WordPressのバージョン確認と最新バージョン:古いままだと何が起きるか

今使っているWordPressのバージョンは、管理画面にログインすれば、ダッシュボードの「概要」の欄のいちばん下で分かります。もっと詳しく見るなら「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブで、WordPressのバージョンとPHP(WordPressを動かしているプログラムの言語)のバージョンが並んで確かめられます。

最新バージョンは、WordPress.org のリリースの一覧で調べます。2026年10月8日時点の最新は 7.1.3(2026年10月6日公開)で、同じ日に一つ前の系統にも 7.0.7 が出ています。7.1.3 は安全上の修正を含む更新で、公式の告知では「すぐに更新することをおすすめします」とされています。

古いままにしておくと、安全上の修正が届かなくなる、プラグインやテーマの新しい版が入れられなくなる、PHPを新しくできなくなる、という三つのことが少しずつ重なっていきます。この記事では、確かめ方、数字の読み方、自分のサイトが古いかどうかの判断、PHPとの関係の順に書きます。

管理画面でバージョンを確かめる三つの場所

どれも、管理画面にログインしてから見ます(ログインの仕方はWordPressの管理画面の開き方に書いています)。画面の名前は WordPress.org の日本語の説明に沿っていますが、版によって表示が少し変わることがあります。

1. ダッシュボードの「概要」:いちばん早い

  1. 管理画面にログインすると、最初に「ダッシュボード」が開きます。
  2. 「概要」という欄の一番下に、動いているWordPressのバージョンと、使っているテーマの名前が表示されます。

「概要」の欄が見当たらない場合は、画面右上の「表示オプション」で非表示になっていないかを見てください。

2. 「ダッシュボード」→「更新」:新しい版が出ているかも分かる

  1. 左のメニューの「ダッシュボード」の下にある「更新」を開きます。
  2. 最新なら「最新バージョンの WordPress をお使いです。」と表示されます。新しい版があれば、更新をうながす表示とボタンが出ます。
  3. 同じ画面の下に、新しい版が出ているプラグイン・テーマ・翻訳の一覧が並びます。

本体だけでなくプラグインやテーマの状態も一度に分かるので、月に一度見るならこの画面が向いています。

3. 「ツール」→「サイトヘルス」:PHPのバージョンもまとめて見る

  1. 左のメニューの「ツール」から「サイトヘルス」を開きます。
  2. 「情報」タブを押します。
  3. 「WordPress」の欄を開くと、「バージョン」の行に今のWordPressのバージョンが出ます。
  4. 「サーバー」の欄を開くと、PHPのバージョンが出ます。
  5. 「ステータス」タブに戻ると、「致命的な問題」「おすすめの改善」として、手当てが要る項目が並びます。

テーマのバージョンは「外観」→「テーマ」で、テーマの画像を押すと詳細に出ます。プラグインのバージョンは「プラグイン」の一覧で、それぞれの名前の下に出ます。

ログインせずに外から調べる方法について

ログインしないでバージョンを推し量る方法もありますが、この記事では書きません。外から分かる手がかりは、サイトを攻撃しようとする側も同じように使えるからです。当社も、自社サイトのバージョンやサーバー、管理画面の場所は公開しないようにしています。自社のサイトのバージョンは、管理画面の中で確かめてください。管理画面に入れない場合は、作った制作会社や保守の担当に聞くのが早道です(入れない原因の確かめ方はWordPressにログインできないときにあります)。

最新バージョンの調べ方と、数字の読み方

最新バージョンは、WordPress.org の「Releases」(リリースの一覧)か、公式ニュースのリリースの記事で確かめます。管理画面の「更新」画面でも新しい版の有無は分かりますが、何のための更新か(安全上の修正か、機能の追加か)は、公式ニュースの記事を読むと分かります。

番号は「7.1」のような二つの数字と、「7.1.3」のような三つの数字の二種類があります。

  • 7.1 のような二つの数字(大きな更新):機能や画面が変わる更新です。公式の一覧では、この単位にジャズ演奏家の名前が付いています(7.1 は「Mary Lou」)。
  • 7.1.3 のような三つめの数字(小さな更新):不具合や安全上の問題を直す更新です。WordPressは、この小さな更新を初期設定で自動的に当てます。

2026年10月8日時点の公式の一覧から、最近の分を抜き出すと次のとおりです。

版公開日中身(公式の告知より)
7.1.32026年10月6日安全上の修正7件と不具合の修正
7.0.72026年10月6日7.0 の系統の更新(7.1.3 と同じ日)
7.1.22026年9月22日深刻度「critical」の脆弱性への対応
7.1.12026年9月17日安全上の修正と不具合の修正
7.12026年8月19日大きな更新(機能の追加)
7.02026年5月20日大きな更新

この表から分かることが二つあります。一つは、大きな更新のあとも、安全上の修正が短い間隔で続いて出ることです。もう一つは、7.1 に上げていないサイト向けにも、7.0 の系統の更新(7.0.7)が同じ日に出ていることです。7.1.3 の告知には、安全上の修正を必要に応じて古い系統にも移す、と書かれています。ただし WordPress.org のセキュリティの説明では、正式に支えているのは最新の版だけで、古い系統への修正は「好意として」行っているもの、とされています。古い系統にいつまで修正が届くかは、約束されていません。

自分のサイトは古いのか:比べ方と、放っておいてよいかの判断

自分のサイトの番号を、最新の番号と並べて比べます。どこの数字が違うかで、急ぎ方が変わります。

比べた結果意味判断と次にすること
最新と同じ本体は最新放っておいてよい。プラグインとテーマも「更新」画面で見る
二つめまで同じで、三つめだけ古い(例:7.1.1)小さな更新の自動適用が止まっている可能性早めに更新する。自動更新が止まっている原因も確かめる
系統が一つ前で、その系統の最新(例:7.0.7)その系統に移された修正は届いている急ぎではないが、古い系統への修正は約束されていない。計画的に最新へ
系統が一つ前で、三つめも古い修正が届いていないまず同じ系統の最新に。そのうえで最新の系統へ
二つ以上前の系統長く手が入っていないバックアップを取り、段階を踏んで上げる計画を立てる。任せる先を決める

三つめの数字だけが古い場合は、少し注意が要ります。小さな更新は本来、自動で当たるはずだからです。サーバー会社やプラグインの設定で自動更新が止められている、WordPressの予定を動かす仕組み(WP-Cron)がうまく動いていない、といった理由が考えられます。公式の説明は、自動更新が動かないときは「ツール」→「サイトヘルス」でエラーを確かめるよう案内しています。

PHPのバージョンとの関係:WordPressの下で動いている土台

PHPは、WordPressを動かしているプログラムの言語で、サーバーの側に入っています。WordPressの更新とは別に、サーバー会社の管理画面で切り替えるものです。WordPressのバージョンとPHPのバージョンは、組み合わせで考える必要があります。

2026年10月8日時点の WordPress.org の動作環境の説明では、PHPは 8.3 以上が推奨です。古い環境でも PHP 7.4 以上なら動くとしつつ、そうした古い版はすでに保守が終わっていて、サイトを脆弱性(攻撃に使われうる弱点)にさらすおそれがある、と書かれています。

WordPress.org の「PHPを更新する」ための説明では、次の順番を勧めています。

  1. 「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」→「サーバー」で、今のPHPのバージョンを確かめる。8.3 以上なら、今は上げなくてよい。
  2. サイトのバックアップを取る(取り方はWordPressのバックアップ方法)。
  3. WordPress本体・プラグイン・テーマを、先に最新にしておく。古いプラグインは新しいPHPで動かないことがあるため。
  4. 必要なら、PHPの対応を調べるプラグインで確かめる(公式の説明も、完全ではなく目安として使うよう書いています)。
  5. サーバー会社の管理画面でPHPのバージョンを切り替える。分からなければサーバー会社に頼む。
  6. サイトの表示と問い合わせフォームを確かめる。おかしければ、PHPを元の版に戻し、必要ならバックアップから戻す。

ここで分かるのは、WordPressを古いままにしていると、PHPも上げられないということです。古いWordPressや古いプラグインは、新しいPHPに対応していないことがあるからです。その結果、サーバー側で古いPHPの提供が終わる時期が来ると、上げないと動かない、上げると壊れる、という板挟みになります。

古いままだと何が起きるか

古いことが、その日のうちに目に見える不具合になるとは限りません。問題は、気づかないうちに次の三つが重なっていくことです。

安全上の修正が届かなくなる

上の表のとおり、WordPressは安全上の修正を短い間隔で出しています。最新の系統なら、修正は自動で当たります。古い系統にも修正が移されることはありますが、公式に約束されたものではありません。修正が公開されると、どこが弱かったのかも世の中に知られます。更新していないサイトは、弱点が知られたまま開いている状態になります。脆弱性の確かめ方と対処はWordPressの脆弱性とはにまとめています。

プラグインやテーマの新しい版が入らなくなる

プラグインやテーマの新しい版には、動かすのに必要なWordPressとPHPのバージョンが決められています。本体が古いと、プラグインの側で安全上の修正が出ても、その版を入れられないことがあります。本体が古いことが、プラグインの古さにも広がっていくわけです。

上げるときの手間が、時間とともに大きくなる

WordPress.org の更新の手引きには、古い版から上げるときの注意が、どの版から上げるかの範囲ごとに分けて書かれています。離れているほど、途中の段階を踏む必要や、確かめる項目が増えます。一つ前の系統なら一度の更新で済むことが、何年も放っておくと、作り直しに近い作業になることもあります。

古いと分かったら:次にすること

古いと分かっても、その場で「更新」のボタンを押す前に、順番があります。

  1. バックアップを取り、戻せる状態にする(WordPressのバックアップ方法)。
  2. テーマに直接手が入っていないか(子テーマを使っているか)を確かめる。考え方はWordPressのテーマは替えずに直すに書いています。
  3. 本体・プラグイン・テーマを、決まった順番で更新する。手順はWordPressのアップデート手順にまとめています。
  4. 更新したら、サイトヘルスの「ステータス」で、残っている問題がないかを見る。

制作会社に任せているのにバージョンが古いままなら、保守の契約で何が約束されているかを確かめる時期です。保守の範囲の見方は保守費を払っても問い合わせが増えないのは、保守と運営が別の仕事だからに、保守でやることの一覧はWordPressの保守とはに書いています。

当社は、中小企業や士業の事務所のホームページの運営に加わり、問い合わせが来るまでを引き受けています。サイトを新しく保つことはその土台なので、ご相談の際は、いまの更新の状態もあわせて伺います。バージョンが古いと分かったけれど、どこから手を付けるか決めかねている場合は、相談するからお知らせください。

参考にした公式の説明

いずれも2026年10月8日に確認しました。画面の表示名や推奨の値は変わることがあります。