「Instagram 集客 地域」「インスタ 集客 店舗」と調べている方の多くは、投稿を始めた、あるいは始めようとしているけれど、それが来店や問い合わせにつながっているのかが分からない、という所にいるのではないでしょうか。この記事は、地域で店や教室、工務店、小さな会社を営む方に向けて、SNSとホームページ、Googleビジネスプロフィール(Googleマップと検索結果に店の情報を載せる無料の登録)の役割の分け方と、投稿から問い合わせまでの数え方、続けられる投稿量の決め方を書きます。
士業の事務所は、相談する人の年齢層や探し方が店とはかなり違うので、士業の事務所がSNSを始める前に確かめることに分けて書いています。この記事では、公的機関や公式ヘルプで確かめた事実と、当社の見立てを分けて書きます。
結論:SNSは知ってもらう場所、ホームページは比べて決める場所
- SNSが得意なのは、まだ探していない人に名前と雰囲気を覚えてもらうことと、今日開いているか、空きがあるかといった近況を伝えることです。
- 料金の目安、対応する地域、予約や依頼の方法、過去の事例のように、比べて決めるための材料はホームページに置き、SNSのプロフィールのリンクからそこへ一度で行けるようにします。
- Googleビジネスプロフィールは、近くで今すぐ探している人に地図で見つけてもらう場所です。店の名前、住所、営業時間は、SNSとホームページの記載とそろえておきます。
- 数えるのは、フォロワーや「いいね」より、プロフィールのリンクからホームページに来た数と、受付で「何をご覧になりましたか」と聞いた答えです。
- 投稿の量は、一番忙しい月でも守れる量から決め、三か月続けてから数字で見直します。
このうち、利用率とGoogleの仕様に関わる部分は資料で確かめた事実で、役割の分け方と投稿量の決め方は当社の見立てです。
年代別の利用率:自社のお客の年代と重ねて、どこに時間を使うか決める
どのSNSを使うかは、自社のお客がそこにいるかどうかで決まります。総務省情報通信政策研究所の「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(13〜79歳の1,800人、2024年12月調査、2025年6月公表)は、主なSNSや動画サービスの利用率を年代別に出しています。
| サービス | 全年代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LINE | 91.1% | 93.6% | 97.7% | 97.9% | 94.8% | 94.5% | 91.1% | 71.8% |
| 52.6% | 75.0% | 78.0% | 70.5% | 67.0% | 52.7% | 34.7% | 10.4% | |
| X(旧Twitter) | 43.3% | 62.1% | 78.0% | 61.6% | 48.7% | 43.6% | 22.1% | 8.1% |
| 26.8% | 13.6% | 22.9% | 39.2% | 38.6% | 32.1% | 26.6% | 8.1% | |
| TikTok | 33.2% | 65.7% | 58.7% | 39.7% | 39.9% | 25.5% | 18.8% | 8.7% |
| YouTube | 80.8% | 95.7% | 97.2% | 97.9% | 91.8% | 83.0% | 71.2% | 43.3% |
出典:総務省情報通信政策研究所「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(概要)」。10代は13〜19歳です。同じ概要によれば、Instagramの全年代の利用率は前年度の48.4%から52.6%に上がり、男性は47.6%、女性は57.5%でした。
ここからは当社の読み方です。Instagramは20代から40代で7割前後が使っていて、子育て世代や家を建てる世代、習い事の保護者が中心のお客なら、名前を知ってもらう場所として候補に入ります。一方で60代は34.7%、70代は10.4%です。お客の中心が60代より上の店や会社では、Instagramに時間を使っても届く人が限られ、地図や紙、紹介のほうが先に来るかもしれません。LINEはどの年代も高く、70代でも71.8%です。SNSで知ってもらうというより、すでに来たお客と予約や連絡をやりとりする窓口として考えると、年代の幅が広い店でも使いやすいと当社は見ています。
この表は全国の平均です。自社のお客の年代は、予約台帳や顧客名簿、来店時の様子から、ざっくり「一番多い年代」と「二番目の年代」を書き出すだけで足ります。その二つの列を表で見て、利用率が低いサービスは後回しにします。
役割分担:SNS、ホームページ、Googleビジネスプロフィールに何を任せるか
三つとも「集客の道具」とひとくくりにされがちですが、お客がそれぞれを開くときの状態が違います。当社は次のように分けて考えています。
| 場所 | 開くときのお客の状態 | 任せること | 任せないこと | 見る数字 |
|---|---|---|---|---|
| SNS(Instagramなど) | 探していない。眺めている、または前に来て気に入っている | 名前と雰囲気を覚えてもらう。今日の営業、空き、新しいメニューなどの近況 | 料金や条件の質問にすべて答えること | プロフィールのリンクからホームページに来た数、DMでの問い合わせ |
| ホームページ | 候補に入れて、頼むかどうか比べている | 料金の目安、対応地域、予約・依頼の方法、事例、場所と駐車場 | 毎日の近況を追いかけること | 問い合わせ・予約の件数と、どこから来た人か |
| Googleビジネスプロフィール | 近くで今すぐ探している | 名前、住所、営業時間、電話、口コミ、地図での道案内 | 詳しい比較の材料を載せきること | 通話、ルート検索、ウェブサイトのクリック |
表の「任せないこと」の列が大事だと当社は考えています。投稿は時間がたつと流れていき、去年の料金の投稿を見て来た人と、今の料金が食い違うこともあります。比べて決める材料は、一か所にまとまっていて、いつ見ても今の情報になっている場所、つまりホームページに置くほうが、お客にとっても店にとっても手間が少なくなります。検索や紹介も含めた経路全体の中でホームページが何をしているかは、ホームページ集客の方法:検索・地図・広告・SNS・紹介でサイトが担う役割にまとめています。
業種で言い換えると、たとえば美容室や飲食店なら、SNSは仕上がりや料理の写真と「今日の空き」、ホームページはメニューと料金、予約方法、駐車場。工務店なら、SNSは施工中や完成の写真、ホームページは建てた場所と総額の幅がそろった事例と見学会の申し込み。教室や塾なら、SNSは教室の様子や作品、ホームページは月謝、時間割、体験の申し込み方、となります。美容室やリフォームの言葉で検索したときの1ページ目は、豊田・岡崎・一宮・春日井の美容室とリフォームは、検索の上位をポータルが占める:「豊田市 美容室」など8語を数えたに数えています。
つなぎ目を作る:プロフィールのリンク、位置情報、Googleとのそろえ方
役割を分けたら、次は三つの間を行き来しやすくします。SNSで気になった人がホームページに着けなかったり、地図で見つけた人が店の雰囲気を確かめられなかったりすると、そこで止まります。
プロフィールのリンク先は、トップページより「初めての方へ」のページ
Instagramなどのプロフィールには、ホームページへのリンクを載せる欄があります。ここにトップページを入れている店が多いですが、SNSから来た人が知りたいのは、写真で見たものがいくらで、どこで、どう頼めるか、です。当社は、リンク先を次の四つが一画面か二画面で分かるページにすることを勧めています。
- 料金の目安(メニュー表、月謝、工事の総額の幅など)
- 場所と行き方、駐車場、出張や対応の範囲
- 予約・問い合わせの方法と、受付時間
- SNSで見た写真と同じ種類の事例やメニューの一覧
新しく作らなくても、既存の料金のページや事例の一覧の先頭に、予約方法と場所を足すだけで足りる場合もあります。
位置情報と地名は、近所の人に見つけてもらう手がかり
Instagramの投稿には、場所(位置情報)を付けられます。地域の店にとっては、投稿を見た人に「どこの店か」が一目で伝わる手がかりです。ただし、位置情報を付けると来店や問い合わせが何件増えるか、という数字を示した公的な資料やInstagramの公式の説明は、当社は見つけられていません。ですので当社は、効果を期待するというより、場所を伝える手間を省くものとして、店の投稿には毎回付けることを勧めています。
あわせて、プロフィールの自己紹介にも、市や区、最寄り駅の名前を言葉で書いておきます。工務店や出張型の仕事なら「◯◯市・◯◯町で施工」のように対応する範囲を書きます。店の名前、住所、電話番号の書き方は、SNS、ホームページ、Googleビジネスプロフィールの三か所でそろえておくと、確かめに来た人が迷いません。
GoogleビジネスプロフィールにSNSのリンクを載せる
逆向きのつなぎ目もあります。Googleのヘルプによれば、ビジネスプロフィールにはFacebook、Instagram、LinkedIn、Pinterest、TikTok、X(旧Twitter)、YouTubeのリンクを、サービスごとに一つずつ追加できます。設定は管理画面の「プロフィールを編集」から「連絡先」に進んだところにあります。ただし、この機能は一部の地域でのみ使える場合があるとされ、リンクのクリック数などの数字は提供されていません(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールにソーシャル メディアのリンクを追加する」)。
地図で見つけた人が、写真をもっと見たいときの道案内として置いておく、という使い方になります。名前、カテゴリー、写真、口コミへの返信など、ビジネスプロフィールそのものの手入れはGoogleマップ集客とビジネスプロフィール運用:自社でできることと口コミの決まりに書いています。
投稿から問い合わせまでの数え方
SNSを続けるかどうかを決めるには、SNSから来たお客が何人いたかが分からないと始まりません。フォロワーや「いいね」の数はSNSの中の数字で、来店や問い合わせとは別のものです。当社は、次の三段に分けて数えています。
| 段 | 数えるもの | 使う道具 | 数え漏れる人 |
|---|---|---|---|
| 1. SNSの中 | 投稿を見た人、保存、DM | 各SNSの管理画面 | (来店や問い合わせは分からない) |
| 2. ホームページに来た | プロフィールのリンクから来た訪問 | リンクに付けたUTMと、Googleアナリティクス4(GA4) | 投稿を見て店名で検索して来た人 |
| 3. お客になった | 予約、問い合わせ、来店 | 受付で「何をご覧になりましたか」と聞いた記録 | 覚えていない人、聞き忘れた分 |
プロフィールのリンクにUTMを付ける
UTMは、URLの末尾に付けて「どこから来た訪問か」を示す目印です。Googleアナリティクスのヘルプは、utm_source(参照元)、utm_medium(メディア)、utm_campaign(キャンペーン)の三つを、どのような場合も使うよう案内しています(出典:アナリティクス ヘルプ「URL 生成ツール: カスタム URL でキャンペーン データを収集する」)。Instagramのプロフィールなら、たとえば次の形です(ドメインは例です)。
https://example.jp/hajimete/?utm_source=instagram&utm_medium=social&utm_campaign=profile
utm_mediumを「social」にしておくのには理由があります。GA4の標準の分類では、メディアが「social」「social-network」「social-media」「sm」「social network」「social media」のどれかなら、流入元は「オーガニック ソーシャル」(広告以外のSNSからの訪問)にまとめられます(出典:アナリティクス ヘルプ「デフォルト チャネル グループ」)。それ以外の値を入れると、別の分類に入ることがあります。数えた結果は、GA4の「集客」から「トラフィック獲得」を開き、表の項目を「セッションのキャンペーン」に切り替えると見られます。
Instagramとほかのサービスでutm_sourceを変えておけば、どのSNSから何人来たかも分かれます。QRコードや紙のチラシで同じ目印を使う方法は、チラシ・ポスティングの効果と反響率:QRコードでの効果測定とホームページの役割に詳しく書きました。
最後は受付で聞く
UTMで数えられるのは、プロフィールのリンクを押した人だけです。投稿を見て店の名前を覚え、あとでGoogleマップで検索して電話してきた人は、SNSから来たとは記録されません。地域の店では、この形の人が少なくないと当社は見ています。だから三段目の「受付で聞く」が要ります。予約の電話や来店のときに「何をご覧になってご連絡くださいましたか」と一言聞き、答えを「インスタ」「Googleマップ」「ホームページ」「紹介」「通りがかり」「不明」などに分けて書き残します。
三か月分たまると、SNSで知った人が何人いて、そのうち何人がホームページを見てから来たのかの見当がつきます。記録の付け方と、件数を直す前にどう読むかは、ホームページからの問い合わせの数え方に書いています。
続けられる投稿量の決め方
投稿の頻度について、公的機関やSNSの運営会社が「地域の店は週に何本」といった基準を出しているのを、当社は確かめられていません。ここから先は当社の見立てです。投稿量は、効果のありそうな数からではなく、続けられる数から決めます。小さな店や会社では、投稿する人は店主か、本業の合間のスタッフであることが多く、忙しい月に止まると、プロフィールを開いた人には「最後の投稿が何か月も前の店」に見えてしまうからです。
- 一本にかかる時間を測る:写真を撮る、選ぶ、文を書く、確認して投稿する、までを、三本分計って平均を出します。
- 一番忙しい月に使える時間を書く:繁忙期の一週間に、SNSに回せる時間を正直に書きます。
- 割り算する:たとえば一本に40分かかり、繁忙期に使えるのが週1時間なら、週1本が上限です(数字は説明のための例です)。閑散期に増やすのは自由ですが、約束するのは繁忙期の本数にします。
- ネタは仕事の中から取る:施工中の現場、仕込み、生徒の作品、季節のメニューなど、仕事をしていれば自然に出てくるものを、撮る場面ごと決めておきます。投稿のために別の作業を作ると続きにくくなります。
- 近況の投稿は数に入れない:臨時休業、今日の空き、雨の日の営業などは短くても役に立つので、本数とは別に、あったときに出します。
- 三か月後に数字で見直す:前の章の二段目と三段目の数が動いていなければ、投稿の量より、リンク先のページや写真の選び方を先に見直します。
同じ時間をホームページの料金や事例のページの手入れに回した場合と比べてどうか、という見方も持っておくと、やめるか続けるかの判断がしやすくなります。SNSは止めれば止まりますが、ホームページに足したページは残ります。どちらが先かは、受付で聞いた答えの中で、SNSと検索・地図のどちらが多いかで決めるのが、当社の考え方です。
お客様や発信者に投稿を頼むときは、ステマ規制に気をつける
SNSで集客を考えると、お客様に投稿してもらう、地元で発信している人に紹介してもらう、という方法も出てきます。ここには景品表示法のステルスマーケティング(広告であることを隠した広告)の規制がかかります。消費者庁によれば、規制は2023年10月1日から始まっており、対象は商品やサービスを売る事業者(広告主)です。事業者がインフルエンサーなどの第三者に依頼・指示した投稿も事業者の広告に当たり、「広告」「PR」などの表示で広告だと分かるようにしていないと規制の対象になります。依頼を受けた側は規制の対象ではありませんが、依頼した店や会社が責任を負う形です(出典:消費者庁「ステルスマーケティングに関する景品表示法の規制」)。
無料の招待や割引と引き換えに投稿を頼むなら、その投稿に「PR」などを付けてもらうよう、頼む時点で伝えておきます。店のスタッフが、お客のふりをして投稿や口コミを書くのも同じ問題になります。Googleマップの口コミは、景品表示法とは別にGoogleのポリシーでも、特典と引き換えの依頼が禁じられています。こちらはビジネスプロフィール運用の記事の口コミの章をご覧ください。
当社が運営をお引き受けするときの順番
当社がホームページの運営をお引き受けするときも、SNSの投稿を増やす前に、受付で「何をご覧になりましたか」を聞く形と、プロフィールのリンク先になるページを先に整える順番で考えています。あわせて、有償の商圏調査で、その町で検索されている言葉と上位の顔ぶれを数え、SNSで知ってもらうのが向く商売か、検索や地図で探される商売かを見分けます。進め方は進め方に書いています。
今日、自社で確かめられること
- 自社のお客で一番多い年代と二番目の年代を書き出し、上の表でその年代のInstagram、LINE、Facebookの利用率を見る。
- スマートフォンで自社のInstagramのプロフィールを開き、リンクを押して、料金の目安、場所、予約の方法まで何回画面を送るかを数える。
- プロフィールのリンクのURLにutm_source、utm_medium=social、utm_campaignの三つを付ける。
- 店の名前、住所、電話番号、営業時間が、Instagram、ホームページ、Googleビジネスプロフィールの三か所で同じかを見比べる。
- 今日から受付で「何をご覧になりましたか」と聞き、答えを書く欄を予約台帳か記録の表に一列足す。
- 直近の三本の投稿にかかった時間を思い出して書き、繁忙期に守れる本数を一つ決める。
二つ目と五つ目だけでも、SNSから来た人がどこで止まっているかの見当がつきます。ホームページのURLをSNSやLINEに貼ったときに出る題や画像の整え方は、OGP設定と画像サイズ:SNSでシェアした画像が表示されない・古いときの確かめ方に書いています。