サーチコンソールの構造化データエラー:パンくずリストの直し方とリッチリザルトテスト

Search Console(Google が無料で出している、自社のサイトが検索でどう見えているかを確かめる道具)に出る構造化データのエラーは、ほとんどが「そのページがリッチリザルト(パンくずリストやクチコミの星など、検索結果に付く目立つ表示)に出られるかどうか」の問題です。Google の説明では、重大な問題(エラー)がある項目はリッチリザルトに表示されず、重大ではない問題(警告)は表示はできるが情報が足りない、という区別です。

直す順番は五つです。①Search Console の「拡張機能」で、どの種類のどの表示かを確かめる。②リッチリザルト テストに同じ URL を入れて、同じ表示が出るかを見る。③テーマ・プラグイン・手書きのどこから出ているかを見分ける。④出している場所を直し、もう一度テストする。⑤問題の詳細ページで「修正を検証」を押す。検証は Google のヘルプで「通常 2 週間ほど」とされ、それより長くかかることもあります。

この記事では、Google 検索セントラル(Google が検索の仕組みを説明している公式サイト)と Search Console ヘルプを 2026年10月16日に読んで確かめた範囲で、表示の意味、テストの使い方、修正を検証する手順、地域の事業者に関係が深い種類の現状を書きます。構造化データを内部対策の中でどの順に扱うかはSEO の内部対策とはに、検索結果での見え方ごとの数字の読み方はサーチコンソールの検索パフォーマンスの見方に書いたので、ここではエラーが出たときの読み方と直し方に絞ります。

エラーと警告の違い:どの表示なら急ぐか

構造化データは、ページの内容を決まった形式で検索エンジンに伝える記述です。WordPress ではテーマやプラグインが自動で書き出していることが多く、入れた覚えがなくても問題が出ることがあります。

Search Console のヘルプでは、項目を「有効」と「無効」に分け、無効にする原因を「重大な問題」、見え方を良くできる点を「重大ではない問題」と呼んでいます。画面やヘルプの場所によっては「エラー」「警告」と書かれていることもありますが、指している区別は同じです。

表示Google の説明の要点当社の見立て
無効(重大な問題、エラー)リッチリザルトとしての表示を妨げる問題が一つ以上ある。必須の項目が欠けているものはリッチリザルトに表示されないその種類の表示を使いたいなら直す。同じ表示が全ページに出ているなら、テンプレート側の一か所を直せば済むことが多い
有効だが、重大ではない問題あり(警告)リッチリザルトに表示できる。推奨の項目を足すと、表示の質が上がることがある急がない。書ける事実があるときだけ足す
解析できない構造化データ記述の形が壊れていて、どの種類のデータなのかを判別できない。すべて重大なエラーとして扱われる手で書いたコードや、貼り付けたコードを先に疑う
手動による対策(構造化データの問題)ページ上の構造化データが考慮されなくなり、リッチリザルトの表示が止まる。ウェブ検索での掲載順位には影響しない「手動による対策」のレポートを開いて、何も出ていないかだけは確かめておく

読み違えやすいのは、構造化データが正しくても、リッチリザルトに出るとは限らない点です。Google の「構造化データに関する一般的なガイドライン」は、表示は保証されず、検索した人の履歴や場所、端末などに合わせて検索結果が決まると書いています。エラーを直したのに星やパンくずが出ないのは、それだけでは不具合ではありません。

また、構造化データのエラーが出ていても、それだけでページが検索に出なくなるわけではない、というのが当社の見立てです。検索に載っているかは「ページのインデックス登録」のレポートや URL 検査で別に確かめ、慌ててプラグインを止める前に、どちらの問題かを分けます。

Search Console のどこを見るか:拡張機能のレポートの読み方

構造化データの状態は、Search Console の左のメニューの「拡張機能」にまとまっています。種類ごとのレポートは、その種類の構造化データが見つかったときにだけ出ます。パンくずリストを出していないサイトなら、「パンくずリスト」の項目は並びません。

  1. 「拡張機能」の下から、問題の出ている種類(たとえば「パンくずリスト」)を開きます。
  2. グラフの下の「アイテムが無効な理由」の表で、問題の名前を一つ選びます。重大ではない問題は、見え方を良くできる点として別に示されます。
  3. 詳細のページで、初めて見つかった日、影響を受けている URL の例、前回のクロール(Google の自動プログラムがページを読みに来ること)の日を確かめます。
  4. 例の URL の横にある検査のアイコンから URL 検査を開くと、その URL で Google が見つけた構造化データを確かめられます。

数字を読むときの注意が三つあります。ヘルプによると、レポートの数は「ページ数ではなく、項目数」です。一つのページに同じ種類の記述が二つあれば、二つと数えます。また、レポートは見つかった項目の一部を見本として示すもので、すべての URL が載るわけではありません。載っていない URL は、URL 検査やリッチリザルト テストで個別に確かめます。最後に、解決した問題が 90 日以内に同じ種類で再び出た場合、初めて見つかった日は元の日付のまま表示されます。

項目の数がページ数のおよそ二倍あるときは、テーマとプラグインの両方が同じ種類を書き出している可能性がある、と当社は見ています。パンくずリストでよく見る形です。

「解析できない構造化データ」のレポートが出ていたら、そちらを先に直します。ヘルプには、解析エラーを直すと、それまで隠れていた警告やエラーが新たに出ることがある、とあります。

よく出る表示の意味:パンくずリストのエラーを例に

Search Console ヘルプの「リッチリザルトのエラー メッセージと解決策」には、表示の文面と直し方が一覧になっています(ヘルプ自身が「すべてを網羅したものではない」と断っています)。文面の「property name」の部分には、実際の項目の名前が入ります。パンくずリストなら、Google の説明で必須とされているのは次の四つです。

項目の名前中身(Google の説明の要約)
itemListElementパンくずの一つひとつ(ListItem)を順番に並べたもの。ListItem は少なくとも二つ要る
itemそのパンくずのページの URL。最後の項目では省略でき、その場合は今のページの URL が使われる
name見る人に表示されるパンくずの名前
position順番を表す整数。1 が最初のパンくず

これを一覧の文面に当てはめると、パンくずリストで出る表示は次のように読めます。左の列はヘルプの文面に項目名を入れたもので、右の列のパンくずリストでの読み方は当社の解釈です。

表示の文面(ヘルプの形に項目名を入れたもの)ヘルプの直し方パンくずリストでの読み方
項目「itemListElement」がありません欠けている項目を足す。値が空の場合も当てはまるパンくずの中身が空のまま書き出されている。トップページや、分類のないページで起きやすい
項目「item」がありません同上最後以外のパンくずに URL がない。リンクのない分類名などを途中に置いていると起きる
項目「name」がありません同上パンくずの名前が空。題のないページや、名前を消した分類で起きる
項目「property name」の URL が無効です有効な URL に直すitem に URL の形をしていない値が入っている
項目「property name」の値の型が無効です想定されているデータの型にするposition に整数以外が入っているなど
項目「property name」を認識できません項目の名前が有効か、つづりの誤りがないかを確かめる手で書いたときのつづりの誤り
Data-vocabulary.org スキーマのサポートは終了しますschema.org の書き方に移す古いテーマや古いコードの書き方が残っている

「解析できない構造化データ」のレポートには、「無効な JSON ドキュメントです」「解析エラー: 「,」または「}」がありません」のような文面が出ます。JSON-LD(Google が勧めている構造化データの書き方。ページの中に一つのまとまりとして書く)の括弧やカンマが一つ欠けているときの表示で、手でコードを貼ったときに起きやすいものです。ヘルプは、原因が分からないときは空の記述から始めて、少しずつ足しながら原因の箇所を探すよう書いています。

パンくずリストについては、もう二つ知っておくと迷いません。一つは、Google は URL の階層をそのまま写すより、利用者がそのページにたどり着く一般的な道筋を示すよう勧めていて、ドメインのトップや今のページそのものをパンくずに含める必要はないとしていることです。もう一つは、2025年1月22日の更新履歴にあるとおり、パンくずリストの表示がパソコン版の検索結果だけになったことです。スマホで検索してパンくずが出ないのは、エラーのせいではありません。

リッチリザルト テストで確かめる手順

リッチリザルト テストは、Google の公式の確かめ方で、そのページの構造化データからどのリッチリザルトが作られるかを見られます。Search Console のレポートは Google が前にクロールしたときの記録なので、直したあとの今の状態を見るにはこちらを使います。

  1. リッチリザルト テストを開き、Search Console の詳細のページに出ていた例の URL を入れます。直す前のコードを試したいときは「コード」を選んで貼り付けます。
  2. 端末はスマートフォンが初めから選ばれています。ふつうはそのままで構いません。
  3. 結果の「検出された項目」で、種類ごとの数と、有効か、問題があるかを見ます。種類の名前を押すと、問題の中身が出ます。
  4. Search Console と同じ表示が出れば、まだ直っていません。出なければ、直ったあとの状態をまだ Google が読みに来ていない可能性があります。同じ種類の項目が二つ並んでいたら、二か所から書き出されています。

テストが失敗するときは、結果の「クロール」の欄を見ます。テストは Google-InspectionTool という名前でページを読みに行くため、robots.txt(検索エンジンに読まなくてよい場所を伝えるファイル)で止めていると読めません。会員だけが見られるページや、ログインの後ろにあるページも、そのままでは試せません。結果はリンクで共有でき、見る人に権限は要らないので、制作会社への相談に使えます。

似た道具の「スキーマ マークアップ検証ツール」は、Google の説明では、schema.org の書き方に沿っているかをすべての種類について確かめるもので、Google 固有の確かめはしません。Google 検索での表示を見るならリッチリザルト テスト、それ以外の種類の書き方を確かめるなら検証ツール、と使い分けます。

WordPress では、どこから書き出されているかを先に見分ける

Google のヘルプには、同じエラーが多くのページに出ているときは、テンプレート(ページの共通の型)の不具合であることが多い、とあります。WordPress でいえば、テーマか、SEO 用などのプラグインです。ここからは当社が作業で使っている見分け方で、Google の説明ではありません。

手がかり考えられる出どころ直す場所
ほぼ全ページに同じ表示が出るテーマか、サイト全体に効くプラグインテーマやプラグインの設定画面。構造化データやパンくずの出力を切り替える欄があることが多い
一部の記事にだけ出るその記事の中のブロックや、記事ごとの設定その記事の編集画面
同じ種類が一ページに二つあるテーマとプラグインの両方どちらか一方の出力を止める
「解析できない」が出る手で貼ったコード、タグを入れる仕組みから入れたコード貼った場所。貼った人に聞くのが早い

出どころを確かめるには、問題の出ているページをブラウザで開き、右クリックの「ページのソースを表示」で HTML を出します。その画面で次の言葉を検索します。

  • 「application/ld+json」:JSON-LD の書き出しです。前後の行に、書き出したプラグインやテーマの名前が、コメントや class という目印で入っていることがよくあります。
  • 「itemtype」:HTML のタグの中に書き込む形(microdata)です。パンくずの表示部分にこれが付いていれば、テーマの型から出ていることが多いと当社は見ています。
  • 「BreadcrumbList」:パンくずリストの記述です。二回出てくれば、二か所から書き出されています。

出どころが分かったら、設定画面で直せる範囲から直します。テーマのファイルの直接の書き換えは、更新で元に戻ったり表示が崩れたりします。公開中のサイトでプラグインを止めて試すのも、問い合わせのフォームなどに響くことがあるので、試すなら本番とは別の環境で行います。

直したのにリッチリザルト テストで古い記述が出続けるときは、キャッシュ(一度作ったページを使い回して速く見せる仕組み)が古いページを返している可能性があります。消す場所と順番はWordPress で変更が反映されないときにまとめています。

当社は、ホームページの運営に加わって、こうした Search Console の表示の切り分けから、テーマやプラグインの設定の手直し、修正を検証したあとの確かめまでを引き受けています。出どころが分からない、直すと別の表示が崩れそうで手が止まっている、という段階で相談いただくと、作業が小さく済むことが多いです。

直したあとに「修正を検証」を押す手順

Search Console ヘルプの「Search Console で構造化データの問題を修正する」と「検証の詳細」に沿うと、手順は次のとおりです。

  1. 一つの問題を、影響を受けているすべての URL で直してから、次の問題に移ります。
  2. 直したページが robots.txt や noindex(検索に出さないという指定)で止められていないかを確かめます。
  3. URL 検査の「公開 URL をテスト」か、リッチリザルト テストで、例の URL の問題が消えたことを確かめます(URL 検査の画面の使い方はインデックス登録をリクエストする方法に書いています)。
  4. レポートの問題の詳細ページで「修正を検証」を押します。
  5. Search Console がまず数ページを見本として確かめます。見本にまだ問題が残っていれば、検証はそこで終わり、状態は変わりません。
  6. 見本に問題がなければ検証が始まり、問題のあった URL が読み直されます。進み具合と結果はメールで届きます。

検証は通常 2 週間ほどで終わりますが、それより長くかかることもあります。「検証の詳細」のヘルプに載っている状態の名前は次のとおりです(別のヘルプのページでは「開始済み」「なし」など少し違う言い方をしている箇所があります)。

状態意味(ヘルプの要約)
開始前まだ検証を頼んでいない問題の URL がある
開始検証が始まり、今のところ直っていない URL は見つかっていない
修正を確認しました検証が始まってから確かめた URL は、すべて直っていた
合格問題のあった URL がすべて直ったか、読めなくなった。件数は 0 になる
該当なし検証を頼んでいないが、Google が直ったことを見つけた
不合格直っていない URL が残っていた

不合格になったら、問題の詳細ページから検証のログを開き、不合格になった URL を確かめて直します。検証の途中では新しい検証を始められないので、いまの検証が終わるのを待ってから「新しい検証を開始」を押します。二回目は、保留中と不合格の URL と、新しく見つかった URL だけが確かめられます。検証の途中で関係のない別の問題が見つかった場合は、別の問題として数えられ、検証は続きます。

なお、修正を検証は押さなくても構いません。ヘルプによると、Google は問題のあったページを読み直すたびに件数を更新します。押す利点は、結果がまとまって届き、直ったかどうかを日付で追えることです。当社は、テンプレートを直して多くのページに効くときは押し、数ページだけのときは次のクロールを待つ、と分けています。

地域の事業者に関係が深い種類:ローカルビジネス、パンくずリスト、FAQ

ローカルビジネス(LocalBusiness)

店舗や事務所の情報を伝える種類です。Google の説明では、営業時間やクチコミなどを伝えて、ナレッジパネル(検索結果の横や上に出る、その事業者の情報の枠)などに反映させるためのものです。必須は name(名前)と address(住所)の二つで、推奨には telephone(電話番号)、url、openingHoursSpecification(営業時間)、geo(緯度と経度)、priceRange(価格帯)などが並びます。

注意したいのは、aggregateRating(平均の評価)と review(クチコミ)が、ほかのローカルビジネスのクチコミを集めているサイトに限って推奨されている点です。自社のサイトで自社の評価を星として書き出すのは、この想定に当たりません。テーマやプラグインの初期設定で評価の欄が付いているなら、使わずにおきます。

Google ビジネス プロフィールとの関係は、この説明には書かれていません。当社の見立てでは、地図での見え方はビジネス プロフィールの登録内容が中心で、構造化データは会社概要のページの名前・住所・電話番号と一字一句そろえておけば足ります。ページに書いていない内容を構造化データにだけ書くことは、一般的なガイドラインで禁じられています。

パンくずリスト

地域の事業者のサイトで最もよく見るのはこの種類のエラーだと当社は見ています。多くのテーマが標準で書き出すからです。表示はパソコン版の検索結果だけなので、設定で直せるなら直し、テーマのファイルの書き換えが要るなら、ほかの作業と比べて順番を決めます。

よくある質問(FAQ)

Google 検索セントラルの更新履歴によると、よくある質問のリッチリザルトは 2026年5月8日にサポート終了が告知され、5月7日以降は Google 検索に表示されなくなりました。6月15日には説明の文書も削除されています。検索結果に出る種類の一覧にも、2026年10月時点で FAQ は載っていません。

このため、FAQ の構造化データについて何か表示が出ていても、検索結果での見え方のために急いで直す理由はない、と当社は見ています。一方で、構造化データの中身がページに表示されている質問と答えとずれているなら、ずれは直しておきます。よくある質問のページそのものの作り方はFAQ ページの作り方に書きました。

Google は 2025年から 2026年にかけて、ほかにもいくつかの種類の表示を終えています。古い解説やプラグインの説明にある種類を使う前に、Google 検索セントラルの「検索ギャラリー」(対応している種類の一覧)に載っているかを確かめてください。

今日、自社で確かめられること

  1. Search Console の左のメニューで「拡張機能」を開き、並んでいる種類と、それぞれの無効な項目の数を書き留める。「解析できない構造化データ」があれば、それを先に見る。
  2. 無効な項目の多い問題を一つ選び、詳細ページの例の URL をリッチリザルト テストに入れて、同じ表示が出るかを確かめる。
  3. 同じページで「ページのソースを表示」を開き、「BreadcrumbList」が何回出てくるかを数える。二回なら、テーマとプラグインのどちらの出力を止めるかを決める。
  4. ローカルビジネスの記述があれば、名前・住所・電話番号が会社概要のページと同じか、自社の評価を星として書き出していないかを見る。
  5. 直したら、リッチリザルト テストで消えたことを確かめてから「修正を検証」を押し、押した日を記録して、2 週間後にもう一度レポートを開く。

参考にした公式の説明

いずれも 2026年10月16日に内容を確かめました。Google の説明や Search Console の画面の表示名は、変わることがあります。