名古屋で店や会社、事務所を営んでいて、検索からの問い合わせを増やすためにSEO対策(検索結果で上のほうに表示されるようにする取り組み)を外に頼もうか考えている方に向けた記事です。「名古屋 SEO」と検索すると、上位にはSEO会社を紹介する記事やランキングの記事が並びます。候補の名前は分かりますが、いくらかかるのか、何を頼めばよいのか、その会社が自社に合うのかは、そこからは判断しにくいはずです。
当社も名古屋の会社なので、この記事では会社を並べたり順位をつけたりはしません。代わりに、SEO会社が自社のサイトで公開している料金表、Googleが公開している「SEO業者の利用を検討する」というページ、当社が名古屋の検索結果を数えた記録の三つを使って、頼む前の物差しをまとめます。
先に結論を書きます。
- SEO会社の料金は、月額固定、成果報酬、記事やページの単価、内部対策(サイトの作りの手直し)の単発、の四つの形に分かれます。当社が確かめた公開料金では、月額固定のコンサルティングは月15万円から(税の表記なし)と月27万5,000円から(税込)、検索向けのページは1本88,000円から(税込)でした。料金を金額で載せていない会社も多くありました。
- 名古屋の中小事業者のお客が打つのは「名古屋 SEO」ではなく、「名古屋 税理士」「名古屋 司法書士 相続登記」のような地名と業種、用件の言葉です。業者が提案する言葉が、この形になっているかを先に見ます。
- Googleは、順位を保証する業者や、Googleとの「特別な関係」をうたう業者に注意するよう書いています。確かめる質問の多くは、このページの項目で足ります。
「名古屋 SEO」で出てくるのは、会社を並べる記事
当社が2026年9月24日に記録した検索結果では、「名古屋 SEO 対策 会社」の1ページ目9件のうち5件が会社を並べて紹介する記事で、地元の会社が書いた同じ形の記事を足すと6件でした。この言葉で探すと、会社のサイトそのものより先に、まとめた記事を読むことになります。記録の全体と、地元8社のサイトに料金や契約期間がどれだけ書かれていたかは名古屋のホームページ運用代行の選び方に書きました。
紹介記事の順番は、記事ごとに基準が違います。同じ会社が、ある記事では上に、別の記事では載っていないこともあります。比べる前に、自社が何を頼みたいのか、それはいくらくらいの仕事なのかを手元に持っておくと、紹介記事も会社のサイトも読み方が変わります。この記事は、その手元の物差しにあたる部分です。
SEO会社の料金は四つの形に分かれる
当社は2026年10月3日に、SEO対策を請け負う会社やWeb制作会社のサイトを開き、SEOの料金を確かめました。SEOを主な仕事にしている会社4社のうち、月額などの料金を金額で載せていたのは1社で、ほかの3社は問い合わせや資料請求で案内する形でした(うち1社は、通常30万円の初期費用を先着の会社に限って0円にする、という案内だけを載せていました)。ほかに、Web制作会社1社がSEO向けのページ制作とコンサルティングの料金を載せていました。これに、当社が10月2日に確かめた成果報酬の公開条件を加えて、形ごとに並べます。会社名は出さず、金額と条件は各社の表記どおりです。ホームページ制作の料金も、公開料金表を並べて比べています。名古屋の会社で差が出る場所は、名古屋のホームページ制作の相場と費用:公開料金表で比べた差の出どころに書いています。
| 形 | 何に払うか | 公開されていた料金の例 | 見落としやすいところ |
|---|---|---|---|
| 月額固定 | 分析、提案、報告などの継続した支援 | 1社はプランにより月15万円から、20万円から、30万円から(税の表記なし)。コンサルティングの最低契約期間は12か月、初期費用なしと記載。別の1社は月27万5,000円から(税込) | 月額に、誰がページを直し、誰が記事を書くかまで入っているか |
| 記事・ページの単価 | 検索向けのページや記事を1本ずつ作る | 1本88,000円から(税込)。言葉の選定、3,000字程度の原稿、画像5枚を含む | 同じ会社が「少なくとも10ページ以上の追加が必要」と書いており、本数を掛けた総額で見る |
| 成果報酬 | 決めた言葉で決めた順位以内に表示された日数 | 10位以内に入った日だけ、1つの言葉ごとの月額を日割り(月額は言葉や条件で変わる)。地図の検索では3位以内1日700〜1,200円 | 成果が順位であって、問い合わせではないこと。言葉を誰が選ぶか |
| 内部対策の単発 | サイトの作り、題や説明文の設定などを一度まとめて直す | 金額を載せている会社は見当たらず、見積もりで案内する形 | 直す作業まで含むのか、指摘の一覧を渡すまでか |
成果報酬の行は、当社が以前にまとめた二つの記事の数字です。順位で日割りする条件の細部はホームページの成果報酬型とはに、地図の検索の成果報酬と月額固定の比べ方はMEO対策の費用と、業者に頼む前に確かめることにあります。
月額固定:何が月額に入っているか
月額固定の会社のページには、アクセス解析、内部の診断、題や説明文の見直し、定期的な報告と改善といった作業が並んでいました。読むときに分けたいのは、「指摘して報告する」仕事と「実際に直す、書く」仕事です。前者だけが月額に入っていて、直す作業は自社か別の会社がする、という形もあり得ます。見積もりをもらったら、毎月、誰が何本のページを直し、何本書くのかを数字で出してもらうと、他社と並べられるようになります。最低契約期間がある場合は、月額にその月数を掛けた総額が、合わなかったときにかかる費用です。
記事・ページの単価:本数と、誰が中身を決めるか
1本88,000円からの例は、言葉の選定と原稿まで会社が行う料金でした。同じ会社が10ページ以上の追加が必要と書いているとおりに頼めば、88万円からになります。単価の安い高いより先に、何本で、どの言葉に向けたページを作るのかを確かめます。地元の中小事業者の場合、本数を増やすより、お客がよく持ってくる用件ごとに一枚ずつ答えるページのほうが合うことが多い、というのが当社の見立てです。
成果報酬:何を成果と数えるか
当社が読んだSEOの成果報酬の条件は、決めた言葉で10位以内に入った日数で払う形でした。その条件では、10位以内に入らなかった日は課金されず、最初の4か月は言葉を変えられず、初めて上位に入った日から6か月が契約期間でした。気をつけたいのは、検索する人の少ない言葉を選べば順位は上がりやすく、課金も発生しやすいことです。その言葉で上位に出ても、問い合わせが増えるとはかぎりません。弁護士や司法書士の事務所では、問い合わせの件数や受任に連動して払う形が所属会の規程に触れるおそれもあり、詳しくは先の成果報酬の記事に書いています。
内部対策の単発:直すところまで含むか
内部対策は、ページの題や説明文、見出し、ページ同士のつながり、表示の速さなどを整える作業です。今回開いた範囲では、単発の料金を金額で載せている会社はありませんでした。見積もりを取るときは、診断の報告書を渡すまでの料金なのか、実際にサイトを直すところまで含むのか、直したあとに検索での表示がどう変わったかを見る期間はあるのか、の三つを分けて聞きます。
名古屋の中小事業者に効くのは「地名と業種、用件」の言葉と地図の枠
料金の形を選ぶ前に、どの言葉で見つかりたいのかを決めておく必要があります。SEO会社の記事は全国の会社に向けて書かれていることが多く、「SEO対策とは」のような全国向けの言葉や、検索される回数の多い言葉の順位が話題になりがちです。けれども、名古屋の店や事務所のお客が打つのは、「名古屋 税理士」や「名古屋 弁護士 離婚」のような、地名と業種、用件の言葉です。
当社は2026年10月3日に、名古屋で士業の事務所を探す人が打ちそうな20の言葉を検索し、1ページ目に誰が並ぶかを数えました(名古屋で士業事務所が検索で見つかるには)。結果は言葉の形で大きく分かれました。
| 言葉の形 | 1ページ目の件数 | 多かったページ |
|---|---|---|
| 「名古屋 税理士」など士業の名前だけ(5語) | 46件 | 地元の事務所のトップページが31件。紹介・比較サイトは6件 |
| 「名古屋 司法書士 会社設立」など用件を足した言葉(10語) | 90件 | その用件を題に掲げた地元の事務所のページが54件 |
| 「中区 税理士」など区名・駅名だけ(5語) | 45件 | 求人、他の都市の中区、人名のページなど、分類の「その他」が23件 |
用件の言葉を一つ足すだけで、並ぶページの種類が入れ替わりました。取り合っている相手は、全国のSEO会社ではなく、名古屋の同業の「用件のページ」です。区名や駅名だけの言葉は、当社の使った道具では名古屋の地名として読まれませんでした。士業以外の業種は数えていませんが、店や会社でも、お客の用件と地名の組で探される点は変わらないと当社は見ています。
もう一つは地図の枠です。「名古屋 業種」のような言葉では、地図と数件の事業者がまとまった枠が、通常の検索結果より上に出ることがあります。Googleのヘルプは、この枠の順位を「関連性」「距離」「知名度」で決めると説明しています。距離は検索する人の場所で変わるので、同じ名古屋の中でも、検索した場所によって並びが変わり得ます。地図の枠はGoogleビジネスプロフィールの情報から作られ、通常の検索結果とは別の仕組みです(ローカルSEOとは)。SEO会社の見積もりが地図の側の作業か、サイトの側の作業かは、ここで分けて確かめます。
ここから言えることを、当社の見立てとして書きます。名古屋の中小事業者がSEO会社に頼むなら、提案された言葉の一覧を見て、地名と業種、用件の組になっているかを最初に確かめます。全国向けの言葉ばかりなら、順位が上がっても、来るのは商圏の外の読者かもしれません。言葉の一覧そのものを出さない会社には、何で成果を見るつもりなのかを聞く理由になります。
Googleが挙げている、業者に聞く質問と注意する業者
Googleの検索セントラル(サイト運営者向けの公式の解説)には、「SEO業者の利用を検討する」というページがあります(2026年6月10日更新)。SEO業者に頼む前に聞く質問の例として、過去の作業のサンプルと成功事例、Google検索の基本事項に従っているか、期待される結果とその時期、成果をどう測るか、同じ業種での経験、その国や地域での経験、創業からの年数、担当者との連絡方法とサイトに加えた変更の説明、などが挙げられています。
名古屋の中小事業者が聞くなら、このうち「同じ業種での経験」と「その地域での経験」を、具体的な言葉に置き換えると答えが比べやすくなります。たとえば次のように聞きます。
- 「名古屋 当社の業種」と「名古屋 当社の業種 よくある用件」で、いま1ページ目に誰が並んでいるかを数えて見せてもらえるか。
- 提案する作業は、地図の枠(ビジネスプロフィール)の側か、サイトの側か。両方なら、それぞれいくらか。
- どの言葉で、何を成果として見るのか。順位なら、その言葉が問い合わせにつながると考える根拠は何か。
- 同じ地域の同業を、いま手伝っているか。
同じページには、注意する業者も書かれています。「サイトの掲載順位を保証すると主張する業者、Google との『特別な関係』を強調する業者、Google への『優先登録』を宣伝している業者には注意が必要です」。その前には「Google で一番上に掲載されることは誰にも保証できません」とあります。あわせて、事前に了承していないのに届く営業のメールには疑いの目を向けるよう書かれています。「Googleの〇〇です」と名乗る電話や、「御社のサイトに問題が見つかりました」という一方的な連絡から始まる営業は、この項目に照らして読むことができます。
契約期間、途中で終えるときの扱い、毎月の報告の中身について聞くことは、頼む前に確かめることの記事に地元8社のサイトの記載とあわせてまとめています。
当社の場合
判断の材料として、当社のやり方も一段落だけ書きます。当社は上の四つの形のどれもとっていません。始める前に、御社の商圏で検索されている言葉と1ページ目の顔ぶれを数える商圏調査(5万円、税別)を行い、見込みが立たなければ理由をお伝えしてお引き受けしません。お引き受けが決まった時点で契約料と実費をいただき、月額は低く始めて、ホームページからの問い合わせが増えるにつれて上がる形です。成果は順位ではなく問い合わせで数えます。詳しくは料金のページに載せています。
今日、自社で確かめられること
- お客からよく受ける用件を三つ書き出し、「名古屋 業種 用件」の形でそれぞれ検索して、1ページ目に自社のページがあるか、地元の同業の用件のページが何件あるかを数える。
- スマートフォンで「名古屋 業種」を検索し、地図の枠が出るか、出たら自社が何番目かを書き留める。
- 手元にSEO会社の見積もりや提案書があれば、月額固定、記事・ページの単価、成果報酬、内部対策の単発のどれにあたるかを書き込み、月額なら最低契約期間を、単価なら本数を掛けた総額を出す。
- 提案書に並ぶ言葉が、地名と業種、用件の組になっているかを一つずつ見る。
- 過去に届いた営業のメールや電話の記録を見返し、順位の保証、Googleとの特別な関係、優先登録をうたうものがないかを確かめる。
- 直近3か月にホームページから来た問い合わせの件数を数えておく。どの形で頼んでも、頼んだあとに増えたかどうかを比べる基準になる。
一つめと三つめだけでも、自社がどの言葉で見つかりたいのかと、見積もりの金額で何を買おうとしているのかが、一枚の紙に並びます。
この記事の出典は次のとおりです。
- Google 検索セントラル「SEO 業者の利用を検討する」(2026年6月10日更新)
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google でのローカル検索結果のランキングを改善する方法」
- SEO対策を請け負う会社・Web制作会社の自社サイトに掲載の料金(2026年10月3日に当社が確認。成果報酬の条件は10月2日に確認。各社の料金は変わることがあります)
- 名古屋の検索結果の件数は、当社が2026年9月24日と10月3日に数えたものです。結果は見る人、時点、地域の設定で変わり、地図の枠と広告は当社の道具では見えていません。