GA4(Googleアナリティクス4)のセッションとは、1回の訪問のまとまりのことです。Googleのヘルプでは「ユーザーがウェブサイトまたはアプリケーションを操作する時間のこと」と説明されています。セッション数は、その期間に始まった訪問の回数です。1人が朝と夕方に1回ずつ来れば、ユーザーは1人、セッションは2回と数えます。既定では、30分間操作がなければそのセッションは終わります(2026年10月時点のGoogleのヘルプによる)。
よく並ぶ3つの数字は、数えている単位が違います。ユーザーは「人」、セッションは「訪問の回数」、表示回数は「ページが表示された回数」です。セッション数の多い少ないだけでは良し悪しは決まりません。経路ごと、前の期間、ユーザー数や表示回数と並べて読みます。以下、違いの整理、セッションの始まりと終わり、GA4で見る画面、当社のサイトの実際の数字での読み方の順に書きます。
セッション数・表示回数・ユーザーの違い
| 指標 | 数えるもの | ヘルプの説明(抜粋) |
|---|---|---|
| ユーザー(アクティブ ユーザー) | 人 | 指定した期間にサイトまたはアプリを利用したユーザーの数 |
| セッション | 訪問の回数 | ウェブサイトまたはアプリケーションで開始されたセッションの数 |
| 表示回数 | ページの表示の回数 | 同じスクリーンまたはページが繰り返し表示された場合も集計されます |
例で数えてみます。ある人が、昼にトップ、事業内容、料金の3ページを読み、夜にもう一度来て料金とお問い合わせの2ページを開いたとします。
- ユーザー:1人
- セッション:2回(昼と夜)
- 表示回数:5回(料金のページは2回と数える)
表示回数は、以前の「ページビュー(PV)」にあたる数字です。PVとユーザー数のどちらを重く見るかは、PVとユーザー数はどちらを見るかに書いています。ユーザーの数え方の細かい違い(アクティブ、総ユーザー、新規)はGA4のアクティブユーザーとはにまとめました。
セッションはいつ始まり、いつ終わるか
ヘルプ「アナリティクスのセッションについて」による決まりは次のとおりです。
- 始まり:今続いているセッションがないときに、ページが表示されると始まります。始まると session_start というイベント(出来事の記録)が自動で記録されます。
- 終わり:既定では、30分間操作がないと終わります(タイムアウト)。
- 日付をまたいでも切れない:以前のアナリティクス(ユニバーサル アナリティクス)は深夜0時でセッションを区切りましたが、GA4は「深夜 0 時になったときや新しいキャンペーン パラメータが検出されたときも再開されません」とされています(ヘルプ「指標の比較」による)。
- 数は推定:ヘルプには「ユニーク セッション ID の数を推定することで、サイトまたはアプリで発生したセッションの数を算出します」とあります。
30分の決まりは、実際の使われ方に当てはめると分かりやすくなります。料金のページを開いたまま会議に出て、40分後に戻って別のページを開いた人は、2回目のセッションとして数えられます。逆に、20分ほど電話で席を外して戻り、続きを読んだだけなら、1回のままです。
「推定」についても、当社の数字で確かめられます。当社のサイトの28日間では、session_start(セッションの始まり)のイベントが221回なのに対し、トラフィック獲得の表のセッションは225回でした。数回の差は、推定の誤差の範囲として気にしなくてかまいません。
GA4のどの画面で見るか
セッションを見る基本の画面は「トラフィック獲得」です。
- GA4の左のメニューで「レポート」を押す。
- 「集客」→「トラフィック獲得」を開く。
- 画面右上の日付で期間を選ぶ(まずは「過去28日間」)。
- 表の左の列が、訪問がどこから来たかのまとまり(チャネル グループ)です。当社の画面では「セッションのメインのチャネル グループ」と表示されていました(ヘルプでは「セッションのデフォルト チャネル グループ」と書かれている項目です)。
- 右に「セッション」「エンゲージのあったセッション数」「エンゲージメント率」「セッションあたりの平均エンゲージメント時間」「セッションあたりのイベント数」などが並びます。表の一番上の行が合計です。
「エンゲージのあったセッション」は、ヘルプの定義では「10 秒以上継続する」「キーイベントが発生する」「ページビューまたはスクリーン ビューが 2 回以上発生する」のどれかに当たるセッションです。エンゲージメント率は、全セッションのうちその割合です。詳しい読み方はGA4のエンゲージメント率と直帰率に書いています。
同じ「集客」の中にある「ユーザー獲得」は、人がサイトに最初に来た経路で分けた表です。ヘルプでは、ユーザー獲得は新しい人がどうやって見つけたか、トラフィック獲得は訪問ごとにどこから来たかを見るもの、と分けられています。「今月の訪問はどこから来たか」を見たいなら、トラフィック獲得のほうです。
当社の28日間の数字で読んでみる
当社のサイトのGA4を、2026年10月8日に「過去28日間」(9月11日〜10月8日)で見た「トラフィック獲得」の数字です。
| 経路 | セッション | 割合 | エンゲージメント率 |
|---|---|---|---|
| Direct | 189 | 84% | 40.21% |
| Organic Search | 28 | 12.44% | 78.57% |
| Unassigned | 6 | 2.67% | 33.33% |
| Referral | 2 | 0.89% | 100% |
| 合計 | 225 | 100% | 45.33% |
合計の行は、エンゲージのあったセッション102回、セッションあたりの平均エンゲージメント時間59秒、セッションあたりのイベント数6.56でした。同じ期間のアクティブユーザーは113人、ページの表示(page_view)は534回です。
この数字には大事な前提があります。この期間、当社のサイトは作り直しの最中で、当社や関係者が確認のために開いた分が「Direct」に多く含まれていると当社はみています。社内の閲覧を除く設定はしていません。以下は、その前提のうえでの読み方です。
比べ方1:セッションをユーザー数で割る
225回÷113人で、1人あたり約2回です。当社の場合、113人のうち109人は期間中に初めて来た人(first_visit を記録した人)でした。外から来た人が期間中に何度か来ることもあるので、これだけでは決められません。ただ、初めての人がほとんどなのに回数が人数の2倍ある形は、社内や関係者が何度も開いて確かめていた、という見立てと合います(GA4の数字だけでは区別できません)。
この「1人あたりの回数」は、社内の閲覧を外したあとや、お客様が何度も比べに来る業種(工務店や学習塾など)では、意味のある数字になります。前の期間と並べて、増えているか減っているかを見ます。
比べ方2:経路どうしを比べる
エンゲージメント率は、Organic Search(検索から来た訪問)が78.57%、Directが40.21%でした。検索から来た人は、知りたいことがあって来ているので、ページをある程度読んでいく。Directには、表示や動きを一瞬確かめて閉じる社内の確認が多く混ざる。数字の差は、その違いを映していると読めます。
ただし、Organic Searchは28回しかありません。1回の訪問で率が約3.6ポイント動く大きさです。数十回のうちは、率の細かい上下より「検索からの訪問が前の期間より増えたか」を見るほうが確かです。Referral(ほかのサイトのリンクから)の100%も、2回中2回というだけです。
比べ方3:表示回数をセッションで割る
534回÷225回で、1回の訪問で約2.4ページです。これも単独では良し悪しを言えません。前の期間と比べる、あるいは経路ごとに比べて、検索から来た人が1ページで帰っているのか、料金やお問い合わせのページまで進んでいるのかを見る材料にします。
比べ方4:Search Consoleのクリック数と比べるときの注意
同じ10月8日に見たSearch Consoleの検索パフォーマンスでは、28日間の合計クリックは1回でした。GA4のOrganic Searchは28回です。大きく違って見えますが、この2つはそのままでは比べられません。当社のSearch Consoleのデータは9月30日からしか集まっておらず、GA4の28日間(9月11日から)と期間がそろっていません。また、GA4の「Organic Search」にはGoogle以外の検索から来た分も入ります。比べるなら、期間をそろえ、GA4の側をGoogleの検索から来た分(参照元 google、メディア organic)に絞ります。詳しくはサーチコンソールとGA4の違いに書いています。
Directが多いとき、社内の閲覧を外すには
Directは、GA4のヘルプの定義では、参照元が「(direct)」で、メディアが「(not set)」または「(none)」の訪問です。どこから来たかの手がかりが残っていない訪問、と言い換えられます。ブックマークやURLを直接打って開いた訪問がここに入るので、自社のサイトを確かめに開く社内の閲覧も入りやすくなります。DirectとUnassignedの中身と減らし方は「Direct」「Unassigned」とはに書いています。
社内の閲覧を外すには、GA4の「内部トラフィック」の設定を使います。会社の回線のIPアドレスを登録し、「データフィルタ」で除外する、という流れです。有効にしたフィルタで外したデータは戻せないので、先に「テスト」の状態で確かめます。画面ごとの手順も、上の記事にまとめています。作り直しの期間だけでも外せれば、セッションの数字はお客様の動きにずっと近づきます。
放っておいてよい差、確かめたほうがよい動き
| 見えたこと | 判断 |
|---|---|
| session_start とセッション数が数回違う | 放っておいてよい(セッション数は推定) |
| Search Consoleのクリックとセッションが合わない | 期間と条件をそろえて、増減の向きが合えば放っておいてよい |
| Directのセッションが急に増えた | 社内の確認、テスト、作業の時期と重なっていないか確かめる |
| リニューアル後にセッションが急に減った | 新しいページにGA4のタグ(計測の部品)が入っているか確かめる |
| 検索からのセッションが数か月続けて減っている | Search Consoleで、どの言葉・ページが減ったかを見る |
セッションを増やす前に見ること
セッションは、問い合わせまでの道のりの入口の数字です。小さな会社のサイトで本当に知りたいのは、その訪問のうち何回が問い合わせにつながったかです。GA4では、次の順で数字が細くなっていきます。
- セッション(来た回数)
- エンゲージのあったセッション(ある程度読んだ回数)
- フォームの送信や電話番号のタップが起きた回数(キーイベント)
- 受付の記録に残った問い合わせの件数
3を数えるには、フォームの送信などを「キーイベント」に指定しておく必要があります。当社のサイトでは、フォームの送信の記録はあるのにキーイベントが0のままでした。この設定漏れと直し方はGA4のイベント数とはに書いています。4の数え方は問い合わせの数え方のとおりです。目標の問い合わせ件数から、どのくらいの訪問が要るかを逆算したいときは、問い合わせ目標からの逆算ツールを使ってみてください。
当社は、ホームページの運営に加わり、問い合わせが来るまでを引き受けています。セッションの数字は、その途中のどこで人が止まっているかを探す材料として使います。「数字は見られるが、社内の閲覧が混ざっていて何も判断できない」といった段階からでも、相談するからお知らせください。
参考にした公式の説明
- アナリティクス ヘルプ「アナリティクスのセッションについて」
- アナリティクス ヘルプ「[UA] 指標の比較: Google アナリティクス とユニバーサル アナリティクス」(日付やキャンペーンでセッションが切れないこと)
- アナリティクス ヘルプ「[GA4] トラフィック獲得レポート」
- アナリティクス ヘルプ「ユーザー獲得レポートとトラフィック獲得レポート」
- アナリティクス ヘルプ「デフォルト チャネル グループ」(Direct などの定義)
- アナリティクス ヘルプ「[GA4] ページとスクリーンのレポート」(表示回数の定義)
- アナリティクス ヘルプ「[GA4] エンゲージメント率と直帰率」
- アナリティクス ヘルプ「内部トラフィックの除外」
※定義と画面の名前は、2026年10月時点のGoogleのヘルプによるものです。GA4の画面や表示名は変わることがあります。当社の数字は、2026年10月8日に当社サイトのGA4で「過去28日間」を見たものです。