MEO対策の費用と、業者に頼む前に確かめること:公開料金表とGoogleの決まり

MEO対策(Googleマップの検索で上位を目指す取り組み)を業者に頼むと、いくらかかるのか。この記事は、MEO対策の業者が自社のサイトで公開している料金を当社が2026年10月2日に確かめた範囲と、Googleと消費者庁が公表している決まりをもとに、料金の形と、契約の前に確かめることをまとめたものです。業者に頼まず自社でプロフィールを手入れする方法は、Googleマップ集客とビジネスプロフィール運用:自社でできることに分けて書いています。

先に結論を書きます。

  • 料金の形は大きく三つです。毎月決まった額で運用を任せる「月額固定」、地図で決まった順位以内に入った日数だけ払う「成果報酬」、道具を月額で借りて作業は自社でする「ツール」。確かめた公開料金では、月額固定が月3万円から、成果報酬が1日700〜1,200円、ツールが月1,500円(税別)からでした。
  • 成果報酬で毎日上位に入り続けた場合の月額は、月額固定とほぼ同じ水準になります。安く済むのは、上位に入らない日が多いときです。
  • Googleは順位を上げるための金銭を受け取らないとしています。業者に払うのは順位の代金ではなく、プロフィールの整備、投稿、口コミへの返信、写真、計測といった手間の代金です。
  • Googleは代理店に、上位掲載を保証することを禁じ、プロフィールのオーナー権限を事業者本人に残すことを求めています。成果報酬なら、どの言葉で、何位以内を、どこから測るかを書面で確かめます。
  • 口コミを用意して書かせるサービスは、Googleのポリシーで禁止されており、景品表示法のステマ規制では、依頼した事業者の側の表示として扱われます。

MEO対策の費用は、何に払うかで三つの形に分かれる

「MEO対策 費用」で上位に出てくる解説記事は、料金を「月額固定型」と「成果報酬型」に分け、これに初期費用が付く、という説明でほぼ揃っています。当社はこれに、道具だけを借りる形を加えて、何にお金を払っているかで三つに分けて考えています。

払い方払う相手と中身金額が決まる単位
月額固定業者に、運用の手間を毎月まとめて払う月ごと。順位に関係なく定額
成果報酬業者に、決まった順位以内に表示された日の分だけ払う日ごと。順位しだいで月の額が変わる
ツール道具の利用料を払い、作業は自社でする月ごと。店舗数や計測する言葉の数で変わる

初期費用は、どの形にも付く場合と付かない場合があります。中身は、アカウントの設定やプロフィールの最初の整備といった一度きりの作業であることが多く、その作業への料金です。

三つのうちどれが得かは、表に書かれた金額だけでは比べられません。月額固定は順位が上がらなくても払い、成果報酬は順位が上がるほど払う額が増えます。ツールは金額が小さいぶん、作業の時間は自社持ちです。

各社が公開している料金(2026年10月2日に確認)

MEO対策の業者には、料金をサイトに載せていないところも少なくありません。当社が開いた範囲では、MEO Dash! byGMO と MEO prime は、料金を問い合わせや資料請求で案内する形でした。次の表は、料金を自社のサイトに載せていた五つのサービスについて、そのページに書かれていたことだけを並べたものです。優劣をつけるためではなく、料金の形ごとの実例として載せています。料金は変わることがあるので、契約の前には各社のページで最新の内容をご確認ください。

サービス(運営)形公開されている料金期間・条件ページに書かれた作業の例
Gyro-n MEOツール基本プラン月1,500円、クチコミ対策パック月2,500円(いずれも税別)。初期費用無料最低契約期間なし。計測する言葉の追加は30語ごとに月1,000円、店舗の追加は1店舗月1,000円順位の計測と通知、レポート作成、投稿の一括管理。クチコミ対策パックは口コミの一括返信、AIによる返信の補助
集客コボット for MEO(ディップ株式会社)月額固定月3万円、初期費用なし(同社サイト内の記事による。税の表記なし)ページに記載なし投稿代行、順位計測、分析画面、口コミ対策、5つのキーワード選定、プロフィールの最適化
MEO HATCH byGMO(GMO TECH株式会社)月額固定月4万円から。別途初期費用12か月からの契約分析と改善指示書、プロフィールの最適化、サイテーション施策(他のサイトに店の情報を載せること)、投稿代行、日ごとの順位計測、口コミの管理
ME-Q成果報酬上位3位以内に入った日数×700円(税別)。初期費用0円3位以内に入らなければ費用は発生しない、と記載アカウントの作成、更新作業を任せられるプランあり
MEO対策(株式会社アドクルー)成果報酬1日800円(期間限定の価格。通常は1,200円)。初期費用0円6か月契約。開始から4か月成果がなければ解約可。対策キーワード4件アカウントの取得、店舗情報と画像の登録、キーワード選定、月ごとのレポート

成果報酬を月額に直すと、30日すべて条件を満たした場合で、1日700円なら21,000円、800円なら24,000円、1,200円なら36,000円です。表の範囲で見ると、毎日上位に入り続けた場合の成果報酬の月額は、月額固定の3万〜4万円とほぼ同じ水準になります。成果報酬が割安になるのは上位に入らない日が多いときで、うまくいくほど月額固定との差は縮む、というのが当社の読み方です。

もう一つ、1日の料金がどの単位でかかるかも読み比べる点です。アドクルーのページは、対策キーワードの1つ以上が3位以内に表示された日数分に費用が発生する、と書いているので、4つの言葉のうち1つでも入れば、その日は課金の対象になります。ME-Qのページからは、言葉が複数ある場合の扱いは読み取れませんでした。複数の言葉で契約するなら、見積もりの段階で確かめておくところです。

料金で何をしてもらうのか。作業に分けて、自社でできる部分と線を引く

上の表の「作業の例」をまとめると、MEO対策の料金で業者がしているのは、次の作業の組み合わせです。どれもGoogleビジネスプロフィール(Googleが無料で提供している、地図と検索結果に事業者の情報を載せる仕組み)の管理画面でできることで、自社でのやり方は自社でできることの記事に書いています。ここでは、外に出すかどうかの判断に絞ります。表の右二列は当社の見立てです。

作業中身自社でやる場合外に出す価値が出やすい場面
プロフィールの整備カテゴリー、営業時間、説明文、サービス提供地域を正しく入れる最初に一度まとめて入れ、あとは変更があったときだけ一度きりの作業なので、毎月の契約より、初期費用やスポットで頼むほうが筋が通る
投稿お知らせ、特典、イベントを載せる一回は短いが、続けるのが難しい知らせることが定期的にあり、社内に書く人がいないとき
口コミへの返信届いた口コミに返事を書く一件ずつは短い。ただし書き方に注意が要る件数が多い店舗。士業のように守秘が絡む業種は、文面を任せきりにしない(士業のお客様の声と事例の載せ方)
写真外観、入口、店内、商品の写真を登録するスマートフォンで撮れる撮影まで含むのか、登録だけなのか、別料金かを確かめる
順位の計測とレポート決めた言葉で、地図の何番目かを毎日記録する手で毎日測るのは現実的でない計測だけなら、上の表のツールで月1,500円(税別)から買える
分析と改善の提案競合との比較、測る言葉の選定、ホームページ側の改善知識と時間が要る業者の力量の差が最も出るところ。契約の前に提案の中身を見せてもらう

当社の見立てでは、払う価値の差が出るのは表の下の二行です。整備、投稿、返信、写真は手間を買う作業で、誰がやっても結果に大きな差は出にくい。一方で、どの言葉で測るか、競合と比べて何が足りないかは、業者によって中身が変わります。見積もりを取るときは、月額の合計だけでなく、この行ごとに何をしてくれるのかを書き出してもらうと、他社と並べて比べられる形になります。

「上位表示」をうたう料金を読むときの注意

Googleは、順位のためのお金を受け取らない

Googleビジネスプロフィールのヘルプは、地図の順位を決める主な要素を「関連性」「距離」「知名度」の三つとし、「Google では、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」と書いています(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google でのローカル検索結果のランキングを改善する方法」)。業者に払うお金は、Googleから順位を買う代金ではなく、関連性と知名度に関わる手入れの代金です。三つの要素の中身と、自社で動かせるかどうかは、自社でできることの記事で表にしています。

お金を払って地図の目立つところに出たい、という目的であれば、払い先はGoogleの広告です。Googleマップのヘルプによると、事業者は検索キャンペーンやローカル キャンペーンなどでGoogleマップに広告を出すことができ、広告はロゴの入った正方形のピンなどとして表示されます(出典:マップ ヘルプ「Google マップに表示される広告について」)。広告は広告として表示されるもので、MEO対策とは別のものです。

Googleが代理店に禁じていること

Googleは、事業者のプロフィールを管理する代理店(Googleの用語ではサードパーティ)向けのポリシーを公開しています。頼む側から見て押さえておきたいのは次の点です(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールのサードパーティ ポリシー」)。

  • Googleのサービスで上位に掲載されることを保証するのは禁止
  • 自動音声などでGoogleであるかのように装うこと、代理店契約を結ばないとプロフィールを失うと脅すことは禁止
  • 事業者は常に、自分のプロフィールのオーナー権限か共同オーナー権限を持っていなければならない
  • 管理費用を請求する代理店は、そのサービスが有料であることと、ビジネスプロフィール自体は無料であることを伝えなければならない
  • プロフィールへの変更と編集は、すべて事業者に知らせなければならない

事業者向けのヘルプでも、契約の前に、サービスと費用がはっきり書かれた契約書の写しを受け取ることを勧めています。あわせて、ランキングの上位を保証する業者や、「@google.com」ではないアドレスからGoogleを名乗る連絡には注意するよう書かれています(出典:同ヘルプ「サードパーティと連携してビジネス プロフィールを管理するためのヒント」)。オーナー権限が自社にあれば、業者との契約を終えたあとも、プロフィールは自社の手元に残ります。業者を管理者として加える手順と、オーナーとの権限の違いは管理者追加とオーナー変更の記事にまとめました。

成果報酬の「3位以内」は、どこから測った順位か

成果報酬型は「上位に入らなければ払わない」という課金の条件で、上位を保証するものではありません。そのうえで当社が確かめてほしいのは、成果の数え方です。Googleのヘルプは、順位の要素の一つである距離を「検索しているユーザーから各ビジネス拠点までの距離」と説明しています。同じ言葉で検索しても、検索する人がどこにいるかで、Googleマップの順位は変わります。

アドクルーのページは「弊社計測ツールを基準として」課金の対象日を数えると書いており、何を基準にするかが示されていました。こうした基準を書面で受け取っておくと、請求が来たときに自分で照らし合わせられます。当社が契約前に確かめるとよいと考えているのは、次の五つです。

  1. どの言葉で測るか。その言葉を誰が選ぶか
  2. 何位以内を成果とするか
  3. 複数の言葉のうち、いくつ入れば課金されるか
  4. どこから、どの端末で、誰の道具で測るか
  5. 1か月の上限額はあるか。契約期間と途中解約の条件はどうか

測る言葉が、お客が実際に探す「市の名前と業種」ではなく、店の名前や、ほとんど検索されない細かい言葉だと、上位に入りやすいぶん課金も発生しやすくなります。その言葉で実際に探されているかは、管理画面のパフォーマンスに出る検索語句と見比べると確かめられます。

名前に地名や業種を足す提案は、ガイドライン違反

業者の提案に、ビジネス名へ地名やサービス名を足すことが含まれていたら、そこは断ってください。Googleのガイドラインは、ビジネス名に宣伝文句、サービスや商品の情報、所在地の情報などを含めることを認めていません(出典:Google にビジネスを掲載するためのガイドライン)。順位に効くかどうかにかかわらず、名前に言葉を足すこと自体がガイドラインに反します。

口コミを増やすサービスと、ステマ規制

MEO対策のメニューには「口コミ対策」が入っていることがあります。中身が、届いた口コミの管理や返信、お客に口コミをお願いする仕組みづくりであれば、自社でもできる手間の代行です。口コミそのものを用意する、という意味なら話が変わります。

Googleマップのポリシーは、実体験に基づかないコンテンツ、直接的な金銭や現物を対価に支払われた口コミや評価、口コミの投稿や否定的な口コミの修正・削除と引き換えに特典を出すことを禁じています(出典:Google マップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシー)。

景品表示法のステルスマーケティング規制(2023年10月1日施行。事業者の広告なのに、そうと分からない表示を規制するもの)では、規制の対象は広告主、つまり表示の内容に関わった事業者です。消費者庁の表示対策課が解説した国民生活センター「国民生活」2023年9月号「特集 ステマ規制を学ぶ」は、事業者の表示に当たる例として「不正レビューを集めるブローカー等に依頼して、自社商品のレビューを表示(投稿)させる場合」を挙げています。業者に頼んで書かせた口コミは、書いたのが他人でも、依頼した事業者の表示として扱われます。消費者庁が2024年6月にGoogleマップの口コミをめぐって出した措置命令の内容は、自社でできることの記事に書いています。

当社は、口コミについて業者に任せてよいのは、返信の下書きと、お願いの仕方の仕組みづくりまでと考えています。返信も、載せる前に事業者が目を通す形にしておくと安心です。

月額を払う価値があるかは、問い合わせの数で決める

業者に払う月額が見合うかどうかは、順位ではなく、地図からどれだけ問い合わせが来ているかで決まります。管理画面の「パフォーマンス」では、プロフィールが見られた数のほか、通話、ルート検索、ウェブサイトのクリックの数が見られます。契約の前に直近の数字を書き留めておき、契約後に同じ項目で比べると、業者のレポートとは別に、自社の目で効果を確かめられます。

たとえば月3万円を払うなら、地図から来る新しいお客1人あたりの粗利と、月に何人増えれば元が取れるかを、先に計算しておきます。順位のレポートが良くなっても通話やルート検索が増えていなければ、その言葉ではお客が探していないか、プロフィールを見た人に選ばれていないかのどちらかです。

当社は運営をお引き受けする前に、その地域で検索されている言葉と上位の顔ぶれを数える商圏調査を行い、地図に費用をかける商圏か、ホームページの中身で勝負する商圏かをそこで分けています。料金の考え方は料金のページにあります。

業者に頼む前に、今日確かめられること

  1. ビジネスプロフィールの管理者の一覧を開き、オーナー権限が自社のアカウントにあるかを見ます。以前の業者や制作会社だけがオーナーになっていたら、新しい契約の前に自社をオーナーにしてもらいます。
  2. 自社でできることの記事の最後の確認項目を先に済ませ、残った作業だけを業者に頼む候補にします。
  3. 見積もりを、整備、投稿、返信、写真、計測、分析の行ごとに分けて出してもらいます。
  4. 成果報酬なら、測る言葉、順位の条件、課金される言葉の数、測る場所と道具、上限額と解約の条件の五つを書面で受け取ります。
  5. 提案にビジネス名の変更や、口コミを用意することが含まれていないかを読みます。含まれていたら、その部分は断ります。
  6. パフォーマンスで、直近の通話、ルート検索、ウェブサイトのクリックの数を書き留めます。契約後に比べる基準になります。
  7. スマートフォンで、店のそばと少し離れた場所の二か所から狙う言葉を検索し、地図の枠で何番目かを記録します。測る場所で順位が変わることを、自分の目で確かめておけます。