが増えないのはに書いています。この記事は、料金の中身と幅に絞ります。

「運用代行」という一つの言葉で、違う仕事が売られています

最初に、言葉の問題があります。当社が自社の商圏を調べたとき、「名古屋 ホームページ 運用代行」で検索して1ページ目に出た9件のうち8件は、SNSや検索広告、オウンドメディア(自社で記事を出していくサイト)の運用代行の話で、ホームページそのものの運用を扱っていたのは1件だけでした(名古屋でホームページの運営を頼む先を探す言葉)。

売る側にとっても同じで、ある会社の「運用代行」はサーバーとドメインの更新管理のことで、別の会社の「運用代行」は毎月の打ち合わせと改善提案のことです。名前が同じなので同じ物差しで比べたくなりますが、中身が違えば値段が違うのは当然です。相場の幅を理解するには、まず「運用代行」を中身ごとに分ける必要があります。

比較サイトの相場表は、こうした中身を「最低限の管理のみ」「基本的な更新まで」「集客支援まで」といった段階にまとめて示しています。考え方としては妥当ですが、どの会社の料金表をもとにした数字かは書かれていないことが多いため、当社は各社が自社で公開している料金表を直接見ることにしました。

費用の内訳は五つ。公開料金表の数字で見る

8社の料金表を、仕事の種類ごとに並べると次のようになります。金額は各社の表記どおりで、税込か税別かも表記に合わせています(「税抜」と「税別」は同じ意味で、各社の書き方のままにしています)。

仕事の種類中身公開料金表の例(2026年10月2日確認)料金の単位
保守サーバー・ドメインの更新、WordPressなどの仕組みの更新、バックアップ、監視月5,500円(税込、ドメイン・サーバーの更新管理のみ、1年契約)〜月52,800円(税込)。月30,000円からという会社も月額固定
更新作業文章や画像の差し替え、お知らせの追加などの小さな修正月22,000円で最大4時間、月55,000円で最大12時間(いずれも税込)。1時間5,000円(税抜)換算、1時間1万円(税別)時間枠・時間単価
記事・ページの制作新しいページや記事を作る。言葉の選定や原稿を含むかどうかで差が出る3,000字程度の検索向けページ1本88,000円〜(税込)。文字単価4.5〜10円(税別)1本・文字数
広告運用検索広告などの設定、入札、言葉の見直し広告費の20%、下限10万円。最低出稿期間3か月(税の表記なし)広告費に対する料率
分析・提案アクセス解析の報告、改善の提案、定期の打ち合わせGA4(Googleのアクセス解析)のレポート月5,000円〜(税の表記なし)。コンサルティング月275,000円〜(税込)月額固定

以下、仕事ごとに、金額に何が含まれているかを見ていきます。

保守:止めずに保つための料金

株式会社ハイファイブクリエイトのWordPress保守は、月8,800円から52,800円(税込)の4段階です。いちばん下のプランにバックアップ、バージョンアップ、セキュリティ対策、稼働監視、レポートが入り、上のプランになるほど、独自に作り込んだテーマやプラグイン、PHP(サイトを動かすプログラムの言語)の更新、テスト環境の構築といった、手間のかかる対応が加わります。メディアマックスジャパン株式会社は、ドメインとサーバーの更新管理だけを月5,500円(税込、1年契約)で受けています。株式会社Webの相談所は月30,000円からで、24時間365日の死活監視、毎日1回以上のバックアップ、必要に応じたテスト環境の構築を挙げています。

保守の値段を分けているのは、サイトの作り込みの度合いと、止まったときにどこまで面倒を見るかです。そして、どのプランにも「問い合わせを増やすための仕事」は入っていません。保守は去年と同じように動き続けることへの料金で、その点は保守費を払っても問い合わせが増えないのはで詳しく書きました。

更新作業:時間で買う料金

更新作業は、時間で区切って売られていることが多い仕事です。株式会社シロクロの更新代行は、月22,000円で最大4時間、月55,000円で最大12時間(いずれも税込)で、依頼の回数には制限がありません。1時間あたりに直すと、前者は5,500円、後者は約4,600円です。株式会社デジタルクリエーションは、1時間5,000円(税抜)換算を基準にしています。都度見積もりの場合は作業費に30%の案件管理費が加わり、月額の定額プランは月2時間から、1年契約からです。メディアマックスジャパン株式会社は、時間単価を1時間1万円(税別)と公開しています。

同じ会社の作業ごとの目安を時間に直すと、量の感覚がつかめます。株式会社デジタルクリエーションの目安では、テキスト変更が3,300円から、画像差し替えが5,500円から、ページの追加が38,500円から(いずれも税込)です。ページの追加は、税抜5,000円の時間単価で割ると約7時間分にあたります。月4時間の枠では、文章の差し替えは何度もできても、新しいページを1本足すには足りない計算です。

記事・ページの制作:誰が中身を決めるかで変わる料金

メディアマックスジャパン株式会社は、既存のレイアウトで新しいページを足す料金を1回44,000円から、検索で上位を目指すページを足す料金を1回88,000円から(いずれも税込)としています。後者には、同社による言葉の選定と3,000字程度の原稿作成が含まれます。記事制作を専門にするシュワット株式会社は、文字単価4.5円から10円(税別)で、4.5円のプランは構成案を依頼する側が作る形、6.5円以上のプランは構成案から書き手側が作る形です。3,000字に直すと、13,500円から30,000円(税別)になります。

同じ3,000字でも数倍の差がつくのは、文字を書く手間より、何について書くかを決める手間と、その業種の事情を知っている手間の差だと当社は見ています。依頼する側が言葉と構成を決めて渡せるなら単価は下がり、決めるところから任せるなら上がる。どちらが高い安いではなく、どこまでを買っているかの違いです。

広告運用:広告費と別にかかる料率

広告運用の代行では、広告費そのものとは別に、代行の手数料がかかります。ASUE株式会社の料金表では、手数料は広告費の20%で、下限が10万円、最低出稿期間は3か月です。

ここで見落としやすいのが下限です。広告費が月20万円なら、20%で計算した手数料は4万円ですが、下限の10万円が適用されます。広告費に対する手数料の割合は、実質50%になります。広告費が50万円を超えるまでは、手数料は一律10万円です。地域の小さな事業者が月数万円から数十万円で検索広告を出す場合、率よりも下限のほうが効いてきます。広告を外に任せるときは、率と一緒に下限を確かめてください。

分析・提案:作業ではなく判断への料金

アクセス解析のレポートだけなら、株式会社デジタルクリエーションの目安で月5,000円からです。一方、メディアマックスジャパン株式会社のコンサルティングプランは月275,000円から(税込)で、月1回以上の定期訪問かオンラインの打ち合わせを想定し、担当者と一緒に市場と対象を確かめていく内容です。

同じ「分析」でも、数字をまとめて渡すことと、その数字を見て次に何をするかを決めることは別の仕事です。同じ会社の中でも、サイト更新の月22,000円とコンサルティングの月275,000円には12倍以上の差があります。後者で買っているのは、作業の時間よりも判断です。

今回確かめた料金表は次のとおりです(いずれも2026年10月2日時点)。料金は変わることがあるので、検討する際は各社の最新の表を確かめてください。

  • 株式会社ハイファイブクリエイト「WordPress保守管理サポート サービス料金表」
  • メディアマックスジャパン株式会社「Webサイト、ホームページの運用代行費用・料金プラン」
  • 株式会社Webの相談所「WordPress保守サービスの費用と内容」
  • 株式会社シロクロ「ホームページ更新代行」
  • 株式会社デジタルクリエーション「ホームページ修正代行・更新代行」
  • シュワット株式会社「記事作成代行の料金プラン・費用一覧」
  • ASUE株式会社「料金表」
  • 株式会社クロスウォーク「成果報酬型SEO対策の料金」(次の章で扱います)

幅が生まれる理由は、単価ではなく三つの違い

ここまでの数字を並べると、相場の幅がどこから来ているかが見えてきます。

一つ目は、どの仕事が入っているかです。月5,500円の料金はドメインとサーバーの更新管理だけで、月275,000円の料金には毎月の打ち合わせと判断が入っています。同じ「運用代行」と呼ばれていても、比べているのは別の仕事です。

二つ目は、量です。更新作業なら何時間分か、制作なら何本分か。月22,000円と月55,000円の差は、4時間と12時間の差でした。

三つ目は、誰が何を決めるかです。言葉と構成を依頼する側が決めれば記事の単価は下がり、任せれば上がる。更新作業も、何を直すかを依頼する側が決めて渡す前提の料金です。決める仕事を買うと、料金は一段上がります。

反対に、単価そのものの差は思ったより小さいものでした。公開されていた時間単価は1時間5,000円(税抜)から1万円(税別)で、差は2倍ほどです。月額で50倍あまりの開きがあっても、その大半は単価の差ではなく、中身と量の差で説明がつきます。ですから「この会社は高い」と感じたときは、単価が高いのか、自社が頼もうとしている仕事が多いのかを、分けて考える必要があります。

時間で払う契約と、成果で数える契約

料金の単位にも違いがあります。今回の8社の料金表は、大きく四つの形に分かれました。

  • 月額固定:保守、分析、コンサルティング。毎月同じ額で、決まった範囲の仕事をする形です。
  • 時間枠・時間単価:更新作業。月に何時間までと枠を決めるか、使った時間で払う形です。
  • 本数・文字数:記事やページの制作。作った量で払う形です。
  • 料率:広告運用。広告費に対する割合で払う形です。

これとは別に、成果で数える契約があります。株式会社クロスウォークの成果報酬型SEO(検索で上位に表示させるための対策)は、狙った言葉で10位以内、つまり検索結果の1ページ目に表示された日だけ料金がかかる形です。料金は1つの言葉(キーワード)ごとの月額を、上位に表示された日数で日割りする形で、月額は言葉や条件によって変わります。請求額は「月額÷30日×上位に表示された日数」、25日以上表示された月は月額の全額です。初期費用の代わりに月額1か月分の保証金を預け(解約時に返金)、最初の4か月は言葉の変更ができず、初めて上位に表示されてから6か月が契約期間です。

時間で払う契約は、払った分の作業が行われたかを確かめやすい一方で、その作業が問い合わせにつながったかは、料金の仕組みの外にあります。時間枠が余っても料金は同じで、何に時間を使うかを決めるのは依頼する側です。株式会社シロクロの場合、枠を超えるときは翌月以降の時間を加えるか、別に見積もる扱いでした。

成果で数える契約は、成果が出なければ払わずに済むという安心感がありますが、確かめておきたいのは「何を成果と呼んでいるか」です。上の例で成果とされているのは検索順位で、問い合わせではありません。1ページ目に出ていても、その言葉で探す人が依頼につながる人でなければ、料金は発生し、問い合わせは増えません。成果を何で数えると契約全体がどう変わるかは、運用代行の契約は、成果を何で数えるかから決めるにまとめています。

見積もりは「時間」「本数」「誰が決めるか」に直して比べる

手元の見積もりや請求書が適正かどうかは、相場表と金額を見比べても分かりません。次の順に直していくと、比べられる形になります。

まず、月額を五つの仕事に振り分けます。「サイト運用一式」としか書いていなければ、保守、更新作業、制作、広告運用、分析・提案のどれが入っているかを相手に聞きます。次に、それぞれを単位に直します。更新作業なら月何時間までか、制作なら月何本か、広告なら率と下限はいくらか。そして最後に、何を直すか、何を書くかを決めるのはどちらかを確かめます。

たとえば月55,000円の見積もりが「更新作業12時間」なら、1時間あたり約4,600円で、公開されている単価の範囲に収まります。同じ月55,000円が「保守のみ」なら、今回見た保守の料金表の上のほうにあたるので、何が含まれているから高いのかを聞く理由になります。同じ金額でも、中身によって割安にも割高にもなります。

契約期間と終わり方も、料金の一部として見ておく必要があります。当社が名古屋の上位の8社のサイトを同じ項目で確かめたときには、運用や保守、コンサルの月額が分かったのは8社のうち4社、最低の契約期間を書いていたのは3社(保守やコンサルで1年、SEOのコンサルで6か月から)で、途中で解約するときの扱いを書いていたところは見当たりませんでした(名古屋でホームページの運営を頼む先を探す言葉)。月額が安くても、1年の縛りがあれば、合わなかったときの費用は12か月分です。月額と期間を掛けた総額で比べてください。

最後に、時間で払う契約を結んだあと、何を直すかを決める人が社内にいないと、枠は使われないまま料金だけが続きます。任せた先に判断まで預けるのか、作業だけを頼むのかで、選ぶ料金の形は変わります。その分かれ目はホームページ運用の丸投げが失敗するのは、数え方を決めずに渡すからに書いています。

当社の料金の形について

参考までに、当社の料金の形も書いておきます。当社は時間や本数で区切る形を取っていません。始める前に商圏調査(5万円、税別)を行い、お引き受けが決まった時点で契約料20万円と実費(サーバー、ドメイン、広告を出す場合はその費用など)をいただき、月額は御社のお客さま一人あたりの売上の規模をもとに低く始め、問い合わせが増えるにつれて上がる形です。月額で横に並べて比べたい方には比べにくい形であることは承知しています。詳しくは料金のページに載せています。

今日、自社で確かめられること

  1. 今の請求書か見積書を開き、項目を「保守」「更新作業」「記事・ページの制作」「広告運用」「分析・提案」の五つに振り分ける。どれにも入らない項目があれば、何の料金かを相手に聞く。
  2. それぞれの単位を書き出す。月額固定か、月何時間までか、何本か、広告費の何%か。書いていなければ確かめる。
  3. 更新作業の料金を1時間あたりに直す。公開されている例は1時間5,000円(税抜)から1万円(税別)でした。
  4. 先月の報告書か作業の記録で、決まっている時間や本数のうち、実際にどれだけ使われたかを見る。
  5. 広告を任せているなら、手数料の下限を確かめ、先月の広告費で割って、実質の割合を出す。
  6. 契約書で最低の契約期間と、途中で終えるときの扱いを確かめ、月額に期間を掛けた総額を出しておく。

一つめと二つめだけでも、自社が月々何に払っているのかが、金額ではなく仕事の名前で言えるようになります。そこまで分かれば、相場と比べて高いか安いかより先に、その仕事が今の自社に要るかどうかを考えられます。