エンディングノートに書くべき内容は?必要な項目と書き方を徹底解説!

「エンディングノートを書きたいけれど、何を記入すればいいのかわからない…」
「どの情報をどのようにまとめれば、家族にとって役に立つのだろう?」

あなたはこうした悩みを抱えていないでしょうか?

エンディングノートは、自分の大切な情報を整理し、万が一のときに家族が困らないように準備するためのものです。しかし、書くべき内容が多岐にわたるため、「何から書き始めればよいのか」「どのようにまとめればよいのか」と迷うこともあるでしょう。

本記事では、エンディングノートの具体的な内容を詳しく解説し、必要な情報を整理するためのポイントを紹介します。 また、書く際の注意点や、よりスムーズに作成するためのコツについても解説していきます。

エンディングノートをしっかりと作成し、自分の意思を明確にしておくことで、家族の負担を軽減し、スムーズな相続や手続きを実現できます。ぜひ、最後までお読みいただき、あなたの人生の記録を残す一歩を踏み出してください。

1. エンディングノートに記入すべき内容

エンディングノートは、自分の人生に関するあらゆる情報をまとめるノートです。その内容は多岐にわたりますが、大きく分けると以下のような項目があります。

1-1. 基本情報

まずは、自分の個人情報を明確に記載しましょう。これは、家族が手続きを進める際に必ず必要となる情報です。

  • 氏名(フリガナ含む)
  • 生年月日、血液型
  • 住所、電話番号、メールアドレス
  • 本籍地(戸籍謄本取得の際に必要)
  • 職業、退職済みの場合は最終勤務先
  • マイナンバー(安全な方法で保管)
  • 年金番号(年金の受給に関する手続きに必要)

これらの情報は、役所の手続きや保険の申請などに欠かせません。また、本籍地は戸籍謄本を取得する際に必要になるため、事前に調べて記録しておくとスムーズです。

1-2. 家族構成と関係者の連絡先

家族や親族の連絡先も、エンディングノートにしっかり記載しておきましょう。万が一の際、家族や関係者に迅速に連絡が取れるようにすることが重要です。

  • 配偶者、子ども、孫の情報(名前、続柄、連絡先)
  • 両親、兄弟姉妹、親戚の情報
  • かかりつけの病院や担当医師の連絡先
  • 介護施設の担当者(利用している場合)

特に、医療や介護に関する情報は、本人が意思表示できない状況になった際に家族が判断するために必要です。担当医師や介護施設の連絡先を記録しておくことで、スムーズに対応できます。

1-3. 財産情報

財産情報は、相続や遺産分割に関わる重要な内容です。エンディングノートに記載しておくことで、家族が手続きを進める際の負担を大きく減らすことができます。

銀行口座

  • 銀行名、支店名、口座番号
  • 預金の種類(普通・定期)
  • WEBバンキングのID・パスワード(管理に注意)

銀行口座の情報を整理しておかないと、相続手続きに時間がかかることがあります。特に、インターネットバンキングを利用している場合は、IDやパスワードの管理が重要です。

証券・投資関連

  • 証券会社名、口座番号
  • 保有している株式、投資信託、債券の一覧

投資をしている場合は、証券口座の情報を記載しておくことで、家族が管理しやすくなります。特に、非課税口座(NISA)やiDeCo(個人型確定拠出年金)を利用している場合は、その詳細も記録しておきましょう。

不動産

  • 所在地、登記簿の内容
  • 名義(共有の場合の持分割合)
  • 抵当権の有無

不動産は相続の際に大きなトラブルになりやすい財産です。そのため、正確な情報を記載しておくことが重要です。登記簿の情報や、固定資産税の支払い状況なども記録しておくとよいでしょう。

1-4. 介護・医療の希望

高齢になった際の介護や、万が一の医療措置についての希望を記載しておくことで、家族が判断に迷わずに済みます。

  • 介護が必要になった際の希望(自宅・施設)
  • 延命治療の希望(人工呼吸器の使用有無)
  • 尊厳死やホスピス利用の意思

近年は「尊厳死」を選ぶ人も増えており、エンディングノートに事前に意思表示をしておくことで、家族の負担を軽減できます。また、介護保険の利用についても、自分の考えを記載しておくと役立ちます。

1-5. 葬儀・お墓の希望

エンディングノートには、自分の葬儀の希望を記入しておくことも重要です。これにより、家族が「どのような葬儀をすればよいのか」と悩むことを防ぎます。

葬儀の形式

  • 家族葬
  • 一般葬
  • 直葬(火葬のみ)

葬儀の形式によって費用も異なるため、事前に考えておくと家族の負担を減らせます。

予算や費用の準備

  • 事前に用意している資金
  • 葬儀社との契約状況(生前契約の有無)
  • 生命保険の活用予定

生前に葬儀費用を準備している場合は、その金額や支払い方法を記載しておきましょう。

宗教・宗派

  • どの宗教で執り行うか
  • 菩提寺の有無
  • 戒名の希望(必要かどうか)

宗教儀式にこだわりがある場合は、ノートに明確に記入しておくと安心です。

遺影写真の指定

  • 使用したい写真(保管場所を明記)
  • 家族が選ぶ場合の希望(服装・背景など)

「遺影写真はこの写真を使ってほしい」と指定しておくことで、家族の手間を減らせます。

お墓の希望

  • 既存のお墓を使用するか、新たに用意するか
  • 散骨、樹木葬、納骨堂などの希望
  • お墓の場所や維持費について

最近は「樹木葬」や「海洋散骨」を希望する人も増えているため、自分の意思を記録しておくとよいでしょう。

1-6. 相続に関する情報

相続問題はトラブルになりやすい部分です。エンディングノートに明確な情報を残しておくことで、家族の負担を軽減できます。

遺言書の有無

  • 遺言書の種類(公正証書遺言・自筆証書遺言)
  • 保管場所(公証役場、信託銀行など)
  • 作成した日付

遺言書がある場合は、家族に伝えておかないと無効になることもあるため、保管場所を明確に記録しましょう。

相続人の指定

  • 誰に何を相続させるか
  • 法定相続人以外に財産を譲る意思の有無

家族間のトラブルを防ぐために、相続の意向を明確に記しておくとよいでしょう。

弁護士・司法書士の連絡先

  • 相談している専門家の名前と連絡先
  • 過去の相談履歴

専門家に相談した履歴を記録しておくと、家族がスムーズに手続きを進められます。

1-7. デジタル遺産

最近は、SNSやオンラインバンキングなどの「デジタル遺産」も重要視されています。

SNS・メールアカウント

  • Facebook、Twitter、InstagramなどのIDとパスワード管理
  • アカウント削除の希望

SNSを放置すると、不正利用されるリスクがあるため、削除の意向を記録しておくと安心です。

クラウドに保存したデータ

  • Google Drive、Dropboxなどの利用状況
  • 残したいデータと削除したいデータの指定

オンラインに保存しているデータの取り扱いも、明確にしておくとよいでしょう。

2. エンディングノートを書くメリット

エンディングノートを作成することで得られるメリットを解説します。

2-1. 家族の負担を軽減

エンディングノートがあれば、家族が「何をすればよいのか」と迷うことがなくなります。手続きをスムーズに進めるためにも、しっかりと記録を残しておくことが大切です。

2-2. 遺産相続のトラブル防止

財産や相続の情報が整理されていると、相続人同士の争いを防げます。特に不動産の相続はトラブルになりやすいため、事前に希望を伝えておくと安心です。

2-3. 介護・医療の希望を明確にできる

医療措置に関する意思を記録することで、自分の望まない延命治療を避けたり、家族が判断に迷わないようにできます。

3. エンディングノートの正しい書き方

3-1. 手書きとデジタルの選択

書き方メリットデメリット
手書き温かみがあり、改ざんしにくい紛失・劣化しやすい
デジタル修正が簡単パスワード管理が必要

3-2. 書くべき項目の優先順位

  1. 基本情報(氏名、連絡先)
  2. 財産情報(銀行口座、不動産)
  3. 介護・医療の希望
  4. 葬儀・お墓の希望
  5. 相続・遺言情報
  6. その他の希望(ペット、SNS管理など)

4. エンディングノートを書く際の注意点

せっかくエンディングノートを書いても内容によっては意味のないものになってしまう可能性があります。ここでは、よくある失敗を防ぐための注意点を解説します。

4-1. 定期的に更新する

エンディングノートの情報は、一度書いたら終わりではありません。財産状況や家族構成が変わるたびに、内容を見直すことが重要です。

📌 更新のタイミング

  • 毎年1回、誕生日や年末に見直す
  • 大きなライフイベントがあったとき(結婚、出産、引っ越し)
  • 健康状態に変化があったとき

4-2. 保管場所を明確にする

エンディングノートが家族に見つけてもらえなければ意味がありません。以下の場所に保管するのが適しています。

📌 適した保管場所

✅ 家族がすぐに見つけられる場所(リビングの本棚、書類フォルダ)
✅ 防火・防水対策がされた場所(耐火金庫、重要書類ケース)

📌 NGな保管場所

❌ 銀行の貸金庫(死後すぐには開けられない)
❌ パソコン・スマホ内のみ(パスワードがわからないと開けない)

4-3. 内容を具体的に書く

曖昧な表現は、家族が解釈に困る原因になります。次のように、できるだけ明確に記載することが大切です。

NG例OK例
「葬儀は簡単に」「家族葬で、○○葬儀社に依頼」
「財産は子どもに分けて」「長男に自宅、次男に預金の半分」
「介護は施設に任せる」「介護施設に入る場合は○○ホームを希望」

5. エンディングノートを活用するための具体的なステップ

エンディングノートは「書いて終わり」ではなく、**「活用できる形で作成し、家族に伝える」**ことが重要です。
実際に役立つエンディングノートを作成するために、以下の具体的なステップを実践しましょう。

5-1. エンディングノートを準備する

エンディングノートを作成する際、どのようなフォーマットを選べばよいのか迷う人も多いでしょう。主な選択肢として、以下の3つがあります。

方法メリットデメリット
市販のエンディングノート必要な項目が整理されており、すぐに書き始められる項目が固定されており、個別の事情に対応しにくい
自作のノート(紙)自由にカスタマイズできる項目を整理するのに時間がかかる
デジタル版(Word, Excel, クラウド)修正・更新が簡単パスワード管理が必要、家族が見つけにくい

ちなみに当社では普段ご相談で実際に使用しているエンディングノートを無料で配布しています。ライン登録で簡単にダウンロードできますので、ぜひ受け取ってみてください。

エンディングノートのダウンロードはこちらからどうぞ

おすすめの方法

  • 初めての方市販のエンディングノート
  • 細かくカスタマイズしたい方自作(紙 or デジタル)
  • 定期的に更新する予定がある方デジタル版

5-2. エンディングノートを書く順番とスケジュール

「書くべきことが多すぎて、どこから手をつければいいかわからない…」
こうした悩みを解決するために、以下の順番で進めるとスムーズです。

📌 3日間で書き上げるエンディングノート作成スケジュール

やること
1日目基本情報、家族構成、財産情報を記入
2日目介護・医療の希望、葬儀・お墓について記入
3日目相続に関する情報、デジタル遺産、その他の希望を記入

5-3. エンディングノートの「よくある失敗例」とその対策

エンディングノートを作成する際、次のような失敗をするケースが多く見られます。

❌ 失敗例 ①:記入内容が曖昧すぎる

  • :「お葬式は家族に任せる」
  • 問題点:具体的な指示がないため、家族が悩んでしまう。
  • 解決策:「家族葬で、参列者は親族のみ。葬儀社は○○に依頼」など具体的に書く。

❌ 失敗例 ②:保管場所が不明で、家族が見つけられない

  • :「エンディングノートを作ったが、家族が知らなかった」
  • 解決策:「このノートはリビングの本棚にある」「信頼できる家族に保管場所を伝えておく」

❌ 失敗例 ③:更新されず、古い情報のままになっている

  • :「5年前の口座情報が書かれていた」
  • 解決策:「年に1回(誕生日や年末など)内容を見直す」

6. まとめ:エンディングノートで安心を準備しよう

エンディングノートは、単なる「メモ」ではなく、家族にとっての大切な道しるべです。
以下のポイントを意識しながら、作成・管理していきましょう。

「書く→更新→伝える」の3ステップが重要
記入内容は具体的にする(「○○に任せる」ではなく、明確な指示を記載)
定期的に情報を見直し、常に最新の状態に保つ
家族に保管場所を伝える、または信頼できる専門家に預ける

エンディングノートを作成することで、あなたの意思を正しく伝え、家族が安心できる未来を築くことができます
今から少しずつ、作成を始めてみてはいかがでしょうか?

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